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【読了】天眼の神子姫 はじまり

こちらも、読んでいたけどレビューを書くのに間が開いてしまった作品。
全三巻の作品です。
どんな作品だったか、早速一巻からレビュー始めます。


ヒロインは神子姫のブランシェ。
この世界での神子の役割は、魔族の居場所を検知し、それらを騎士団や兵士に伝えること。それによって魔族の奇襲を防ぎ、こちら側の犠牲を最低限にとどめるという仕事です。
それがタイトルにある”天眼”です。
けれど、ブランシェは歴代の神子よりも範囲は広いものの、精度はイマイチといった”落ちこぼれ”判定を受けています。

神子姫は血縁ではなく、国民の中からランダムで選出されます。
特徴として、髪の色が突然銀髪になるという特徴があります。

国の命運をゆだねる存在なので、平民出身でもかなりの待遇を受けることができます。
しかし、宮殿から自由に外出することはできず、家族からも強制的に引き離されるという代償があります。
まあ、国が家族の支援をするので、神子姫に選ばれた家庭は莫大な額のお金が支給され、好きなだけ贅沢ができます。
その結果、自分の子供が神子姫に選ばれたらなあ、という願望も生まれるわけです。

神子姫になると、天眼の使い方や国王のように大きな行事に出席し、皆の前で演説をしたりと公務をこなさなくてはいけません。

元平民だったブランシェはそれらの教育をサーナキアという青年から教わります。
サーナキアは神々しいほど美青年で、ブランシェを溺愛しています。
そんな彼の教育を受けながら、ブランシェは神子姫として生きてゆく、というのが大筋の設定です。

そんなある日、ブランシェは魔族を討伐した英雄のレイヴンの勲章授与式に出席します。
レイヴンはその式の最中に、ブランシェを挑発します。
これが二人のファーストコンタクトです。
当時のブランシェは歴代の神子姫より能力が劣っていると思い込んでいた時期なので、レイヴンの言葉の矢が胸にグサッと刺り、大いに傷つきます。

ある日の夜、落ち込んでいるブランシェの前に再びレイヴンが現れます。
けれど、以前会ったレイヴンとは様子が違う……。
ブランシェの勘は当たっていて、レイヴンはなんと、魔族に改造されてしまっていました。
人間から何者かの手によって、魔族に改造されてしまったレイヴンは、国の裏の企みを知ってしまい、命を狙われてしまいます。
そして彼が頼ったのが……、神子姫のブランシェというわけです。

以後、ブランシェとレイヴンの行動によって国の企みが暴かれてゆく――。

というのが、この物語の始まりです。

独自の世界観をモリモリにした作品だと感じました。
でも、小出しに設定が出されているので、なんじゃこりゃ!? みたいな混乱はありませんでした。
まあ、人間だったのにどうして突然魔族に? と、驚きましたが、その理由が気になってページをめくる手が進み、一気に読めました。
ラストの展開も、そうくるか!! と思える内容でしたので、いい意味で予想を裏切ってくる作品だなと。

二人がどんな活躍をして、国の企みを暴き、収束させてゆくのか……。
本編はご自身の目でご確認ください。


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