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ジョブディスクリプション(職務記述書)の記載項目について詳しく解説!

前回はジョブディスクリプションとはそもそもどのようなものか、について記載をしました。

今回は、いざジョブディスクリプションを作成する場合の、作成方法についてお伝えします。

ジョブディスクリプションに書く項目とは?何を書くの?

ジョブディスクリプションには何を書かなければならない、といったことはありませんが、一般的には下記の項目を記載することが多いです。
①職務(ジョブ)の名称
②職務の概要
③成果責任
④求められるコンピテンシー
⑤求められる経験・資格
ひとつずつ、説明をしていきますね。

ジョブ名

こちらはわかりやすいと思いますが、そのジョブの名前を記載します。
例えば、「営業部長」「経理部長」「営業チームリーダー」といったような形です。
役職がない場合は「営業 東日本エリア担当」「経理 担当」などでもよいと思います。

職務の概要

その仕事はどのようなことをするのかを1~2文で完結に記載します。
「ミッション」など表現する場合もあります。
例えば、人事における採用部長の場合、下記のようなイメージとなります(会社により、内容は異なると思いますので、あくまでイメージです)。

会社の目標を達成するために、会社の方針に基づき、採用の部長として採用計画の策定・実行・管理など採用業務全般を管掌する

成果責任

成果責任とはそのジョブにおいて与えられる権限や求められる役割、責任が記載されたものになります。
上記の採用部長の場合、採用業務全般を管掌することが業務の概要となるものの、具体的にどのようなことをするかに関しては「採用計画の策定」「採用活動の実行」「採用活動の管理」のみで、イメージが湧きにくいですよね。
たとえば、「採用活動の実行」おいては、下記の様な形で記載をすることで、採用部長に対して、実際にどのような責任を果たしてほしいのか、どのような行動をしてほしいか、どのように仕事をしてほしいのか、を記載します。

経営層・各部門長から要因計画や採用のニーズを聞き出し、要件定義を行った上で、適切なタイミングで適切な人材を採用できるよう、採用活動を企画し、広報やエージェントなど、巻き込みながら採用活動全般をリードする

求められるコンピテンシー

コンピテンシーとはそのジョブにおいて、「優秀な成果を出す、ハイパフォーマーに共通して見られる行動特性」のことを指します。
例えば、中央大学では、7つのカテゴリ、31のキーワードに設定したうえで、コンピテンシーを定めているそうです。

また、各コンピテンシーにおいても、レベル分けをしているそうです。
下記は「傾聴力」の例となります。

傾聴力
【定義】
他人の意見を聞き、正しく理解し、尊重する

【レベル段階】
レベル5:相手の意見を十分理解し、背景の多様性(文化・習慣・価値観等)に起因する多くの意見にも耳を傾け尊重している

レベル4:相手の意見を十分理解し、自分と異なる意見にも耳を傾け尊重している

レベル3:相手の意見を十分理解し、自分と異なる意見にも耳を傾けている

レベル2:相手の意見を十分理解している

レベル1:相手の意見を一通り理解している

レベル0:意見を聞き、理解することができていない

中央大学のコンピテンシー定義一覧は、学生さん向けということで、戦略策定や交渉等といった内容は記載されていません。
コンピテンシーリストは様々な会社さんが提供しておりますので、導入される際は、比較されるのが良いかと思います。
なお、Ex-Workが提供しているJob-Us(ジョブアス)にはJob-Usオリジナルのコンピテンシーリストもありますので、もしご利用される際は参考にしてくださいね。

求められる経験・資格

上位のジョブである場合、ある程度の経験が求められる場合があります。
例えば、採用部長のジョブの場合、「新卒・中途採用経験5年以上」などになるかもしれません。
部長職でなく、チームリーダークラスであっても「新卒採用プロセスにおける一通りの経験をしていること」であったり、
外国籍の方や海外の方とコミュニケーションが必須なジョブであれば、「TOEIC ◎◎点以上」であったり「ビジネスレベル英語」といった記載があるかもしれません。
また、「建築士」「医師」など、ジョブによっては、仕事を遂行する上で、必要な資格がある場合もあります。
そういった場合においては、資格を記載することもあります。

また、必須項目ではなく、あれば好ましい経験や資格について記載することもあります。

いかがでしょうか?
次回は、効果的なジョブディスクリプションの書き方について、説明をしたいと思います。

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