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ジョブディスクリプション(職務記述書)とは?最近導入されている理由とメリット・デメリットについて解説

ここ最近、よく耳にする「ジョブディスクリプション」。
今回は「ジョブディスクリプション」について、「そもそもどういったものなのか」、最近よく耳にする理由とメリット・デメリットについて、解説をしていきます。

ジョブディスクリプションって何?

そもそもジョブディスクリプションとは、そのジョブ(職務)について、記載がされている文章のことです。
ジョブディスクリプションのみならず、職務記述書や、Job Descriptionの頭文字をとってJDといわれることもあります。
ジョブディスクリプションは統一されたフォーマット等はありませんが、一般的には、そのジョブのミッションや責任範囲、期待される役割やジョブを遂行するにあたって必要なスキル・能力などが書かれることが多いです。

「ジョブディスクリプション」ときくと耳慣れない言葉のように感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、転職サイトに掲載されている、求人票を思い出してみてください。
求人票の内容はまさに、ジョブディスクリプションと同じ内容が記載されていることが多いんです。

なぜ最近ジョブディスクリプションが話題になるの?


最近なぜジョブディスクリプションという言葉をよく聞くのでしょうか?
それは「ジョブ型雇用」と密接にかかわっています。
「ジョブ型雇用」とは、人事制度の仕組みの1つのことで、企業が会社継続のために必要なジョブを定め、それぞれのジョブに対して、社員をあてはめていく考え方になります。
ジョブに対して社員をあてはめていくため、あらかじめジョブディスクリプションを作成し、そのジョブがどのようなことをするか、定義する必要があるんです。

多様な価値観を持つ社員が増えてきたこと、リモートワークの浸透、転職市場の活性化等により、会社としては、それぞれのジョブの内容を定め、社員1人1人に期待値を伝えることが必要になってきました。
そのような経緯から、ジョブ型の人事制度を導入する企業も増えてきましたが、いざジョブ型を導入するとなると、人事制度を抜本的に改革しなければならないことも多く、足踏みしてしまう企業や、数年かけてジョブ型へ移行をしていく企業も少なからず存在します。
そのため、ジョブ型人事制度を導入せずとも、ジョブディスクリプションを導入して、社員と企業で期初にジョブの期待値をすり合わせをする企業もありますよ。

ジョブディスクリプションのメリット・デメリットとは?

では、ジョブディスクリプションのメリットとデメリットとは何でしょうか?
メリットとしては、ジョブに期待されていることが文章で明確化されること。
企業として、ジョブに期待していることと、本人が認識していることは往々にして異なる可能性があります。
本人にとってはジョブを全うしたと感じても、企業としては不十分だと感じることがあるかもしれません(逆も、然りです)。
ジョブディスクリプションを通じて、そのようなことを未然に防ぎ、ジョブの期待値をすり合わせることが可能です。


また、一般的に、ジョブディスクリプションは他の社員にも公開されていることが多いため、社員は「上位のジョブに行くためにはどのようなスキル・能力が必要か」を確認することが可能になります。
他にも、「社内で他の職種にキャリアチェンジをしたいけれど、どのようなスキル・能力を習得する必要があるか」を学ぶことも可能です。

デメリットとしては、まずジョブ1つ1つに対し、ジョブディスクリプションを記載する必要があるため、工数がかかります。
また、一度書いたら終わりではなく、定期的に見直し、必要に応じて書き直す必要も出てきますので、管理も大変です。
ジョブディスクリプションに関しては、そのジョブの上司が作成することが一般的であるため、上司に対して、ジョブディスクリプション作成方法に対する、ガイダンスも必要になります。

また、社員によっては「ジョブディスクリプションに記載のある仕事さえすれば良い」ととらえ、ジョブディスクリプションに記載されていない仕事に関しては、しないリスクもあります。
こちらに関しては、社員とのコミュニケーションで補填をすることで、一定程度は防ぐことができると思われます。

以上がジョブディスクリプションについての説明でした!
次回は、効果的なジョブディスクリプション・職務記述書の作成方法について解説をしたいと思います。
是非楽しみにしていてください。


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