日本円で買える海外債券のETFと投資信託まとめ その2

債券のETFや投資信託に投資するメリットに分散が効いているという点があります。実例として、投信やETFがどの程度分散されているか、クレディスイスやシリコンバレー銀行がETFや投資信託にどの程度含まれていたか等をまとめました。また、後半に債券投資全般について思うところを記しました。

債券のETFと投資信託 分散の実例

米国債ETF

米国債のETFは、米国債で構成されるのでデフォルトに対しては分散の効果というのはありませんが、残存年数や利回りが分散されています。2621では満期が2043年~2053年、クーポン(利率)1.25%~4%で、50銘柄で構成されています。

ブラックロックの2621のページの中ほどに、エクセルのファイルで構成銘柄詳細が置いてあります。(リンクは何故かエラーになるので貼りません)

ハイイールド債

ハイイールド債は平均で年4-5%程度のデフォルト率とのことです。

ハイイールド債券のデフォルト発生率は抑制されており、格付機関のムーディーズによれば、過去1年間の平均デフォルト率は約2.5%です。
‌2023年のリセッションや企業利益率のさらなる低下を見込むものの、ハイイールド債券の年末までのデフォルト率は概ね4‐5%で推移すると予想しています。‌このデフォルト率は過去の平均と同程度で、前回リセッション時のピークを大幅に下回ります。‌

1497の元になるHYGについて調べたところ、発行体の比率は最大で2.49%、クーポンは1.85~14%でした。このポートフォリオの利回りが8.3%、過去一年の分配金利回りが5.62%となっています。年平均で数パーセントの銘柄がデフォルトしてこの結果ですよということです。

ハイブリッド証券

クレディスイスやシリコンバレー銀行が破綻した件が記憶に新しいですが、ハイブリッド証券がデフォルト時にどの程度その銘柄を保有していたのかを記しておきます。

クレディスイス

グローバルCoCo債ファンド  
”2021年の「グリーンシル」や2022年の「アルケゴス」の問 題などの不祥事などが続いたCSグループについて、経営破たんに繋がる可能性は低いと見ながらも、事業の内容、収 益性などを注視してきました。そうしたなか、CSグループの投資に関しては、CoCo債(AT1債)からシニア債へと切り 替えています。”
https://www.nikkoam.com/files/lists/news/2023/news0320_01.pdf
H有
 シニア債2.707% CoCo債0.137%
 合計2.844%
H無
 シニア債2.680% CoCo債0.137%
 合計2.815%

クレディスイスのシニア債はUBSに引き継がれて最終的には償還されます。グローバルCoCo債ファンドは信託報酬も高いのですが、先見の明があったということです。

ピムコ世界金融ハイブリッド証券戦略ファンド
(毎月決算型・通貨プレミアム)

こちらは3月20日の時点で0.97%保有していた模様です。http://www.sbiam.co.jp/fund/pdf/23f408ca0351b9b7874c99db6d0ee8116d98a250.pdf

シリコンバレー銀行

PFFD(2886)

構成銘柄中0.18% 
2023/3/9の構成銘柄比率です。たまたま調べてメモしてました。

債券のETFと投資信託 思うところ

実際に債券を買おうとしたときに、私にとっては個別債券への投資はハードルが高すぎます。

  • 円建て社債 100万円から

  • ドル建て国債 100ドルから

  • ドル建て社債 1,000ドルか2,000ドルから

100万円はちょっと。株でも分散のために20万円くらいの銘柄を選んで投資してるのに。ドル建ては最低投資金額が低いのですが、ドル転しなくてはなりません。(ドル建て投資はそのうちやってみたい気持ちはありますが…)

債券のETFや投資信託は数千円数万円から投資可能なので、今年は個別株の代わりに20万程度投資しようかな、という私には丁度良いのです。また、債券のETFや投資信託は、分散と流動性が確保されていて、株より期待収益は低いのですが株とは異なる収益の特性を持つのも良い点です。

債券の期待収益は株よりも低いので投資金額が少額のうちは購入する意味はないという意見もあります。

中でも非課税枠を使うのは無駄ではないかという意見はもっともです。特に積立NISAは年間40万円なのでもったいないと思う人がいても当然かと思います。現行の一般NISAは年間120万、新NISAはさらに大きな枠と売却時に非課税枠の再利用ができるのでこれに関しての意見は様々になるかと思います。

自分は一般NISAの枠を使い切ったことが1度しかないので、自分に関して言えば、非課税枠を使って投資しても良いじゃないかと考えています

※レポートのリンク先がhttp://になっているものがあります。環境によってはご覧になれないようです。


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