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5日目 箱根宿~三島宿

昨日は達成感でいっぱいであった。箱根山の険しさは筋肉痛となった。まあ気にならない程度の痛みだけどね。
今日はひたすら下るだけなので気が楽である。できれば沼津まで行きたいが、天気は思いっきり晴であり、また登りと違って陽のあたる場所を歩くため、疲労の度合いによっては三島で切り上げるつもりだ。

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朝から芦ノ湖畔を散歩。山の中だから気温も低い。気持ちいいねぇ~!

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箱根関所の遠見番所からの景色。富士山も見える。

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関所見学。45分くらい使ったかな。
「箱根を迂回して越境できないの?」と漠然と思っていたが、どうやら箱根周辺以外にも脇関所があったらしい。根府川や仙石原にもあったのかー知らんかった。

関所といえば「入鉄砲に出女」であるが、箱根関所では江戸からの出女の監視が主だったとか。入鉄砲の調査は新居関所(浜名湖付近)で行うなど役割分担をしていた。さて一通り見たので出発。

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今日も石畳。おそらく箱根峠最後の登り坂でしょう。

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昨日と同様、歩道のない道路が一部区間にあるため注意して進む。そこまで通行量が多くないのが救いだな。ちなみに石畳を抜けたところで道路がY字に分岐しているが、左側に進むと自動車専用道路の箱根新道に入ってしまうので、間違って入らないように注意してね。石畳抜けたら右!まあ歩く人なんていないか。

道なりに進んでいくと…

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はい。日本橋を出てから100kmくらいかな?5日目にして静岡県突入。江戸時代の人は1日10里(箱根通過時は8里)歩いていたそうだから、3日目でここまで来ていたのか。すげえなぁほんと。
静岡県は案外近いのだ。その代わり抜けるまでは長いが…。ちなみに函南町は函嶺(箱根の別名)の南にあるので函南。函嶺洞門といえばピンとくる人もいるのではないだろうか。

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台風の影響で旧道の一部区間は通行止となっている。その区間は国道1号を迂回するのだ。

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迂回先から見るとこんな感じ。

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そして旧道に入る。ここは石畳じゃないね。ところどころぬかるみだ。

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名物かぶと石。立派だなぁ。兜を伏せたような形をしているから説、豊臣秀吉が小田原征伐の際にこの石に兜を置いて休憩したから説などがあるらしい。昭和初期に国道1号線の拡幅工事に伴い当地に移設。

もう少し進むと道が二手に分岐。右に進むと眺望がとても良いとか。これは行くしかあるまい。

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うわ。静岡県東部から中部まで見渡せるぞ。

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熱海方面。

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駿河湾と伊豆半島。

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海岸線とおそらく奥には三保の松原。

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そして右手に富士山。これは冬の空気が澄んだ日に来たら、遠くまで綺麗に見渡せるんだろうなぁ。

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これまで触れてこなかったが旧東海道には至るところに明治天皇の行幸の際の記念碑がある。それだけ天皇が特別視されていた時代だったんだろうなぁ。

いや、思わぬところに絶景スポットがあったものだ。施行平せぎょうだいらというらしい。この後行く三島スカイウォークも眺望が良いとされているが、正直富士山除けばこちらのほうが良いと思う。人も来ないし。景色の独占は気持ちが良いものだ。

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その後は石畳を下る下る。登るのも疲れるが下りもまた疲れる。同じ石畳の旧道でも昨日と比較するとシダ植物やコケ植物が少ない。こちらのほうが日が当たりやすいのだろう。

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下る下る。三島市に入るが、宿場まではまだまだ長く下ることになる。

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お、弥次喜多コンビではないか。

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山中城址を過ぎてなお下る。このあたりの下りが一番きついように感じた。スネの筋肉が張ってきたように感じる。

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前述の三島スカイウォークに到着。日本最長の人道吊橋で長さは400m。風で揺れるし下はグレーチングで谷底が透けて見えるしめちゃくちゃ怖かった。カップルと家族しかいないのも怖かった。「ここにいるみんなも少しは旧東海道に興味持とうよ。すぐ脇にある石畳を往復するだけでも楽しいよ。」と密かに思う。富士山に関してはこっちの方がいいね。

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この坂もすげえな…。

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三島市眺望地点の看板があり、立ち寄ってみたところ、こんな感じ。よく見えるね。
調べてみると、三島市の景観条例に基づき市街地から富士山や箱根の山並み景観が得られる地点、箱根西麓から市街地や駿河湾のパノラマ景観が得られる地点が指定されているという。先程の施行平も指定されていた。なるほど。

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三島スカイウォークも見えるね。結構下ってきたんだなぁ。

その後も黙々と下る。少しずつ住宅も増えてきて、市街地に近づいていることを実感する。そこで以下の石碑を発見。

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「箱根路」の文字。つまり箱根を抜けたということか!

道も徐々になだらかになり、多少下りはあるもののほぼ平坦な道となった。平地となればあとはこっちのものである。歩くスピードも上がる。

ちなみに本日の気温は20℃後半であり、また南西に向かって歩き続けていることから石畳の旧道以外ではほとんど日光を浴びながら歩いている。その影響だと思うが少し頭が痛くなってきた。着帽と水分補給はしているが、さすがに疲れも出てきたのだろう。本日は三島止まりとすることとした。

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平坦な道をハイスピードで歩き、三嶋大社に到着。もう三島宿の中である。紹介は次回に。

本日の歩行距離は28km。徒歩の速度が遅めだった。平地であれば5.8km/hほどで歩くのだが、今日は5.5km/hであった。寄り道も多く観光モードだったのと、思いの外下り坂がしんどかったのが原因だろう。自転車であれば気持ち良く過ごすことができたであろうが、まあ仕方ない。

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日焼けした。寄木細工みたいだな。

以上

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