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オープンハート...組織の課題を曝け出せ

TEAMyoko-soのフィロソフィーの一つに「OpenHeart」があります。

自分の心に対してオープンであること...
他者に対してオープンであること...
TEAM経営が常にオープンであること...

この中で社員に対して経営がオープンであることの意味について考えてみました。

○ オープン経営とは

社員と言ってもアルバイトからパートタイマー、新入社員からベテラン社員まで多様な立場と環境の中で働いている人がいて、それぞれの立場により価値観は違います。
オープンにした一つの事実に対する各々の受け取り方はさまざまでありそれをコントロールすることは難しいのです。

それをコントロールしようとして情報や事実の開示を意図的に調整しても、いつの間にか必ず裏で色々なうわさ話やねじ曲がった情報が蔓延し、さらに混乱の幅は大きくなっていきます。

例えば、タレントが不注意で交通事故を起こした時に、すぐにオープンにして自分の不注意を謝罪すればほとんどの人たちが「誰にでもあること」と大きな問題とはなりまくせんんが、もしそれを隠したり逃げようとした場合には裏情報や勘繰りや噂話により問題は大きくなっていきます。

経営においても、特別な事項(守秘義務が必要なもの等)以外はオープンにするのが原則です。
そして組織の課題が大きいほど困難なほど、そのオープンを貫けるか否かが経営者の器の大きさと比例する例をたくさん見てきました。

心に一点の曇りもなければ...オープンにできないことは一つもない

多様な価値観で思った通りの受取り方をされないリスクを受け入れた上で、オープンにしてそれに対する会社・経営者としての解釈や価値観を明確に徹底的に説明する...
その繰り返しが社内の課題を浮き彫りにして解決につなげ、社内にさらに理念を浸透させていく原点となるのです。

○ オープン経営の条件

では、経営する上で具体的に実行しなければならないOpen経営の方法やOpenである条件とは?何か...について挙げてみます。

① 理念、方針が明確であること

社内の全てが明確な理念、方針、戦略に基づく一貫したものであること。
つまり、すべての判断や行動が公に示された一つの方針に基づいていることにより、一つ一つに対する「なぜ」という説明なくしても社内の理解がスムーズに進むということです。

そのためにはまず自社の経営理念(ミッション、ビジョン、バリュー)が明確に示され、それに基づく方針や戦略を周知して理解を得るという行動が常になされているという前提が必要になります。

② 双方向コミュニケーション

オープンにするということは一方的な行為ではなく、「伝える」と「受取る」という双方向のコミュニケーションが不可欠です。

「伝える」・・・
まずは前述の通り自社の理念であるミッション(自社の存在意義)、ビジョン(目指す姿)、バリュー(持つべき価値観)が明確に示されていることが必要です。

その上で、一つ一つの判断、手法、施策についてそれらが自社の理念とどう結びついているかを全社員にできれば同時に発信し理解を得る努力が不可欠です。

社員だけでなく原則としてパートさんなども含めて全社員に発信する必要があります。社員でもパート・アルバイトでも理解が得られず疑問や不満を発信する時のマイナス・パワーには差がありません。
また同時に発信することにより、一部の人だけが先に得た情報が独り歩きして誤解や憶測を生んだり、受け取の方に差が生じることを最大限に避ける必要があります。

「受取る」・・・
伝えると同時にそれぞれの社員がどう受取りどう理解しているのかを確認し、逆に、それぞれのメンバーの希望や思い、疑問や不安がどこにあるのかを受取る必要があります。

毎月レポート用紙10枚を超える社長メッセージを社員に送り続け、毎週金曜日ホテルに部屋を取り社員6~7人づつで18時から21時までは会社の戦略や方針に対する理解を深めるためのディスカッションを行い、21時から24時までは飲み会をしながら個人的なことも含めてたくさんの話をした。社員が300人を超えるまではその合宿を年間48回やり続けたが今ではそれが伝統になり各部長がその合宿を引き継いでいる。

株式会社日本M&Aセンター社長 三宅卓氏

ワタミ創業者の渡邉美樹氏やM&Aセンター社長の三宅卓氏など、私が親しくさせていただき「すごい」と感じた会社・経営者は例外なく社員との双方向コミュニケーションを徹底的に実行しています。
当たり前のことを当たり前にやり続けられるか否かが経営者の器だと教えられます。

③ 愛があること

その当たり前のことを当たり前にやり続けられるパワーの原点は何か?
と考えるとそれは「愛」なのかもしれません。

会社の規模は「何人の人を愛せるか」で決まる。10人愛せる人は10人の組織、千人愛せる人は千人の組織、それがその会社の適正規模である。

ワタミ創業者 渡邊美樹氏

どんなに立派な人事制度を作っても、どんな立派な理念を掲げても...
その根っ子に人(社会、社員のすべて)に対する溢れ出るような愛がなければそれらは何の意味も持たない虚構にしか過ぎません。

「愛」の反対語は「無関心」...社会への無関心、人への無関心が正しい経営に繋がるはずがないのも、その強さが経営者としての強さであることも、誰にも明らかです。
そのことを肝に銘じて...今年をスタートしたいと思います。

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