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壁の高さは何で決まるのか?

木下勝寿さんの『時間最短化、成果最大化の法則』という本を読んでガツンと来たのが「壁」の捉え方だ。

目の前に壁が現れた時、あなたはその壁の高さをどう思うだろうか?

低い?
高い?

もっと言えば、乗り越えられる?乗り越えられない?

人によってはそもそも壁とは認識していないかもしれないし、いつの間にか乗り越えていたと後から分かる場合もあるかもしれない。

僕は、壁というのは高くて乗り越えられないものと思って避けてばかりいた。

他にもっと低い所があるかもしれないと迂回路を探すならまだいい。

しかし、僕は壁を見ないようにしてきた。

ある時は壁に何か下手な絵を描き、景色に溶け込ませようとしたり、壁に沿ってただ歩いて時間を無駄に過ごしたり、そんな事ばかりしてきたような気がする。

もしかしたら、その壁の材質は案外もろいものかもしれないのに確かめようともせず、いろんな言い訳を正当化してやり過ごしてきた。

僕はずっと無難な階段だけを歩いて行こうとしていたのだ。

そんな僕にも無視できない壁は突然現れる。


ただ最近は、壁を意識して逃げないようにしている。

なぜなら、この本に書かれていたのは、


そう、壁だと思っていたのはただの階段に過ぎないのだ。

その壁は異常に高い段差の階段であって、その先にはまたいつもの階段が続いている。

続いているのだけど、振り返れば以前よりは高い所を歩いているのだ。

木下さんによれば、

壁の高さとは「あなたと社会との相対性で決まる」

10億円の借金を背負った人がいるとする。

しかし、その人は言い方を変えれば、10億円を貸してもらえた人とも言える。

たとえば僕に10億円のお金を貸してくれる人はいない。

そもそも返済能力が無いからだ。

また10億円を浪費する方法も知らない。

それだけのお金を使ったことがないからだ。

そんな大金をどこに投資して増やしたらいいのか見当もつかない。

高い物を買おうにも家か土地しか浮かばないし、ろくに知識も無いので大して資産価値の無いものを掴まされるのがオチだろう。

お金を贅沢に使うとしても、欲しいゲームを買って、何か食べたい物を食べて、ちょっとましな服を着て、値段を気にせず好きなだけ本を買う。

それくらいのものなのだ。

松本人志さんが昔ラジオで言っていた話がある。

大富豪が現れ、目の前に小切手を出し、好きな金額をくれると言う。あなたならいくら記入するだろうか?

周りの芸人仲間に試したところ、大抵の人は1億円とか1000万円とか、自分にとって必要なリアルな数字を書くと言う。  

松本さんは、いくらでもいいと言われてるのになぜもっと大きな金額を書かないのかと不思議がる。

それがその人の壁だ。

10億円も100万円も僕にとっては贅沢に使えるお金としては大して価値は変わらない。

だけど、100万円の借金だったらどうか?

これは困る(笑)

壁だ。

僕にとっては10億円の借金を作るより、100万円の借金を作る方がたやすいし、想像もできる。

つまり、壁の高さは「自分をとりまく社会との相対性」で決まるのだ。

youtuberになりたい人がいきなり100万人の登録者を望むのは無謀だ。それは妄想に過ぎない。普通はまずは1人、次は50人、100人と考える。それは手が届きそうな人数だからだ。悩んだところにその人に見合った壁が現れる。

木下さんはこの事を先輩の言葉から学んだそうだ。

「壁はその人が乗り越えられる高さで現れる」

そして壁を乗り越えた先に成長がある、と。

言われてみれば当たり前のようだけど、僕はこれを読んで気持ちが楽になった。

少なくとも壁の前で途方に暮れて引き返す過去の自分とは決別しようと思った。

目の前の壁は乗り越えられる高さとして出現しているのだ。

三流は壁を避ける。
二流は壁を乗り越える。

一流は、

壁を楽しむ。

一流の人は、壁は自分の成長のために必要なものであり、乗り越えられるものと分かっているから、楽しめるのだ。

禅語にもこんな言葉がある。

一笑千山青(いっしょうすればせんざんあおし)

禅ごよみ365日 枡野俊明より

どんな困難も笑い飛ばしてしまえば道が開けてくるという意味だ。

斎藤一人さんは『あなたが変わる315の言葉』の中でこんなことを言っている。

よく「笑えない」「おもしろくない」という人がいるよね。

そんな人はまた、「自分はどうして、しあわせになれないんだろう・・・」とか言い出す。

でも、目の前に起こった現象が「おもしろくない」じゃない。

常におもしろくないことを考えているから、「おもしろくない」んでしょ。

どうしたら自分が笑えるか、おもしろくなるかということを考えてみてね。

そうすれば、人生、ハッピーでいられるから。

僕は壁を笑って乗り越えられるようになりたい。

壁は乗り越えるためにあり、乗り越えられる高さでしか現れないのなら、それは可能だろう。

壁は人生を楽しむためのイベントなのだ。

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