笑いのセンスを見るテスト。
今でも毎日のように聞く松本人志さんのラジオ「放送室」
その中でトーク相手である放送作家の高須さんが作家を募集するくだりがある。
従来通り企画案も見るのだけど、彼らは笑いのセンスを見る「あるテスト」を行う。
そのテストとは、黒玉と赤玉の二色を好きなように紙に並べるというもの。
少し考えてみませんか?
紙とペンを用意して。
さあどうぞ。
頭の中で考えるだけでもいいです。
目を閉じて呼吸を楽にして。
いいですか?
松本さんが出した解答例は、
・延々と黒を100個並べて、赤玉を一つも出さない。もしくは最後から二つ前にだけ赤玉を一つ置く
・赤玉か黒玉を一つだけ置く
・両端のみ違う色の玉を置く
・赤玉と黒玉を5個ずつ同数並べる
というものでした。あくまでその時の思いつきで変わるとは言っていましたが。
さて。
これを読んで、「二色使って」と条件がついていたじゃないかという方へ松本さんは、このテストはルールの裏切りであり、配列の法則を見るものではないと言います。
二色というルールは裏切ってもいいが、たとえば玉の形を星形のような別のデザインに変えるのは違うと。
そういう人にそれは違うのだと言っても伝わらないだろうと。
なぜなら「笑い」は言語であり、分からない人には通じない外国語のようなものであり、教えることができない育った環境で身についたものだと。
その並べ方に説明をつけることができるかどうか。
一見すると意味のない並べ方に大胆さや間の取り方のようなものを見ているような発言でした。
もちろんこのテストは解説をした段階で二度と使えない。また、テストを見る側に笑いのセンスが必要とされます。
松本人志さんのゴールデンタイムの人気番組に『IPPONグランプリ』というのがあります。これはいわば大喜利なのですが、ひとりごっつ等で松本さんが才能を見せつけた「写真でひとこと」など、普通のバラエティとは異色のテーマで芸人たちが独特の世界観を武器に戦います。
この番組はただ見ている分には面白いのですが、いざ自分がお題に挑戦してみると実に難しい。制限時間もあるし、一つくらいは発想できても、他の人の回答を軸に逆を行くのか、はたまた全く違うテイストを入れるのか、とにかくものすごい頭の回転が必要とされます。
通常、笑いのレベルというのは測れないものです。
身内でウケるネタと一般にウケるネタは全く違うことが多いです。たとえばtwitterで自分としては面白いと思ってツッコんだことが全く見向きもされないなんてよくありますよね。
SNSでこれはウケるだろうと書いたことがダダ滑りなんてのは、僕のブログが見事に証明しています。
歌がうまい人は聞けば分かるし、足が速い人はタイムを見れば歴然。一緒に走れば愕然とするはず。
しかし、笑いは周囲との関係やその場の空気で決まるので、その違いを客観視することはとても難しい。
好き嫌いだってあるわけだし。
ところがこうして番組の出演者たちと競ってみると、芸人さんとのレベルの違いがはっきりと分かります。
分からないのだとしたら、あなたはすごいセンスの持ち主かその逆でしょう。
普段は特に面白いとも思わない(失礼)芸人さんがめちゃくちゃ面白い回答を出したりします。もちろんお題によって向き不向きはあるでしょう。
笑いには正解が無いので画面の向こうだけ笑っていることだってあります。
ただ改めて言うまでもないことですが、芸人さんは頭がいい。本当にそう思います。天然系の人もいますが、ほとんどは周囲の状況を的確に読み、無数にある発想の中から最適な笑いを提供する。
見えないところで努力し、笑いに対して追求をやめない。そんなイメージが僕にはあります。
見る人によって何を見るかが変わるテストとして参考にしてみて下さい。
こちらは、天才に憧れて努力で手に入れた人の話です↓
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