運動と脳機能の研究~大学院生奮闘記 修士課程編⑥~
大学院選び
初めて行った運動と脳機能の研究に関して、データ収集と統計解析が終了した。論文の書き方とか何も知らなかったが、勢いで英語の論文を執筆した。共同研究の先生と、指導教官の先生から何度も直してもらい、投稿OKのサインがでた。英文校閲が終わり、論文を投稿完了。結果は。。。リジェクト。。。
運動と脳機能に関する論文を執筆するには、この分野を専門としている先生の指導を受けないといけないと強く感じた。国際学会のヨーロッパスポーツ科学学会に参加する前に、いくつかの研究室を見学しに行った(といっても、日本で運動と脳機能の研究をしている研究室は限られている)。その中で、一つ進学しようと考えた研究室がある。
その頃には、TOEICが870点以上とれていたので、英語の試験はほぼ満点だった。あとは、研究計画と面接がなんとかなれば受かるだろうと考えていた。そんな考えを抱きつつ、まだ最終決定を下せない自分がいた。国際学会が終わったら、願書の準備をしようと考えていた。
スペインのバルセロナにて
そんな中、スペインでK先生に出会った。てっきり自分は、K先生がまだアメリカにいると考えていたので、学会が終わったらアメリカに帰るんだと思っていた。そしたら、なんと今は日本のW大学で活動していることが判明した。K先生の指導を受けるため、「W大学を受けたいです。」と伝えたら、まだK先生が研究室を持っていないため、学生を引き受けることができないと言われた。
それぐらいで諦める気はさらさらなく、どうにかしてK先生の指導を受けたと懇願したところ、K先生が所属していた研究室に所属できれば、共同研究ができるかもしれないということだった。しかし、進学したところで、K先生が違う大学に行く可能性は十分にあるから、最後まで面倒みれるかは分からないと言われた。未来は誰も分からない。だから、今できる最善の選択をするだけだ。もしかしたら、進学したところで指導が受けられないかもしれない。自分にはそんなの関係なかった。すぐさまW大学に進学すること考えた。
早速、研究室見学へ
帰国後すぐにK先生が所属していた研究室の先生、つまり自分の指導教官となる先生に連絡して研究室見学をさせてほしいいと懇願した。快諾してくださり、研究室見学が実現した。研究室見学が終わり、K先生とその研究室の大学院生だったH君と飲むことになった。話題ははずみ、予約していた夜行バスの出発時間はとうに過ぎ、H君の家に宿泊させてもらうことになった。初日から人に迷惑をかけるところは相変わらず変わらない。
早速、願書を提出し、試験を受けて合格通知を受け取った。自分にとっては、これで三つ目の大学になる。学部、修士、博士と三つ異なる大学に通うことになった。残された修士課程は、一度リジェクトされた論文を何度も何度も書き直し(最低でも100回は書き直した)、次の国際誌に投稿した。次はリジェクトにならず、リバイスとなった。リバイス中にW大学へと進学することが決まった。
100kmマラソンとTOEIC
国際学会、論文執筆、研究室見学、大学院入試と色々イベントが多かった修士の二年次であったが、相変わらず100kmマラソンとTOEICの挑戦は続けていた。100kmマラソンはこのころになると完走するだけではつまらなくなってきたので、途中のエイドで大会スタッフの方々との会話を楽しんだいり周りの景色の写真を撮ったりと、いかに100kmを楽しむかを考えていた。これまで一分でも早くゴールしようとしていたため、エイドでもほとんど休まず走り続けていた。このころには、歩かずに100kmを走れるところまで体力が高まっていた。TOEICに関しては880点あたりで頭打ちとなった。目標の900まであとちょっとと思い、毎回900超えるぞと思い臨むもあと一歩届かず散ってしまっていた。英語を勉強し始めて4年が経とうとしていた。ネットをみれば、数か月で900点突破したとか、この勉強法で簡単に900突破したなどの情報を見るたびに改めて自分の才能の無さに絶望した。今考えれば、そのような情報で勉強のペースを乱されず、着実に自分のペースで勉強していくことが大切だと考えればよかった。しかし、当時の自分にはそこまで考える余裕は無かった。だから、自分にとってTOEIC900は無理なのかなと少し弱気になる時もあった。それでも、運動すれば脳が活性化して、その脳で英語の勉強を継続すれば絶対にTOEIC900点突破できると心から信じて挑戦を続けていた。TOEIC 900点突破への夢は博士課程へ持越しとなった。