運動と脳機能の研究~大学院生奮闘記 修士課程編④~

運動と脳機能の研究に着手

チャンスというものは思いがけない時にやってくる。それまでの自分は、どうしても運動と脳機能の研究が行いたくて、違う研究室の先生に直談判しにいったりと動いていたが、ことごとく失敗に終わっていた。やぱりダメかもしれないと落胆する自分がいた。

そんな中、同じ研究室出身であるS先生がアメリカでの研究生活(運動と脳機能に関する研究)を終え、アメリカで行った研究を日本でも行うということが耳に入った。早速、S先生に連絡し研究したいと懇願した。ありがたいことに修士1年生で研究の「け」の字も知らなかった自分に、いろいろと研究の仕事を任せていただいた。

ようやく夢が叶ったと思い、改めて大学院に進学してよかったと思った瞬間だった。携わったこの研究が、自分が初めて執筆した論文となった(詳しくはリンクを参照)。

参加者のスケジュールも決まり、データ取得が始まった。データ取得期間は約4ヶ月間。この4ヶ月で50人以上のデータを取得した。この研究では、研究室の先輩方もデータ取得に携わっていたので、データセットの作成の仕方や統計処理の仕方など分からないところはどんどん質問した。

運動と英語学習は続く

研究で忙しくなったが、運動と英語の勉強を辞めるという考えはなかった。所属していた研究室から研究実施場所までは約12kmの道のりがあり、その道のりをほぼ毎回走っていくことで運動時間を確保した。また時間があれば、筋トレも継続していた。英語の勉強は、英語論文を読むというのが中心で、補助的にTOEICの勉強をしていたた結果、Aレベルの860点を超えるまでになった。目標と定めた900点までもう目の前まできた。

国際学会での発表に向けて

データが取得し終わって、同時にデータ解析を進めていた。ある程度、結果がまとまってきた。その時期に、国際学会の抄録締切日が迫っていた。その頃は修士課程だったので、国際学会への参加費や渡航費の補助は大学から出なかった。それでも、抄録を提出することを決めた。自費でも行く覚悟があった。自費でもいいから心から参加したかった。お金の心配はしてなかった。アルバイトでも何でもしてお金を稼げばいいと思っていた。

ヨーロッパスポーツ科学学会から抄録の採択の連絡がり、参加が決まった。またタイミングがいいことに、学内で申請していた国際学会への渡航支援が通ってお金の補助がでることが決まった。初めての国際学会での発表。。。考えただけでワクワクした。スペインで開かれたこの学会で、博士課程の進学を左右するK先生に出会う。

ちなみにヨーロッパスポーツ科学学会の前には、アメリカスポーツ医学会に抄録を提出したが不採用だった。おそらく抄録の構成と英語がダメだったのが理由だったと思う。あいかわらず向う見ずの挑戦心なので失敗からは避けられないのが自分の人生。指導教官の先生からは、学会の抄録が落ちたのは研究室で初めてじゃないかと言われた。その時は少し落ち込んだが、運動することでまた前向きに頑張れた。終わったことは仕方がない。次の目標に進むだけだ。