なぜ、低利益率や赤字が顧客、社員、株主にとって望ましくないのか。

背景

企業分析をしていると、上場企業であっても部分的にずっと低利益率、もしくは赤字に甘んじている企業が散見されます。

フリーランスのエクセル屋さんの企業分析では、将来の展望も無く低利益率や赤字を継続する事業会社のマネジメントは、リストラクチャリング(事業再編)を積極的に検討すべきだ、というスタンスを取っています。

「人件費をカットすれば株価は上がる」といったような一面的、短期的発想からリストラクチャリングを推奨しているわけではありません。
低利益率、赤字事業を徒に放置する事は、当ブログで定義する企業の3大ステークホルダー(顧客、社員、株主)のすべてにとって望ましくないと考えるために、大規模なリストラクチャリングを実施してでも是正するのがマネジメントの役割だ、と考えています。

しかし、企業にとってのリストラクチャリングはかなりセンシティブな話題であり、私がブログ内で軽々にそれを推奨すると、ご不快に思われる方もいるかと思います。「なぜ低利益率、赤字の企業は良くないのか」「なぜリストラクチャリングを推奨するのか」を明確に定義して当ブログの分析スタンスを明らかにする記事がないと、当ブログの指摘は無責任かつ理論的根拠のない企業批判、中傷と取られかねないと判断しました。

一方で、私がそれを恐れて、低利益率や赤字の企業を見かける度にその考え方を説明するのは効率が悪いので、「低利益率の水準定義」を含め、この論点に関わる当ブログの見解をここにまとめて書き、リンクを張る事で、知りたい人はここで知ることができ、興味のない人はスルー出来るという形で、今後の企業分析をよりスマートにしようと思います。

繰り返しになりますがこれは「赤字や低利益率が企業にとってなぜ望ましくないのか」というテーマに対して、私なりの考えをまとめたnoteです。「赤字や低利益率の事業が良くないのは当たり前だろ」と考える方はこれを読む必要はありません。当ブログの分析前提、基本的骨子を理解したい、という方だけ参考にご購入いただければと思います。

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