家を買う時、不動産屋さんを「信用」してはダメ！！

　はじめて家を買おうと思ったら、まずは、不動産屋さんに相談に行きますね。

　でも、絶対に不動産屋さんを信用してはいけませんよ。

　なぜなら、不動産屋さんは、あなたの味方ではないからです。

　それでは、何なんでしょうか？

　不動産屋さんは、あなたの単なるビジネス相手です。

　それ以上でも以下でもありません。

　あなたが家を買うために必要なサービスを提供することを仕事にしている人です。

　家の紹介から、その家を買う契約をし、最後あなたのものになるまでにやらなければいけないことを手伝ってくれる人です。

　そして、そのサービスの対価として、「仲介手数料」をあなたに請求する人です。
（新築で家の売主そのものの場合は、家の価格にこれが含まれている場合もあります）

　ここで大事なのは、不動産屋さんがこの「仲介手数料」をあなたに請求できるのは、家の売買契約が成立した場合に限るということ。

　つまり、不動産屋さんはいくら働いても、売買契約が成立しなければ、あなたに「仲介手数料」を請求することはできません。

　だから、不動産屋さんにとって一番そして唯一の関心事とは、売買契約を成立させることです。

　だって、誰だって、タダ働きはしたくないですから。

　不動産屋さんは、この売買契約を成立させるという目的のために必要なことであれば、喜んであなたの味方をしますが、そうでないと判断した場合には、あなたの味方にはなりません、残念ながら。

　あなたは、不動産屋さんにとって、お客様であり、「仲介手数料」を払ってくれる人だから、そんなことはないんじゃないか、と思うかもしれませんが、不動産屋さんがあなたをお客様として扱ってくれるのは、あなたが「仲介手数料」を支払ってくれる場合、つまり、売買契約が成立する見込みがある場合だけです。

　売買契約が成立しない時、不動産屋さんにとって、あなたはお客様でもなんでもありません。

　むしろ、時間と労力だけ取られるとっても迷惑な人です。

　たとえば、あなたは家を買う場合、できれば安く買える方がいいですよね。

　ほんとうに不動産屋さんがあなたの味方なら、ほしい家をできるだけ安く買えるよう一生懸命がんばるはずです。

　でも、家を売る方に値下げのお願いをするより、あなたが高い値段でもその家を買える余裕があると感じた場合は、売る方に下手に交渉をして気分を害してしまい、売買契約までに余計に時間がかかるとか、場合によっては、労力をかけたにもかかわらず壊れてしまうよりは、さっさとあなたを説得して、高い買い物だろうが何だろうが、売買契約を成立させようとします。

　しかも、不動産屋さんは、家を買いたいあなたの仲介も、そして、家を売りたい方の仲介も同時に両方してもいいんです。（俗に、両手仲介といいます）

　家を買いたい人はなるべく安く買いたいし、家を売りたい人はなるべく高く売りたい、つまり、正反対の立場なのに、そもそも両方の味方なんてできるわけないですよね。

　だから、不動産屋さんは、家を買いたいあなたと、家を売りたい方のどちらがより説得しやすいかをしっかり見定めて、言うことを聞きやすい方を説得し、できるだけ早く売買契約を成立させようとします。

　実際、できる不動産屋さんというは、この見極めがうまい人達のことです。

　時間がかかれば気持ちも変わってしまうかもしれないので、いかに早く進めるかができる不動産屋さんの腕の見せ所でもあるのです。

　だから、家を買いたい人を急がせる、焦らせるは、日常茶飯事です。
　「ちょうど他にも買いたい人がいるみたいなので、早くしないと売れちゃいますよ」という風に。

　もちろん、不動産屋さんは、不動産のプロなので、わからないことはたくさん聞いてアドバイスを受けるのはいいことですが、自分の味方だと勘違いして、言われるまま盲目的に信用して、全てを任せてしまうと、不動産屋さんの都合のいいようにやられてしまう、つまりは、しなくていい損をしてしまうかもしれませんので、要注意です。

　アドバイスはいろいろ聞いてもいいですが、判断はあくまで自分自身がしないといけません。

　とりあえず、まずは、不動産屋さんは、あくまであなたの味方ではない、このことだけわかっていれば、知らない間にダマされてしまう確率もかなり減ります。

　最後に、悪徳な不動産屋さんほど親切な顔をしていますのでくれぐれもご注意をｗ