見出し画像

compaignon

この世に生きる手だて尽きるとき
よわきもの
ちからなきもの
まずしきもの
やまいに陥ったもの
からだの自由こころの自由喪失したもの
みないかになせば
パンとスープにありつけるのか
手だてが尽きているのが
だれの目に見えていても
働いてお金を稼いで
ものを買えと
ルールを忘れるなと
棍棒誇示して立ちはだかるのか
パンを配るために
パンをみな分かちあうために
君らは貧しきものに雇われている
富めるものの倉を守るためではない
倉を開放して無事分かち合うためだ
君らはだれを守ろうとしているのか
君らの棍棒
君らの家族のパンとスープ
それは貧しきものたちの支えではないのか
金持ちが自分の溜め込んだ富を守るために
秩序の名で君らを雇ったのではない
ルールを破って
パンにありついたものを
監獄送りにして喜ぶな
力を一手に握って
力を誇示して
よわきものをなぶることに
酔いしれるな
富めるものが君らに
ちからの行使でいのちを奪うことが
与えられたとでも思いあがるな
内戦、分断を国に広げるものどもに
手を貸すな
警吏も獄吏も兵士も
なぜ市民国家を我らがつくるとき
必要だったのか
労働とパンのルールを破るものを
社会から見えなくするためか
働いて生きていけなくなった家族を
追い落とすためか
労働とパンのルール破りを認める政府を
われらは選んでいない
ちからなきものが手だてつきルール破り
政府を倒すことのないために
ルール破り二度となき社会をつくる約束で
今の政府は政府を任された
そう約束したことを忘れたのか
労働とパンのルールがいつから
ひとりの生き死にの生存の
ルールに化したのか
パンはひとりの腹を朽くするものではない
子もつれあいも蔑ろにして
むさぼるものがいただろうか
よわきものちからなきものには
一日の労働はささえあいで
ひとからものを奪うことでも
ひとを隷属に貶めることでもない
一日の糧のパンは手だて尽きたひとびとと
分かち合うものであった
昔からはらわたで知って
分かち合いによろこび生きて来た
食べあまし腐らせ
贅に走るものどもの浅ましき世が
棍棒を生んだなら
棍棒を捨て武装を解除して
スープをつくり
街に立ってパンをつのり
よわきもの飢え渇くものを招き
分かち合いの食卓に
仕えるものに生きよ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?