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cutibus mutatis

季節がめぐりめぐって
ころもをぬぎかえるように
はだかの自分を
ぬぎかえようと
ひとつの自分を
この肌からそぎおとすと
ひりひりいたみ
いままでの
うらみつらみ
うそいつわり
その時のにがみくるしみを
いまに改めてはだに
きざんだ
わたしは鏡のなかで
まだまだ哀しみを
たたえていた
愛された子ではなかったと
泣き始めていた
わたしはさらにころもを
ぬぎかえるように
素のままの自分を
ぬぎかえようと
もうひとつ自分を
さらにはだから
そぎおとすと
忘れていた
自分が出てきた
ずいぶんと長い間
会っていなかった
どうしていたの
元気にしていたと
愛おしく
ことばをかけた
ほほえむばかりで
答えようとせず
忘れていた自分が悪いと
思いもう一度
声をかけ
どうして行ってしまったの
どこへ行っていたの
と声をしぼりだすと
ぽつりひとこと
こころの旅

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