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朝のセブンイレブン



 オレは通勤時のほぼ毎朝、通勤経路上にある同じセブンイレブンで買い物をしている。駐車場が3台しか停められないし、しかもその一台は身障者用ということで実質二台しか停められないということで「駐車できない」という理由でスルーすることもあり、そういう意味では「毎朝」ということでもないのだが、それでも停められるときは必ずと言っていいほど停める。




 そして必ず買うのがセブンプレミアムのヨーグルトである。味はブルーベリーだったりストロベリーだったりアロエだったりとその時の気分で変わるが、ほとんど必ず買う。それは潰瘍持ちの自分にとってちょっとでも胃にやさしいと思うからである。LG21とかR1を買っていたこともある。ずっとランソプラゾールを飲んでるとは言っても、少し胸焼けすることがたまにあるからだ。ピロリ菌を退治しても、体質は簡単には変わらないようである。




 その朝の時間帯には店のオーナーさんがレジに入ってることも多い。昔からこのコンビニに立ち寄っていて、以前は道路の反対側にあったのだがその時から立ち寄っていて、そういうわけでオーナーさんとは顔なじみで、他の客が並んでる時以外は必ずオーナーさんのいる方のレジで買うことにしている。




 レジでの簡単なやりとりの後、他の客が並んでない時はちょっとした世間話をすることもある。オレがよく買うのが「お好み焼き(豚玉)」だということも知られている。どこのセブンイレブンで買っても同じなら、挨拶をして気持ちよく買えるほうがいいということは誰でも感じることだろう。そういうわけでオレはこのセブンイレブンをお気に入りにしているのである。





 たまに外国人のバイトがレジに入ってることもあるが、がんばって日本でことばを覚えて働こうとしているその健気な姿をオレはいつも応援したい気持ちになる。外国人の労働者が日本に入ってくることを国内の雇用問題と絡めて批判する方もいるが、一人一人の方が頑張って働いてる姿を見れば、どちらかというとオレは、彼ら彼女らが日本という国を選んでくれたことを嬉しく思うのだ。





 この店で買い物をしている期間にオレのクルマは三菱FTO→ホンダS660→ダイハツロッキーと変遷した。このように書くと、もうそのオーナーさんはこの記事を書いてる人間が「ああ、あのオッサンだったのか」とわかるだろう。もっともこの記事をたまたま読んでくれているという奇跡的なことが起きない限り、そんなことはありえないのだが。




 以前に行きつけのお好み焼き屋さんが閉店して悲しかったことを記事に書くと、その店の娘さんから親切なメールをいただいたことがあった。どうしてオレのことだとわかったのかと不思議に思ったのである。





 好きな店を記事にすると、それを読んだ人がその店に行ってみたくなって、結果的にお店の売り上げに貢献するという形で好循環が起きるのならオレも少しはお店に恩返しができているのかなとも思う。少なくとも気持ちよく朝の買い物ができているという点で、オレがそのセブンイレブンから受けている恩恵はかなり大きいからである。




 オレはかつて記事の中でコンビニのFC制度に関して批判的なことを書いた。その根底にあるのは一人一人のFCオーナーさんが無理なく経営出来てその苦労に見合った報酬を得てほしいと思う気持である。本部とFCオーナーの望ましい関係というのは、両者が搾取する側とされる側という不幸な関係ではなく、お互いがウィンウィンになるような協力関係だとオレは思っている。





 定年退職までそれほど時間が残されているわけではないので、オレがこれからこのお気に入りのセブンイレブンで買い物する日々もそれほど長くないのだが、今の仕事を続けている限りできるだけ買い物に訪れようと思っているのである。そんなオレの気持ちがオーナーさんに伝われば嬉しいのである。


モノ書きになることを目指して40年・・・・ いつのまにか老人と呼ばれるようになってしまいました。