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「浸水ナビ」で洪水氾濫をイメージする

はじめに

最近、自分の防災について1歩進み出すために、「防災士」の資格取得に向けて勉強しています。

その中で、街の地形や地質、街の特徴、災害の特徴を知ることが防災の基本だと学びました。すなわち、自分の特徴と災害外力の特徴を把握することができれば、安全性が増すといいうことです。これって、兵法家でもあった孫氏の格言「彼を知り己を知れば百戦殆からず」と同じですね。

今回は、敵、すなわち災害外力(洪水)の情報について考えます。

記事の前座を飛ばしたい方は,目次の「浸水ナビ」に進んでください!

洪水情報とは

防災洪水に関する情報は、事前に知ることができる情報と、当日のリアルタイム情報・予測情報・注意報や警報の二つに分けることができます。今回は,事前に知ることが出来る情報に着目します.当日のリアルタイム情報等については,過去記事をご覧ください.

洪水について事前に知ることが出来る情報

最も一般的な情報は,ハザードマップでしょう。洪水ハザードマップには,主に想定した洪水氾濫に対する想定浸水範囲とその時の水の深さ(浸水深)が記載されています.ハザードマップは万能ではなく,想定した洪水と異なる場合であったり,下水が逆流したり(内水反乱),想定と異なる浸水エリア,浸水深となることがあります。

浸水範囲や浸水深のほかに、洪水の氾濫過程(浸水の時系列情報)が分かると、より理解が深まります.洪水氾濫注意報や警報の段階で,避難完了することが重要ですが,避難している最中に洪水氾濫が始まった場合に,氾濫過程をイメージできると,命を救うことが出来るかもしれません.そんなときに役立つのが「浸水ナビ」です.

浸水ナビ

浸水ナビは,国土交通省や都道府県が整備する洪水想定区域図を地理院地図に表示するシステムで,堤防が決壊(破堤)した場合,どのくらい浸水するのか,何時間で浸水が始まり,何日で水が引くのか,など洪水氾濫の過程をイメージすることが出来ます!

それでは,実際に使ってみます!浸水ナビのページから「浸水シミュレーションを確認する」というタブをクリックすると,下のような画面が表示されます.左のタブで見たい河川や地点(地域)を選択します.このブログでおなじみの神奈川県逗子市(田越川)を見てみます.

引用:国土交通省,浸水ナビ

すると,下のような画面が表示されます.堤防が破堤したり,洪水が溢れる場所を決めましょう.地図上の〇をクリックすると,下のような画面が表示されます.

引用:国土交通省,浸水ナビ

地図上に浸水想定エリアが重ねられ,また「アニメーション経過時間」というタブが表示されます.このタブの「➤」をクリックすることで1時間ごとの浸水状況を動画で見ることが出来ます.最も単純な操作はこんな感じです.自宅や職場の近くの河川について,浸水シミュレーションをみてみてはいかがでしょうか?

また,最初の画面で,「地点から」を選択すると,下のような画面が表示されます.見たい地点に移動したり拡大縮小しましょう.また,地名や住所などを直接入力することもできます.以下の操作は上と同じです.

引用:国土交通省,浸水ナビ

おわりに

今回は,洪水氾濫(浸水)過程をイメージするために,「浸水ナビ」の最も基本的な使い方を紹介しました.皆さんもご自宅や職場付近について浸水ナビを使ってみてはいかがでしょうか.

もっと詳しい使い方は,下のマニュアルをご確認ください.

https://suiboumap.gsi.go.jp/pdf/manual.pdf


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