ニューリテールという概念が次の時代のヒントに?
新小売、ニューリテールという概念をご存知ですか?
新小売は、中国の起業家でありAlibaba社の創業者
ジャック・マー氏が2016年に提唱した概念と言われています。
純粋なECの時代は既に過去のもので、
未来10年、20年後にECという言葉はなくなります。
アフターコロナで更にその様相が変化し
新小売だけが生き残ると言われています。
この概念の基軸は、オンラインとオフラインで
物流が必ず結びつくということになります。
オンラインとオフラインが融合するところに
新たな事業が発生する新しい生活様式に対する
問題解決が数多く生まれています。
長期化するWithコロナ期における
旅のあり方として、「マイクロツーリズム」を提案した
星野リゾートがあるように各業界が変貌しつつあります。
新小売にこれだけ注目が集まるのには
3つの理由があると考えています。
1)ECが飽和状態であること
2)小売業のデータ活用を進めたいから
3)ECだけでは競争優位にたつことが不可能だから
モノ消費→コト消費→イミ付け消費というように
ユーザーのマインドの変化もあります。
日本より進んでいる中国では、
中国の小売のEC化率がかなり高くなっています。
インターネット・トレンド2018によると、
2017年時点で中国EC化率は20%を超え、世界トップです。
急激に伸びている成長分野といって
インターネット空間での成長余地が限られてきました。
その結果、ユーザーの獲得コストは高くなっています。
日本のネット通販の集客コストもまさにそのようになっています。
新たな成長の機会を求めた結果、
いまだ購買活動の80%を占め、
成長余地のある実店舗小売業が注目を集めているのがコロナ前の
中国でした。
日本では個人情報の取得の在り方で
なかなか進まない事案の一つですが、中国は
実店舗小売業に眠るデータを活用したいという
思惑がありました。
WeChatPay=
中国最大のモバイルゲームとSNSを運営するTencentが
展開するチャットアプリ「WeChat」の中で使える決済サービス
このように、ゲームコンテンツ+SNS=アプリをオンライン決済
という組み合わせが日本でも加速化していきます。
「だれが」「何を」購入したのかという
購買情報を獲得するためには、実店舗小売業とより深い
協業関係や資本関係がないと難しいのが現状です。
現状保有しているデータよりも
精緻なデータを収集できれば、
自社アプリやWEBサービスでの広告価値も高まってきます。
どのオンライン企業もオフラインに
眠る大量の購買情報にアクセスしたいのが日本も世界も
共通の狙い箇所になっています。
最後に、インターネット上でサービスを
提供するだけでは、競争優位にはなりにくいです。
顧客1人当りのLTV(ライフ・タイム・バリュー)
を最大化するために、オフラインとオンラインを
活用するという発想がとても重要です。
私の考えでは
新規獲得はオンライン
リピート率を高めるにはオフライン
の両輪が必要です。
店舗とECの区別をなくし、
本当に消費者目線でかつデータ・ドリブンの経営がポイントになってきます。
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