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Cinderellaでカオスを描く:神話の翼

第3節 鳥の翼 で鳥の翼のようになるアトラクタを描きました。式は

     $${x_{n+1}=y_0-0.97x_n+\dfrac{5}{1+x_n^2}-5}$$
     $${y_{n+1}=-0.995x_n}$$

でした。ここで描く鳥の翼は,次の式です。

     $${x_{n+1}=y_n+a x_n-\dfrac{5}{x_n^2+1}+6+c e^{-y_n^2}}$$
     $${y_{n+1}=-bx_n}$$

「カオスCGコレクション:川上博著 サイエンス社」(以下,「この本」)には,次の例が載っています。

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上のリンク先を開くと,初期状態として3枚翼のアトラクタが描かれています。回数を増やすと図がくっきりしてきます。

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係数 $${a,b}$$ の組み合わせにより,羽根の枚数が変わります。係数 c は,この本では 0.2 に固定ですが,これも可変にしてあります。
係数$${c}$$ および初期値を変えてみましょう。羽根の枚数は変わりませんが,$${c}$$ の値によってはアトラクタが現れなくなるでしょう。
初期値は変えても図はほとんど変わらないでしょう。ストレンジアトラクタのひとつの特徴ですね。
係数 $${a,b}$$ の値をこの本の例にしてみましょう。羽根が3〜7枚に変わります。
さらに,初期状態の$${c=0.2,b=0.97}$$ のまま,$${a}$$ の値だけ変えてみましょう。次のようなさまざまなアトラクタが現れます。回数は同じなので,着色の仕方も同じなのですが,結果として色合いが変わるのが不思議です。

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係数を1ステップ変えるだけで図ががらりと変わります。縦横比も変えて,お気に入りの図を探してみましょう。


前節:エノン写像

次節:2枚翼の写像

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