![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75006914/rectangle_large_type_2_392214d092c0690d5d9394f6b28224e5.png?width=800)
インドラの真珠:パラメータで遊ぼう
これまで,2つの円でメビウス変換を定義してショットキー円を描いたところから,2つの円を使わない「おばあちゃんのレシピ」による描画,とすすんできました。「インドラの真珠 D.マンフォード他 著」では,CHAPTER 8 として「パラメータで遊ぼう」があります。MatheVital にはこの節はありませんが,やってみましょう。元になるのは,CindyJS のギャラリーにある,Kleinian fractals です。
ここには2つの図が描かれていますが,左側がアポロニウス・パッキングです。中央の青と赤(始めは重なっています)をドラッグすると図が変化するのですが,あれこれ試しているだけでは,「だからどうなの」となりかねません。このプログラム(CindyJS だけでなく CindyGLも使っている)を元に,「インドラの真珠」に掲載されているいくつかのパラメータによる図を確かめていきます。
リンク先を開くと次の画面になります。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74942930/picture_pc_508bf49b2b236e5dc62f51dd83d762ea.png?width=800)
Kleinian fractals と同じですが,上に1から9までのメニューがあり,taとtbの値は左上に表示されています。
Kleinian fractals と同様,中央の青と赤の点(始めは重なっています)をドラッグで動かすことができますが,上のメニューボタンの「2」をクリックしてみましょう。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74943038/picture_pc_11308c237cb840642471fc69f5e378fd.png?width=800)
これは,「インドラの真珠」の220ページにあるものです。
この状態から青(赤)い点を動かすこともできます。少し動かしてみましょう。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74943178/picture_pc_d1072e66ca52a625ce175a0b2ec523a3.png?width=800)
少しだけ変化しました。
他のボタンも試してみましょう。「1」は始めのアポロニウス・パッキングです。
いずれも,「インドラの真珠」のCHAPTER8 に出てくるものです。特に次のものは218ページの図8.1で,本ではこの周辺が何度か取り上げられています。
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74943413/picture_pc_205dad3339ae42674575a9d4f9679bdf.png?width=800)
前の節で書いたように。はじめのアポロニウス・パッキングの図に比べると精細な図になっています。(色は単色にすることもできますが,ここはオリジナルのまま)。しかし,本にあるものを順に試していくと,本の図と若干異なるものや,本の図ができないものもあります。たとえば,229ページの図8.10 は ta=tb=$${2 \cos \dfrac{\pi}{10}}$$ の場合ですが,この図が描けません。こちらのアルゴリズムではなく,ショットキーまでで使っていたアルゴリズムならば,次のように描くことができます。(理由はいまのところ不明。おそらく誤差の問題)
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/74990200/picture_pc_ba05254aef5ed80ab3787dc086dcd4aa.png?width=800)
ところで,おばあちゃんのレシピでは
(2) 2次方程式 $${x^2-t_a t_b x+t_a^2 + t_b^2=0}$$ の解$${x}$$ を選んで $${t_{ab}=x}$$ とおく。
となっていました。2次方程式の解はルートの前が$${\pm}$$ ですが,マイナスの方でやってきています。「インドラの真珠」の本もそのようです。ではプラスの方にしたらどうなるのか。やってみましょう。
リンク先を開くと次の画面になります。これは「おばあちゃんのレシピ」でもやってみたものです。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75007506/picture_pc_bda02fa7a6ff143b83dda44e2e668ae2.png?width=800)
9つのメニューボタンで設定されるのは,さきほどと同じ ta と tb の組です。図がどのように違うか,やってみてください。
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