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静岡県高校入試2024年度数学第6問

 2024年度の静岡県高校入試の数学第6問は,2次関数と反比例のグラフを使った問題です。問題はWebを参照して下さい。静岡県高校入試で検索すれば出てきます.たとえば佐鳴予備校のページに問題と解答が載っています。
その第6問の(2)に,「RさんとSさんは,タブレット型端末を使いながら」点を動かしたときにグラフがどう変化するかを見る,という設定です。
 図形の問題を動的に見るということはとても大切なことで,その感覚はパソコン・タブレット端末などで動かしてみることによって養われます。
 そこで,ここでは Cinderella を使って作ったものを見てみましょう。

リンクを開くと問題図になります。反比例のグラフと放物線があります。

反比例のグラフ上の点A,Bは定点で,座標が与えられています。
まず,この座標からグラフを表す関数を式で表します(第1問)
点Cは放物線上の点で x座標が4です.点Dは点Aからx軸上に垂線とx軸との交点となっていますが,つまりは定点です。
さて,点Pを動かすと点Pを通る放物線の開き,すなわち$${y=ax^2}$$の$${a}$$の値が変化します。そこで,点PをAからBまで動かしたときの$${a}$$の値の範囲を求めます.(第2問のア)
最後に,四角形ADOBの面積と△BOCの面積が等しくなるときの$${a}$$の値を求めます.(第2問のイ)

ポイントは,点Pを動かしたときどこがどう変わるかをつかめるかどうかでしょう。
先ほどのリンクを開いた図で,点Pをドラッグしてみましょう。すると,動く点,動かない点がはっきりわかります。
第2問のイでは,四角形ADOBの面積が一定であることがわかれば,点Cの座標が$${a}$$ で表せますので△BOCの面積を$${a}$$で表して解決します。

それでは,Cinderella を使って問題図を作る手順を示しておきましょう。
まず,作図ツールを使って点を座標軸を描きます。
点はA,B,C,D,E,Fの6つを適当に画面上におき,インスペクタを使ってEとFはPとOに名前を変えておきます。また,これらの点の大きさや色もインスペクタで変えておきます。各点の位置はプログラムで決めます。
線分を描くツールでそれぞれの点を結んでおきます。
座標軸は直線を描くツールで描き,インスペクタで色を変え,作図に使った点のラベルは非表示にしておきます。
スクリプトエディタを開き,次のスクリプトをDRAWスロットに書きます。
(見出し図参照)

plot(-18/x, stop->-0.01, color->[0, 0, 0]);
A.xy = [-6, 3];
B.xy = [-2, 9];
O.xy = [0, 0];
//P.xy = [D.x, -18/D.x];
P.y = -18/P.x;
D.xy = [A.x, 0];
a = P.y/P.x^2;
C.xy = [4, a*16];
plot(ax^2, color->[0, 0, 0]);

なお,5行目はコメント文ですが,点Pを作図した位置によって,プログラムを実行したときに画面からはみ出して行方不明になったら実行しておくものです。
うまくできたなら,ファイルメニューから「HTMLに書き出す」を選べばCindyJSのHTMLファイルができます。

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