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ツイートで振り返る2023年映画ベスト10

年末恒例、あーだこーだ考えながら今年楽しませてくれた映画を振り返るこの時間は至福。今年の映画鑑賞本数は50本と相変わらずあまり多くはないですが、たくさんの映画に豊かな喜怒哀楽をもらいました。


映画ベスト10

1. aftersun/アフターサン

概要:父親とふたりきりで過ごした夏休みを、父と同じ年齢になって振り返って見えてきたものとは。
感想:見終わった翌日以降もその余韻を引きずり、画が頭の中にぼんやりと映り続けるような作品。多くは語らずとも、古いビデオの再生のような映像にはあの頃の父の苦悩と愛が鮮明に描かれていました。テレビに映りこむふたり、ゆっくりとチェキに浮かび上がるふたり。この2つのショットの威力と物語るポール・メスカルの背中にとにかく胸が締め付けられる。

2. フェイブルマンズ

概要:映画に魅了された少年を描くスピルバーグの自伝的作品。
感想:レンズを通して人を撮るということの魅力はもちろん、その暴力性や残酷さまでを自伝的作品を通して描くなんて。幾重にもつくり手としての業と真正面から向き合って、その上でエンタメに消化しつづけるスピルバーグ恐ろしや。この作品以降、自分の中に「地平線」という視点が増えたのが嬉しい。

3. マイ・エレメント

概要:属性の異なる二人が繰り広げる冒険と恋。
感想:移民二世の現実を丁寧に魅力的なファンタジーへと置き換えた脚本の素晴らしさはもちろん、水属性の青年ウェイドのキャラクターが最高だった。ビジュアルはぱっと見今風のデザインじゃないかもしれないけど、水の質感表現などCGも細部まで美しい。

4. ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME3

概要:新たな敵に狙われたロケットの命を救う鍵は、彼の過去にあった。
感想:全体を優先してキャラ毎の物語がおざなりになってしまったMCUの一部作品と違い、ガーディアンズは最後までガーディアンズであることが尊重されていました。はみ出し者たちのありのままを愛し、それぞれが持ちうる力を結集して共闘する最高の完結編。長回し風アクションやロケットの心揺さぶる過去のエピソード等、見せ場の連続で大満足。

5. バービー

概要:バービーランドから現実世界に迷い込んだバービーとケンが見たものとは。
感想:バービーに対する世間の見方を反映しつつ、そのIPの特性をさまざまな角度から熟知して現代的な視点で料理しきったマーゴット・ロビー、グレタ・ガーウィグ、そしてマテル社に感服。ケンの物語でもあって、ライアン・ゴズリングでなければならない理由がよくわかる。これまでに見たことのない唯一無二のポリティカル・ファンタジー。

6. 逆転のトライアングル

概要:嵐で転覆した豪華客船。流れ着いた島では従業員と乗客の立場が逆転してー。
感想:冒頭のブランドを巡るオーディションでの一幕や食事代どっちが払う問題をはじめ、絶妙な冗長さを持って嫌~な感じを描く描写がうますぎて。そのクセの強い演出が気にいった方なら、その後に続く転覆劇で描かれるブラックで意地悪な展開も楽しめるはず!

7. ザ・クリエイター / 創造者

概要:AIと人類が繰り広げる戦い。鍵を握るのはひとりの少女型AI。
感想:いろいろプロット上の無茶はあるけど偏愛しちゃった作品。スターウォーズに憧れて映画をつくりはじめ、夢叶うもひと悶着あって、その先に自らの原点に立ち返ってつくった作品という背景も熱い。製作費8000万ドルとはとても思えないこだわりのガジェットや画づくりを堪能。

8. ザ・キラー

概要:任務失敗により、雇い主を狙わざるをえなくなった暗殺者の追跡劇。
感想:フィンチャーらしいキメキメの画に、暗殺者の意識高い系の独白とドジっ子っぷりがまぶさる、その意表をついたブラックコメディ仕立てにまんまとやられました。ファスベンダーはこういう「イケてるっぽいのにどこか抜けてる」を醸し出すのがうまい。

9. ハンガー・ゲーム0

概要:若きスノーが教育係としてついた第10回ハンガーゲーム。プレイヤーのルーシー・グレイとの出会いが、彼の運命を変える。
感想:本家と地続きで構築された世界観、64年後からみても説得力に満ちたキャラクターの描かれ方。稀代の悪役がどう生まれたのか?という視点を持たせながらも、純粋に若い二人の顛末としても魅力的な物語になっていて、それでいて本家のような人間への問いも持ち合わせたよく練られた脚本。首吊りの木の歌が生まれた背景や、マネシカケスを嫌う理由など、細かなアイテムの紐づけも良かったです。レイチェル・ゼグラーはまじで歌がうまい。

10. ロスト・フライト

概要:悪天候で不時着した先は、武装勢力に占領された島。機長は乗客を救い出し、島を脱出できるのか?
感想:贔屓のジェリー主演作品の中でも、とても出来が良かった。飛行機不時着までのフライトパニックと、その後の脱出サバイバルアクションどちらも手抜かりないつくりで、一粒で二度三度美味しいつくり。短い尺の中でジェリーだけでなくバディとなる囚人や副機長、特殊部隊までキャラと見せ場もしっかりつくっていて、全体のテンポもよくとにかく飽きないエンタメ。

次点10作品

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