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ツイートで振り返る2022年映画ベスト10&シリーズベスト5

この1年の映画&シリーズ(主にドラマ)のマイベストを勝手に振り返って勝手にランキングをつくるこの時間って、ファンにとってはたまらない楽しみですよね。あまり本数は見れていないけれど、今年もまた大好きな作品がたくさん増えました!

映画ベスト10

1, スペンサー ダイアナの決意
概要:ダイアナ元妃が離婚を決心するに至るクリスマスの3日間を描く物語。
感想:ダイアナ元妃が亡くなったときのことは今でも鮮明に覚えています。「活動家になったおしゃれなプリンセス(子どもの頃の私の認識)」の存在感は圧倒的で、それがまさかあんな最期を迎えるなんて…と子ども心にかなり衝撃を受けました。
離婚前を描く本作でも、あの頃彼女に感じていた強さと儚さが同居する感じはまったく同じで、クリステン・スチュアート最高の演技。王室という檻の中でもがき生き抜く一人の女性を、神経質ともいえるほど行き届いた映像美で描き、これまた鮮明に心に残る作品になりました。

2, 帰らない日曜日
概要:英国名家の跡継ぎとメイドの身分違いの恋を描く物語。
感想:創作が芽生える瞬間を描いた作品が大好きなんですよね。本作は基本的には身分違いの恋を描いた恋愛ものなんですが、その物語の行きつく先は、書くことで美しい恋の瞬間、瞬間を種へ、そして花へと昇華していく一人の創作者の誕生なんです。確かに同じ時間を生きてそして触れ合った愛しい人と彼との間に存在した感情をこの世につなぎとめるための、創作。ジョシュ・オコナーが放つ「Goodbye,Jane」の威力よ。カズオ・イシグロも絶賛だそうですが、「つぐない」に通じるものもありました。

3, フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊
概要:架空の街の編集部「フレンチ・ディスパッチ」の、才能豊かな記者たちが紡ぎ出す唯一無二の記事とは。
感想:映画本編の構成自体が雑誌の特集記事仕立てになっているという、ちょっと変わった作品。技巧に走るか?と思ったら、豪華になりつづけるウェスファミリーを再び集結させつつフレッシュでありつづけるギミックとしてうまく作用していました。時間と孤独と美についてのちょっとしたお話しを、ベニチオ・デル・トロとレア・セドゥの共演で描くエピソードが好き。

4, RRR
概要:1920年代英国植民地時代のインドを舞台に描く、男たちの熱すぎる友情と使命の物語。
感想:まさか「バーフバリ」の熱狂を凌ぐインド映画が、こんなすぐに登場するとは思いませんでした…しかも同じ監督がつくってしまうのだからS・S・ラージャマウリおそるべし。エンタテインメントの何たるかがこれでもかと詰め込まれた究極の3時間。中盤でひと盛り上がりつくったあと、大きく話を折り返す構成がナイスでした。「ナートゥ ナートゥ」をYouTubeで何度見たことか!

5, プレデター:ザ・プレイ(Disney+)
概要:ネイティブアメリカンの部族の少女ナルは、あるとき恐ろしい未知の生物と対峙する。
感想:そういえばプレデターって「強い者を狩る」って設定だったんですよね(最近の作品ってそうだったっけ?)。原点に回帰しつつ、それを少女の成長物語を見せるためのギミックとして活かしているのが天才の脚本だった本作。大事な部分だけ残して極力シンプルに削ぎ落された物語に、雄弁で美しいレヴェナント的映像美がぴたりとはまっていました。寡作のダン・トラクテンバーグ、もっと観たいぞ!

6, ドクター・ストレンジ / マルチバース・オブ・マッドネス
概要:ドクター・ストレンジの魔術の中でも最も危険とされる禁断の呪文により、今とは異なる世界に通じる扉が開かれてしまい…。
感想:「なるほどそっちのサム・ライミね」と気づいたら最後。MCU色は控えめに、自由奔放に監督色に染めまくることを良しとすることでシリーズに新しい風をふかせた「エターナルズ」的アプローチがめちゃくちゃ楽しかった!ゾンビストレンジがまさかあんな形で活躍するなんて、サム・ライミにしかできない演出。そんな中で飛び出した「どの世界でも君を愛してる」は、今年一番好きなセリフかも。

7, スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
概要:ミステリオに正体を暴かれてしまったピーターは、ドクター・ストレンジに助けを求めるが…。
感想:予告編とかキャスティング情報をみて、ぜったいみんな薄々「もしかして…」とは思っていたし、でも一方で「いや、さすがにね」とも思っていたんです。それがまさか実現してしまうなんてね!
これは物語への評価というより、こういう物語にしようとして、そして実現させてくれたこと自体への感謝という方が正しいかもしれません。「アメイジング・スパイダーマン2」で号泣した自分としては、大人の事情でキャンセルされてしまった不遇のガーフィールド版シリーズが必然の物語として再定義され、そこら辺の遺恨がすべて救済されたことに感無量です。

8, アテナ(NETFLIX)
概要:ひとりの少年が殺害された事件をきっかけに、アテナ団地は激しい戦いの舞台と化す。
感想:ツイートしてなかった…!長回し(風)が好きな方は絶対に観てほしいです。その上で、撮影の舞台裏も観てほしいです。暴徒化する群衆の中をかき分けながらカメラを回していたり、クレーンで釣ってシームレスな俯瞰視点に移行していたり…とにかくすごい。リアルタイムに進行する描写によって、とんでもない没入感、そして緊張感に引きずり込まれます。とにかく冒頭11分観て!

9, わたしは最悪。
概要:30歳の主人公ユリヤが理想と現実の間で揺れ動く姿を描いたラブストーリー。
感想:共感していいのか?嫌悪する部分では?と主人公のことをぐるぐる考える末に愛おしくなってしまう魔法のような本作。観終わったあと、「人生における選択」に考えを巡らせてしまいます。心に正直に今を全力で生きる、その輝きを目の当たりにしてしまい、胸が高鳴った作品。

10, 13人の命(Amazon)
概要:2018年にタイ北部の洞窟で起きたサッカーチームの少年たちの遭難と救出を描く。
感想:淡々と救出作戦の遂行に力を尽くす職人気質の男たちを描く本作は、地味っちゃ地味。賭けのような奇抜な救出作戦は、ドラマティックにしようと思えばいくらでもできたはずだけどそうはしない。常に水の中という恐怖感も、あくまでリアルで忍び寄るような怖さとして描く。でもそれがいい。それでこそ生まれる緊張感が、終盤の感動を味わい深いものにしています。ロン・ハワード監督、さすが手堅い。

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番外編:
ロード・オブ・ザ・リング(IMAX)
ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔(IMAX)
ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還(IMAX)
概要:指輪を敵地にある火山の中に捨てるために、中つ国のさまざまな民族が団結して戦うさまを描くファンタジー大作。
感想:DVDで何百回と観ているんです。それでも初めてみるIMAX上映の映像のあまりの色褪せなさ、美しさに涙が出てしまいました。何度も観たはずのあの場面、この場面にあらためて感動。PJ監督の演出の狂気っぷりにも本当の意味で気づけた気がします。一番見返すことの少なかった「二つの塔」を、「あれ、こんなにおもしろかった?」と戦記物として再認識できたのが良かった。

その他の作品
NOPE / ノープ
SING シング / ネクストステージ 感想
ブラックパンサー / ワカンダ・フォーエバー 感想
THE BATMAN -ザ・バットマン- 感想
グリーン・ナイト
ジュラシック・ワールド/新たなる支配者
ミニオンズ フィーバー
バズ・ライトイヤー
ナイル殺人事件 感想
ウエスト・サイド・ストーリー
ザ・メニュー
ドント・ウォーリー・ダーリン 感想
ブレット・トレイン
ハウス・オブ・グッチ 感想
アバター:ウェイ・オブ・ウォーター 感想
ブラックアダム
ブラック・フォン
ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密
トップガン マーヴェリック
モービウス
グレイマン(NETFLIX) 感想
アンビュランス
アンチャーテッド
シラノ 感想
ライダーズ・オブ・ジャスティス
とんでもカオス!ウッドストック1999(NETFLIX) 感想
我々の父親(NETFLIX) 感想
リターン・トゥ・スペース(NETFLIX) 感想
マイティ・ソー ラブ&サンダー
ゴーストバスターズ アフターライフ
アダム&アダム(NETFLIX)
ガンパウダー・ミルクシェイク
ゴッズオウンカントリー(旧作)
囚われた国家(旧作)

シリーズ ベスト5

1, ハウス・オブ・ザ・ドラゴン Season1(HBO)
概要:「ゲーム・オブ・スローンズ」の約200年前を舞台に、血塗られたターガリエン一家の栄光と没落を描く。
感想:とんでもなく高い事前の期待に臆することなく、世界観や質感は踏襲しつつも全く異なるアプローチで描く勇気がすごい。大スペクタクルな本シリーズに対してこちらはターガリエン家というある一族の物語で、当然スケールだけ見ればミニマムになってしまうところを、より一人一人の内面に迫り関係性の変化を視線の応酬で繊細に描いているのが素晴らしかった。タイムジャンプを何度も挟みながらも同じ人物としての強度を見せつけたレイニラ役のミリー・オールコック&エマ・ダーシーに拍手。マット・スミスは沼。

2, ラブ、デス&ロボット Season3(NETFLIX)
あらすじティム・ミラーとデヴィッド・フィンチャーが製作総指揮として携わるオムニバスアニメシリーズ。
感想:「彼女の声」という超ド級の傑作がすべてと言っても過言ではないかも。セイレーン伝説×コンテンポラリーダンスという攻めたアプローチに、精巧なCG表現と狂気的な演出力でとんでもない作品が出来上がっています。S2はちょっと失速したなと思っていたけれど、S3は全体的にもよかったな。

3, ザ・ボーイズ Season3(Amazon)
概要:腐敗したスーパーヒーローたちと、彼らに立ち向かう「ザ・ボーイズ」たちの戦いを描くシリーズ。
感想:シーズンを追う毎にどんどんおもしろくなってく!まさに「今」のアメリカにはびこる問題をタイムリーに反映した脚本は、もはや社会批評のよう。「父」という存在への悪しき幻想、そしてそれが受け継がれていく悪夢を見せつけたシーズン3でした。地獄は続くよどこまでも。

4, ザ・クラウン Season1-5(NETFLIX)
概要:エリザベス二世を主軸に、英国の社会問題や王室の人々を描くドラマ。
感想:見たシーズンの順番は45123です。そうこれもダイアナ元妃目当てで観た作品。シーズン4でのエマ・コリン(ダイアナ)&ジョシュ・オコナー(チャールズ)のあまりのそっくりっぷりが素晴らしい。しかし現代に近づき、政治や社会的な事件との関わりが薄くなるシーズン5は若干ゴシップ臭が強くなり、そんな王室に振り回されながらも冷静に対処するメージャー首相役のジョニー・リー・ミラーが一番印象深かった。遡って見返したシーズン1,2は、やっぱりちょっと格調高い何かを持っている。クレア・フォイ(エリザベス)、マット・スミス(フィリップ)、ヴァネッサ・カーヴィ(マーガレット)ら初代キャストの演技がしっかり受け継がれているので、こういう見方をしてもまったく問題ないのが良かった。

5, Fleabag フリーバッグ Season1-2(Amazon)
概要:ロンドンを舞台に、皮肉屋で性欲強めなフリーバッグを描くブラックコメディ。
感想:こんなに人に勧めづらく褒めづらい傑作って他にない。細かいこと言わないのでとりあえず女性に観てほしい。

その他の作品
アプレンティス(NETFLIX) 感想
ロード・オブ・ザ・リング / 力の指輪(Amazon) 感想
ザ・ジレンマ Season4(NETFLIX)
ストリートグルメを求めて(NETFLIX) 感想
パム&トミー(Disney+)

※そのほか2-3話まで見たやつはあるけど観終わったものに限定


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