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絵本『えんとつ町のプペル』で英語をやりなおし #04

キングコング西野さんの絵本『えんとつ町のプぺル』を1ページずつ、英訳の英文法解説をします。(#03はコチラ

【STEP 1】まずは日本語で読んでみよう!


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町にいくと、バケモノたちがウヨウヨ。

「やい、ずいぶんおかしなかっこうをしているじゃないか」

ふりかえると、そこに立っていたのはカボチャのオバケ。

「なんだいキミは?」

「地獄の業火をのみこんで、ハロウィンの夜をあやしくてらす。

オレの名はジャック・オー・ランタン!」


【STEP 2】次は英語をチェック!

When he arrived in town, it was full of monsters.

“Hey, you’re dressed quite oddly.”

He turned around, where there stood a pumpkin monster.

“Who are you?”

“I swallow the flames of hell and illuminate the Halloween night with shady light.

I am Jack-o’-lantern!”


【STEP 3】英文法解説をします!

When he arrived in town, it was full of monsters.
町にいくと、バケモノたちがウヨウヨ。

◆ポイント1:接続詞 when
ここでの when は2つの文をつなぐ接続詞の働きをしています。When S V~, で「SがVするとき」と解釈し、状況説明をして後ろの文につなげます。
When he arrived in town(町にいくと)

◆ポイント2:無冠詞
この絵本で最初に town という単語が登場したときは a town や the town となってた(#01をチェック!)のに、ここでの名詞 town には冠詞の a や the が付いていません。この town という名詞の使い方はちょっと特殊で、特に in town, out of town のようなカタチで、「話題の中心になっている町」を指します。つまり、この物語の舞台である「えんとつ町」にゴミ人間がやってきたということがわかります。

◆Words & Phrases
arrive(到着する)、monster(怪物)
*新出単語・熟語のみ掲載しています。


“Hey, you’re dressed quite oddly.”
「やい、ずいぶんおかしなかっこうをしているじゃないか」

◆ポイント1:受け身
動詞を「be動詞+過去分詞」のカタチにすることで、「~れる、~られる」という受け身の文を作ることができます。動詞 dress はもともと「衣服を着せる」という意味であり、be動詞+dressed のカタチで、「服を着せられる=服を着ている」という使い方になります(受け身とは言っても、無理やり着せられているという意味じゃないよ)。
you’re dressed quite oddly(ずいぶんおかしなかっこうをしているじゃないか)

◆Words & Phrases
dress(衣服を着せる)、quite([程度が]かなり、非常に)、oddly(奇妙に、変に)


He turned around, where there stood a pumpkin monster.
ふりかえると、そこに立っていたのはカボチャのオバケ。

◆ポイント1:接続詞 where
ここでの where(~するところに)は2つの文をつなぐ接続詞の働きをしています。この文では、where の位置を Where he turned around, ... ではなく、He turned around, where... としているところがポイントです。Where he turned around(彼が振り返ったところに)としても意味は同じですが、where を最初に出してしまうことで、読み手に「あ、振り返ったところに何かいるんだな」と先読みをされてしまいます。He turned around, where... とすることで、「振り返ると、そこには!」と突発的な印象を与えることができます。このように、書き方ひとつで物語の面白さに大きな差が出ます。
He turned around, where(ふりかえると、そこに)

◆ポイント2:文末焦点
英文は基本的に「主語(S)+動詞(V)」の語順ですが、there stood a pumpkin monster は「V+S」の語順になっています(S = a pumpkin monster、V = stood)。英語には「文末焦点」という考え方があり、「強調したいもの」や「新情報」を文末に置きます。ここでは「カボチャのオバケ」を強調したいので、わざと語順を入れ替えることで読み手の注意を引いています。日本語でも、「カボチャのオバケがそこに立っていた」よりも「そこに立っていたのはカボチャのオバケ」としたほうが「カボチャのオバケ」が強調されている感じがしますね。
there stood a pumpkin monster(そこに立っていたのはカボチャのオバケ)

◆Words & Phrases
turn around(後ろを向く、方向転換する)、stood(stand[立つ]の過去形)、pumpkin(カボチャ)


“Who are you?”
「なんだいキミは?」

◆ポイント1:疑問詞を使った疑問文の作り方
疑問詞 who(誰)を使った疑問文です。何か質問をするときに欠かせない疑問詞はコミュニケーションに必須のツールです。ここで、疑問詞を使った疑問文の作り方をおさえましょう。

[Step1] もともとの文章をイメージする。
You are ----.(キミは ---- だ)
    ▼
[Step2] 尋ねる部分を疑問詞に変える。
You are who.(キミは who だ)
※ここでは「人物」を尋ねる who を使います。
    ▼
[Step3] 通常の疑問文を作る。
Are you who?(キミは who?)
    ▼
[Step4] 疑問詞を先頭に移動させる。 ⇒完成!
Who are you?(キミは誰?)


◆Words & Phrases

who(誰)


“I swallow the flames of hell and illuminate the Halloween night with shady light. I am Jack-o’-lantern!”
「地獄の業火をのみこんで、ハロウィンの夜をあやしくてらす。オレの名はジャック・オー・ランタン!」

◆ポイント1:接続詞 and
接続詞 and は「A and B(AとB)」のカタチで2つのものをつなげる働きをしますが、2つのものは同じ要素である必要があります(「名詞 and 名詞」「形容詞 and 形容詞」「文 and 文」など)。ここでは swallow(~を飲み込む)と illuminate(~に光を当てる)の2つの動詞をつなげています。
swallow the flames of hell and illuminate the Halloween night with shady light(地獄の業火をのみこんで、ハロウィンの夜をあやしくてらす)

◆Words & Phrases
swallow(~を飲み込む)、flame(炎、火炎)、hell(地獄)、illuminate(~に光を当てる、明るくする)、Halloween(ハロウィン)、shady(怪しい)、light(光)、Jack-o’-lantern(ジャック・オー・ランタン:ハロウィンのカボチャのちょうちん)


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