受け身の表現【3日間完成 Day1】
おはようございます。横山です。神戸と大阪の隠れ家塾「やりなおし英語JUKU」で「話せる・使える英文法」のレッスンをしています。今日は「受け身の表現」というテーマでの発信トレーニングです!
受け身(受動態)のカタチ
「SがVする」という文を能動態と呼びます。
*S=主語、V=動詞
Children love Anpanman.
(子どもたちはアンパンマンが大好きです)
一方、「SはVされる」という文を受け身(受動態)と呼びます。
Anpanman is loved by children.
(アンパンマンは子どもたちに愛されています)
動詞を「be動詞+過去分詞」のカタチにすることで、受け身の文を作ることができます。
Anpanman is loved by children.
(アンパンマンは子どもたちに愛されています)
*過去分詞は、過去形とカタチが同じであることが多いですが、厄介なことにカタチが異なるものもあります。break - broke - broken のように、不規則に変化するものについては、使用頻度の多いものを一覧表にしています。
「be動詞+過去分詞」の受け身は「get+過去分詞」で言い換えが可能です。
I got promoted to manager.(マネージャーに昇進したよ)
*promote(昇進させる)⇒ get promoted(昇進する)
ただし、インフォーマルな響きがあるため、フォーマルな場面での使用は不適切です。
受け身を使う目的
能動態の文の目的語(=動詞の直後の名詞)を主語に置いたものが受け身です。
(A) Children love Anpanman.
(子どもたちはアンパンマンが大好きです)
(B) Anpanman is loved by children.
(アンパンマンは子どもたちに愛されています)
(A)の文では children が話の中心だったのが、(B)では Anpanman が話の中心になっています。
話の中心が変わっただけで、話の内容は能動態と変わっていないので、「受け身の表現って必要なの?」となってしまうのですが、以下のような英文が受け身の使い時になります。
1.動作の主体が分からない場合
My umbrella was stolen yesterday.(昨日、私の傘が盗まれました)
英語は必ず主語が必要です。動作の主体は「盗んだ犯人」なのですが、その犯人が誰か分からないような場合でも、主語は必ず言わなければならないため、能動態の文では Someone stole my umbrella yesterday.(昨日、誰かが私の傘を盗んだ)のように、someone(誰か)のような主語を置くことになります。
一方、受け身では my umbrella を主語に置くため、My umbrella was stolen yesterday.(昨日、私の傘が盗まれました)と、someone のような表現を入れなくて済むようになります。
2.動作の主体を明示する必要がない場合
French is spoken in parts of Canada.(カナダの一部ではフランス語が話されています)
この文の動作の主体は「カナダの一部地域に住んでいる人」です。これは特に明示する必要がない(=話題の中心ではない)ため、French(フランス語)のほうを主語に置いて、受け身で表現します。
3.動作の主体をはっきり示すことを避けたい場合
Eating is not allowed on the bus.(バスの車内では食事は許可されていません)
上記の例文の内容を能動態で伝える場合、They don't allow eating on the bus.(彼らはバスの車内での食事を許可しません)や、You mustn't eat on the bus.(バスの車内で食事をしてはいけません)のような「動作の主体をはっきりさせる」文となり、語気が強い印象を持たれます。
これはお客様への案内としては避けたいところです。例文のような eating(食事)を主語に置いた受け身の文では動作の主体を表さないため、このような印象を持たれることがありません。
◆日本語では「この仕事をするように言われました」のような表現をすることがありますが、そのまま I was told to do this task. と受け身の文にすると「動作の主体をあえて言わないでいる(=責任の所在を曖昧にしている)」と受け取られてしまう可能性があります。このような時は、My boss told me to do this task.(上司が私にこの仕事をするように言いました)とするほうが自然です。
以上のように、受け身は不必要に使うのではなく、それ相応の目的がある場合に使うことがポイントです。
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