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Brainworx「Vertigo VSC-2」 VCA式コンプレッサーのベンツと呼ばれた神コンプをレビュー

Vertigo VSC-2

 こんにちは、イーヴィルな斉藤(@evilsaitoh)です。
 今回はVCA式コンプレッサーのメルセデスと呼ばれた有名コンプレッサーについて、レビューを書いていきます。


1 Brainworx「Vertigo VSC-2」とは

Vertigo Sound VSC-2 実機

①Vertigo SoundのVSC-2というメーカーのVCA式実機コンプを、
②Brainworxというプラグインメーカーがプラグイン化したもの
 になります。

 私が書いているのはUAD版(Brainworxから権利をもらってUniversal AudioがDSPで動かせるようにしたもの)です。ややこしっ

VCA式コンプといえば

 VCA式コンプといえば、透明感があってコンプくさくないのが特徴で、SSL・dbx・APIなどが有名ですね。
(余談ですが、SSLはdbxのチップを使っているとかなんとか見たことがあります。でもSSLは独特の“放送っぽい音"がするのが不思議)

 よく「VCA式は自分でボリュームノブを下げたような音」と呼ばれるくらい自然です。一方で、温かみがあったり、クセを求める機材ではありません。

 VCA式について知りたければ目の前の箱でGoogleの入力欄に書いていただければ結構だと思います。


2 使い方

 基本的には左上部のこの5つのノブをいじることになると思います。

 左から、
①Threshold…どのくらいの音量からコンプをかけるか
②Ratio…どのくらいの比で圧縮するか
③Attack…どのくらいの速さで圧縮を開始するか
④Release…どのくらいの速さで圧縮を終了するか
⑤Make-Up…メイクアップゲイン(最後の音量調整)

 今回の場合は、
①Threshold…歌ってみて反応する程度に
②Ratio…自然なコンプを目指すため2:1
③Attack…声を前に出すため最遅
④Release…声を前に出すため最速
⑤Make-Up…失われた音量を補う分

 としています。


 コンプの使い方についてはこちらが詳しいです。


3 感想

 バリミューの感想の時にも思いましたが、マスタリングコンプのボーカル適性が高いですね(当たり前田太尊)

前田太尊(ろくでなしBLUESより)

 そもそも、ボーカルは聞き慣れている音だからこそ変なエフェクターを挿すよりは録り音の時点でこだわるべき!と思っていますが、マスタリングコンプなら低いRatioであまり影響を与えずにパンチを加えてくれますね。

 ちなみに、バリミューの時と同じく、上のセッティングでモニターにかけると歌いやすくていいですね。いつも言ってる。でも良いプラグインしか紹介しないから仕方ないの。

 こっちの方がクセがなくてどんな歌でもうまく聴かせてくれる感じ(声が安定する感じ)があります。
 バリミューは結構「弾む感じ」を出したい時に挿さっていると良いですね。

4 終わりに

 なんだかマスタリングコンプについて書いています。
 そうなるとSSLの“GLUE"と呼ばれた4000コンプなんかも書きたくなりますね。あれはVCAコンプだけど色づけが強めだからどうなるかな。
 まぁ、気が向けば。

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