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徹底考察! 283プロのアイドルはスポッチャでどう遊ぶ?

カタカタ……

(あれ、もしかして……)

カタカタ……

(やっぱり……そうだ)

カタカタ……

(この日……ユニットのみんなが揃って休みのタイミングだな。狙ったわけじゃないんだが……珍しい)

カタカタ……

(せっかくだしな……よし!)

♪ いつもの通知音
♪いつものタップ音

ポポポポ……
ポポポポ……
ポポポポ……

皆さんこんにちは、生乾き三十郎と申します。
突然ですが皆さんは最近運動してますか?
私はというと、中学生時代から長きにわたってジョギングを趣味にしていたのですが、社会人になってからは労働に追われてどうも腰が重たくなってしまいました。運動をしなければ肉体は衰えていくというのに、肉体が衰えてしまうと運動する気力も起きない。労働に身を投じてしまったがゆえに陥る負のスパイラルにあなたも迷いこんでしまってはいませんか?

それに、大人になると単純に運動をするための時間も空間も確保ができない。学生時代は毎日20分が2セット、校庭に出てドッジボールをする時間があった(私の地域では業間休みと昼休み)のに、社会人の休憩時間は休憩とは名ばかりのサービス残業。良くてスマホでまとめサイトを眺めるのが関の山でしょう。
終わっている。この社会は終わっている。

そんな体が凝り固まってしまった私たちの味方がそう、ラウンドワンのスポッチャです。遊ぶことだけをテーマに取り揃えられた数多くのスポーツにアクティビティ。体を目一杯動かし、仲間と喜びを分かち合う。肉体的にも精神的にもケアにはうってつけでしょう!
もちろん運動だけでなく、豊富なゲームがフリープレイで遊べるゲームセンターもありますし、なんならコミックを読んでマッサージチェアに横になれる快適空間まで存在します。訪れた人、それぞれの羽の伸ばし方が存在し、あらゆるしがらみから解放されたひと時を過ごすことができるのです。


ところで話は変わるのですが、皆さんはアイドルマスターシャイニーカラーズを知っていますか?
バンダイナムコーエンターテインメントよりリリースされているアイドルマスターシリーズの第5シリーズ目となる本作。総勢25名のアイドルが芸能界の荒波に揉まれ、さまざまな体験を味わいながら成長していくお話が高い評価を受けています。アイドルひとりひとりの人物像の掘り下げがかなり濃密であり、そのためには避けられがちな綺麗事だけじゃ語りきれない要素も臆すことなく描写されています。その写実性に満ちた表現、まさに現実に即したお話ということができるでしょう。

なんと……点と点が線でつながりましたね。

そう、シャニマスのアイドルはスポッチャに行った経験が必ずあるはずなのです!

というわけで今回は283プロダクション所属のアイドルたちがユニット単位でラウンドワンのスポッチャを訪れた際に、どんな遊び方をするのかを考察していきます。
舞台に選んだのは私がセツナビート終わりの打ち上げでもお世話になったラウンドワンお台場ダイバーシティ店。基本はどの店舗でもラインナップは同じはずなのであんまり深く考えなくてもいいです。

それでは早速いってみましょう!
遊び放題3時間パック、こちらのバンドを手首に巻いてお楽しみください!

~レギュレーション~

・ラウンドワンのスポッチャ3時間パックにユニット単位で挑んだものとする
・たまたまユニットの全員が終日のフリーのスケジュールであることとする
・店内の混雑状況は無視してよいものとする

☆イルミネーションスターズ

何をするにも一緒! 3人でいる時をなによりも大切にしている彼女たちとラウンドワンの相性は抜群!スポッチャには複数人が一緒になって遊ぶ設備が目白押し。対決強力なんでもござれのラウンドワンで彼女たちはどんな思い出を作るのか考えてみましょう。

彼女たちの主戦場は屋上階のスポーツゾーン。ネットで仕切られた一定区画内でキッチンタイマーが許す限り遊ぶことができるスペースです。
スポッチャといえばの看板的アクティビティではあるので、人気はかなり高くなりどうしても待ち時間は発生してしまいます。まあ、その点において彼女たちに心配はいらないでしょう。なんだかワクワクすると微笑みながら二人に語りかける真乃、他の客のプレイをみて技術を盗もうと研究に勤しむ灯織、早くやりたいウズウズで鼻息をふんすと吹かせるめぐる。時間はあっという間に過ぎてしまうことでしょう。
ダイバーシティ店で彼女たちの胸を射止めるスポーツといえば……


そう、バドミントンですね。

ラリーをするだけならば、テニスよりも動きは少なく済み、高い技術も求められません。真乃と灯織の経験の少なめの二人でも肩慣らしとして挑むには打ってつけ。はじめは真乃灯織タッグとめぐるの対決から、慣れてきたところで1on1となることでしょう。めぐるのスマッシュは新幹線より早い。

同じコートでバレーもできる。めぐるはサーブがジャンプ→フローター、灯織はサーブがフローター、真乃はサーブがアンダーハンド。(最初ジャンプのサービスをしていたが、球が強すぎてトスすら出来なかったため)


ピピピピ…

15分のタイマーが鳴ってすぐに撤退。
他のお客さんの邪魔になっちゃダメだもんね……っ!


段々調子が乗ってきた3人は、今度はテニスに挑戦。
白いベンチに横並び一列、家族連れが終わるのをしっかり待って、そこから交代。テニスも要領は基本一緒。めぐるはいつでも2人を引っ張り、歩調を合わせてくれる。

屋上なら3on3も外せない。
なにせめぐるはPと出会った時もバスケをしていたほどの生粋のバスケットボウラーだ。

……二人では正直相手にはならないだろう。
フリースローのシュート合戦。めぐるが二人にコツを教えてあげるかたち。なかなかの苦戦を強いられた二人、最後の最後までなかなかシュートが入らない。
「むんっ」と共に放った一投。ちょうど鳴り響いたキッチンタイマー。ボールは綺麗な放物線を描いて、ネットを揺らした。
星々の導いたブザービート、夏はまだ終わらない。

ひとしきり屋上で汗を流した後は室内へ。せっかくならこちらでも3人で一緒にやれるものを探したいところ。そうなるとこれをやらないという選択肢はない。

ローラースケートだ。

スポッチャ最下階はワンフロアがモビリティアクティビティの貸切空間。時間ごとに目まぐるしくその内容は変化する。
中でも彼女たちの興味を引くのはローラースケートだろう。能動的かつ挑戦的なものにこそ燃え滾る。彼女たちはアイドルなのだから。

とはいえ時間の決まっているアクティビティ、それまではダーツ(勢い余って野球投げのめぐる)、ミニボウリング(スプリットになりがちな灯織)、スマッシュピンポン(真乃が妙に上手い)で時間を潰す。体を動かしがち。

時間が来たらいざ出走!

コミックNEW TYPE版アイドルマスターシャイニーカラーズのバナー画像の時並みの走りをみせるめぐるに、生まれたての小鹿状態の真乃と灯織。めぐるが一周して戻ってきたところでその惨状に気づく。そして差し出す掌、二人はようやっとその一歩を踏み出せた。
三人一緒に並んで、不格好ながらも彼女たちはひと時の風となる。

スポッチャのワンフロアに、トライアングルを描きながら______


☆アンティーカ

明らかに遊び慣れているものとそうでないものが入り混じるカオス。三峰摩美々あたりはよく熟知していそうなものだが、咲耶霧子なんかはスポッチャの何たるかをあまり知らなそう。見るもの全てが新鮮、普段エスコートする側の咲耶も今日はエスコートされる側。はてさて、彼女たちのスポッチャというキャンバスにどんな空を描くのだろうか。

彼女らの主戦場は屋内アクティビティであろう。球技で汗を流したり、バッティングセンターで己の限界に挑戦したり……という展開は摩美々や霧子がいるあたりはあまり起きなそう。
となると入場してからすぐ目に着く……

「わっ……大きな牛さん……!」


ロデオマシーン

日本全国のスポッチャで、決まって入場口付近に置かれたこのアクティビティ。暴れ牛を模した乗り物に乗り込み、前後左右に暴れ回る牛から落ちないように耐え忍ぶというもの。
インドアすぎず、アウトドアすぎない。
アンティーカからすればちょうど絶妙な塩梅ではなかろうか。
ちなみに耐久時間は
咲耶>恋鐘>結華>摩美々>霧子の順。デューク更家ないしkoba並の体幹を持つ咲耶が流石に強い。

ロデオで3時間は流石に潰しきれないので、続いてのアクティビティへ。
ダーツにビリヤード、アンティーカの持つシックで大人な雰囲気ある遊びはたくさんあるが……

こういう場ならゲームセンターに興じるのではなかろうか?

ゲームセンターでは5人が同時にできるゲームは少なめ。待ち時間が生まれるため、自然と2-3で行動することが多いだろう。
考えやすい組み合わせで言うと

恋鐘・結華・咲耶-ビシバシチャンプ

珍しい3人プレイアーケードゲーム。世界観が少々コロコロコミックだが、その辺りは特に気にしない。一プレイがやたら長くなりやすい傾向にあるゲームで、途中から若干結華はバテる。恋鐘は変わらず最後まで全力。咲耶は終始にこやか。

摩美々・霧子-テトリス デカリス

霧子でもとっつきやすいゲームに摩美々がエスコート。テトリスは流石に霧子もわかるので、初手にはうってつけだろう。レバーを動かすたびに「よいしょ」と一言が漏れる霧子。

摩美々・咲耶-ダークエスケイプ3D

持っている銃から脈拍を測り、心拍数が表示されるシステムのため「どれだけビビっているか」が数値として分かるゾンビガンシューティングアクション。
咲耶の反応を揶揄うために強引に摩美々から誘うか。初めこそ逐一反応してしまう咲耶を見て笑っていたが、途中から自分もそこまでの余裕がなくなり、心拍数が加速する。照れる。

結華・霧子-ミュージックガンガン

霧子に色んなゲームジャンルをやってほしい! 結華セレクトのゲームは音ゲーとシューティングゲーの融合作。世界観もかわいらしく、心理的なハードルも低い。

恋鐘・結華-太鼓の達人

霧子に紹介してから結華の体内にめぐる音ゲーマーの血が騒ぐ。なんならmaimaiぐらいやってもいいぐらいの心持ちではあるが、みんなの手前今回は太鼓の達人で(難易度はしっかりと場の雰囲気に合わせた上で)。
恋鐘はドンのタイミングは外さない、カッは打率低め。結華からすればヌルゲーな難易度、ほとんどパーフェクトを取ることだろう。

その他様々なアーケードゲームに興じるアンティーカ。上記のゲームを代わる代わる楽しんだり、新しいゲームを開拓したり。5人ともなるとその組み合わせは無数に存在する。
ゲームというゲームを遊びつくしたところで制限時間は近づいてきて……

ちょっと待たんね!
せっかくゲームセンターに来とるとに、肝心のアレを忘れとらん!?

外しちゃいけない退場間際のワニワニパニック(ワニワニさんパニック)。

有史以前から日本人が慣れ親しんできたこのゲーム。もはや一つの伝統文化と言っても過言ではない。ワニワニパニックが視界に入れば、日本人は無視して通ることができないのだ。
とはいえ、ワニをハンマーで殴りつけると言う行為に若干の罪悪感と抵抗を覚える咲耶と霧子はスコアも伸びない。機敏な動きで無情に徹せねば、このゲームで栄光はつかめないのだ。
その一線を超えられる恋鐘は全力でスコアを伸ばす……かと思われたが一発一発が大ぶりなため、後半の「もう怒ったぞ!」から始まるラッシュタイムには対応しきれず。ワニの猛攻に被弾数がかさみ、スコアは下がってしまう。結果としては「まあこんなもんでしょ」に落ち着くことだろう。
摩美々も下手ではないものの、スコアは平均値。さしてスコアを伸ばす気もないというのが実情だろう。

すごか~……結華はゲームが上手やね~……
ああ、職人技というにふさわしい技術だよ
あ、あはは……いやぁ、こういうのってただの経験値だしさ……何かと打ち上げとかで、ね……
結華は隠そうとはするものの、ゲームセンターにいるときはどうしてもその本能がわずかに顔を出す。この日、この時。ゲームセンターにやってきてからというものの、あらゆるゲームで常にスコアにサブカルの覇者としての顔が見え隠れしていた。ワニワニパニックにおいてもそれは同じ。ラッシュが始まった時どのぐらいの攻撃が、どれくらいの頻度で飛んでくるのか経験則でわかっているのである程度対処可能。

ただ一人、「まいったスゴイ!」を出すことができる。
そう、結華ならね。



☆アルストロメリア

ラウンドワンは甜花のテリトリー。スポッチャには行かずとも、階下のクレーンゲームコーナーには何かと用事があるだろう。原作のコミュにも、甜花が二人をゲームセンターで引っ張るお話は存在するため、スポッチャでも同様の立ち回りが行われることは容易に想像できる。

入場してから直行するのはもちろんゲームセンター。とはいえ、甜花もただ我欲のために突っ走るだけではない。一緒の時間を過ごす二人に楽しんでもらいたい気持ちはちゃんとある。
みんなで同時に楽しめる筐体を探して……

太鼓の達人

音ゲーの中でも一般向け。現代人なら誰でもルールはわかっているし、お手軽な難易度ならフラットに遊べる。甘奈と千雪に二人プレイをやらせた後で、高難易度に甜花が挑戦。二人からの称賛を浴びて愉悦に浸る。

オペレーションゴースト

アルストといえばシューティング。コミュ内でやったような一発一発のガンシューティングはスポッチャ内ではそう多くはない。今回はサブマシンガンタイプのシューティングを選択。なので連写時のノックバックは大きく、苦戦を強いられる。

マリオカートアーケードグランプリ2

初心者、熟練者が同じ横並びで遊べるゲームとしてマリオカートは代表格。アーケードとなると操作感もCS版と異なるため、甜花も退屈しないはずだ。甜花はクッパやドンキーと言った重量級でスピードバトルを仕掛け、甘奈はかわいらしいヨッシーやキノピオ、千雪はアーケード版限定キャラのまめっちを使う。

ゲームセンターに最後までいてもいいが、せっかくなら全部回りたくなっちゃうのがラウンドワン。アクティビティを一通りみて、その混雑に首を垂れるまでがワンセット。この考察では、混雑はある程度無視するが。

ゲーセン以外、運動があまり好きではない甜花が打ち込めるアクティビティならミニボウリングやダーツが上がるだろう。どちらも汗をそうかくものではないし、何よりスコアが取れる人は『かっこいい』。ゲームのミニゲームにも上がりやすいアクティビティで、心理的なハードルも低いだろう。
さて、残り時間も押してきたタイミング。一度見回ってラインナップを知っているゲーセンに戻って時間を潰すのもいいが、結局同じゲームをやってしまって、中ダレ気味にフェードアウトしてしまうこともある。せっかくなら新鮮な体験を何かして終わりたい……

それじゃあ甜花ちゃん、こんなものはいかがでしょう?


エアポリン

ローアクションすぎず、運動すぎない。それでいて普段体験することの少ない非日常。
恐る恐る飛び跳ねる甜花に、思ったより跳ねて着地に失敗する甜花。どの甜花も甘奈からすればシャッターチャンス。

「見てみて、こんなに高く飛べちゃった!」
千雪が一番はしゃぐのは自明の理。体を少し捻ってみたり、テレビで見た背面着地をしてみたり。
なんだかんだアルストロメリアの方向を決める舵取りは彼女が担うことが多いのだ。

「千雪さん……すごい……!」
「甘奈たちも負けていられないね!」

そして3人揃ってのジャンプ。跳ねて跳ねられて、心を弾ませているうちに時間はやってくるのだった。


☆放課後クライマックスガールズ

元来ラウンドワンに棲まう者たち。

もはや言うまでもないが、283プロダクション所属のアイドルグループで1番の親和性を誇るのは彼女たちだろう。年齢もバラバラなメンバーが体験を同じにして結束を強めていく様子は、スポッチャでも美しく輝く。
同じ5人組のグループでは、アンティーカがあるが、立ち回りは大きく変わってくることだろう。放クラは年齢の層がアンティーカよりも分厚い分、どうしても最年少の果穂の様子を見守る必要があるし、体験を共有することへの志向性はアンティーカよりも強めだ。

とはいえ、入場してすぐ目に着くロデオに飛びつかない放クラではない。果穂が目を輝かせ、夏葉と樹里が燃えたぎる。凛世も興味深々、智代子だけが胸をハラハラとさせている。
結果もおおよそこの通り。

夏葉≒樹里>凛世>智代子>果穂

馬術の経験から夏葉は体幹で凌げ、樹里は根性でしがみつく。凛世は跨った途端体に走る那須与一の血潮が息を吹き返すので他二人より記録が伸びる。あとは年功序列だろう。

放クラの主戦場は屋内アクティビティのスポーツミニゲームとなることだろう。待ち時間がそうない上で、記録で競いやすく、協力ゲームもやりやすい。

スマッシュピンポンにキックターゲット、スローイングフープスと飽き足りることのない数々。代わる代わる、それぞれが出したスコアを乗り越えようと挑戦を繰り返す。基本は樹里がトップ。要領をつかめば夏葉もそれに食らいつく。気がつけば夏葉と樹里の対戦カードを全員で観戦するようなかたちに。

そして最終的に行き着く先が


キックボクシング

なんかルールもよくわからないサンドバッグ。スポッチャにおいてあって、大抵一回はやったことあるけど、うまくできたのかできてないのかよくわからないアクティビティランキング1位に位置するこれに行き着くことでしょう。
ルール自体は、スピーカーから流れる指示に従って指定の番号のポイントを殴ったり蹴ったりするというもの。一応その都度評価のボイスも流れるが、途中からいちいち気にするのが面倒になるタイプのそれ。
樹里と夏葉も最終的に何を目指してるのか、どう勝敗を決めるのかも分からないままに対決。そしてそのまま、いい汗を流しあったと言うことで讃えあって試合終了。

残り時間もだいぶ減ってきた。スポーツをするには少々時間が足りない。でもせっかくなら最後の一分一秒まで遊び尽くしたい!
その思いから一同はゲームセンターへ。
目を皿のようにしてゲームを見回った結果、彼女たちの心を射止めたのは

超・ちゃぶ台返し!

今やラウンドワンでしか目撃事例が存在しない謎の混沌ゲーム。
文字通りちゃぶ台返しをするだけのゲームで、プレイヤーがちゃぶ台をひっくり返した角度や速度などから物理演算を行い、ゲーム内でどれだけのものを破壊できたか、その被害金額を競うゲームだ。
その余りにもおバカな世界観、ワンプレイ1、2分のスコアアタック……ありとあらゆるジャンクさが今の放クラたちにはベストマッチだ。

正面からゲームに興奮して熱中する果穂、
バカらしさに呆れていたがいざスコアが出ると途端に燃えたぎる樹里、
今まで知りもしなかった自国の文化に目を輝かせる夏葉、
頑固親父の堂に入った演技からプレイを開始する智代子、
やたらキレのあるちゃぶ台返しで何故かスコアがずば抜けて高い凛世
と五者五様のちゃぶ台返しを見せてくれるはずだ。

どんなにふざけたゲームでも、そこに得点の概念が持ち込まれれば全力投球!

彼女たちの放課後は、熱く燃え上がってこそなのだ。


☆ストレイライト

都会の窮屈で息苦しい生活から解放してくれるスポッチャ。あさひからすればテーマパークのようでしょう。体を目一杯動かし、これまでに体験したことのない新しい世界に出会えるのだから。そんなあさひを見ているうちに愛依の寿命が伸びる。せっかくのオフの日が丸々潰されているのだから冬優子はため息が止まらない。

ロデオ
キックターゲット
スマッシュピンポン
エアポリン
スローイングフープス

そんなわけで勿論あさひが全体の行動を引っ張るかたち。入場してから目につくものは一通り試してみたいとせがむ。二人はそれを見守り、一部には自分も加わるだろう。
冬優子が唯一混ざるのがスローイングフープスか。スコアは当然ながらあさひが圧勝。……それで終わるはずもなく、冬優子が何度も連コイン(そういう仕組みではないが)。スコアをみるみる伸ばしていく冬優子、興奮する愛依、いつの間にか階下のポケバイ観察に移っているあさひ。冬優子のモヤモヤは晴れない。
階下のスケートエリアに興味津々になったあさひ、二人を連れて下を見にいくことに。一階丸ごと使ってのスケートエリアではローラースケートは勿論ミニカートなんかもある。そんな中3人が挑戦することになるのは……

ナインボットセグウェイ

これまでに体験したことのないものかつ、転倒の恐れが少ない、あさひが妙に上達しすぎて目立ってしまうこともない中間択。あさひに首輪をつける意味合いも兼ねてセグウェイを選択。

一通り室内で目ぼしいものは遊び尽くして屋上へ。わざわざ汗をかくなんて問題外、冬優子は全く参加する意思はなし。
二人で楽しんできなさい、ふゆはベンチにでも座っとくわ
愛依とあさひは勿論おおはしゃぎ。どれにするか決めるために屋上を練り歩き、声を上げる。
そんな中、二人がプレイすると決めるのは勿論

バブルサッカー

これしかない。
「そんなお間抜けな格好、ふゆは勘弁」な見た目でぶつかり合うフットボールにあさひが飛びつかないわけがない。なんならサッカーそっちのけで転がり回るのが目に浮かぶ。(あいつ……目立つことしてんじゃないわよ)と前歯を擦り合わせてイライラする冬優子まで。
プレーが始まると、あさひが球に入ってるとは思えないような機敏な動きで愛依を翻弄。学芸館対神山の2点目のゴールのような荒削りながらも強引なシュートを決め始める。

(何をマジになってんだか……)と呆れ笑いを浮かべるが、次第に自分の血も滾っていることに気づいてしまう。
排気口が轟音を立て、空には飛行機雲。自分の座っているベンチはもう日陰でもない。首には汗が一雫つたっていた。
これならもう、変わりゃしない。
二人がバブルサッカーを終え、ネットをくぐって出てきた場所で仁王立ち。

「ラストゲーム、付き合いなさい」

冬優子は別に運動は好きではない。学生時代に運動部に属していたとか、スポーツ中継を見るのが好きだとか、そういう話もない。
彼女はただ……サブカルに浸かっている時間がほかの同世代より長い。

予習だけならバッチリしてたのよ、毎週月曜日にね

彼女には”王子様”を追っていた時代があると言うだけ。

ラブオール、試合が今幕を開ける。



☆ノクチル

実は四人というのはスポッチャで遊ぶ上では最適な人数である。多くのゲームが二人プレイ仕様になっているし、4人対戦型の筐体もフルで活用できる。スポーツをやるのでも、ダブルスがちょうどピッタリで、順番待ちの際にも役割分担も容易だ。……彼女たちが、そんな戦略組みをするのならの話だが。
幼馴染を引っ張るのは基本的に雛菜だ。彼女が遊びたいと言うものを、とりあえず片っ端からやっていく。その時々で透の主張を汲んだり、疲れてきた円香が小糸を口実に脇道に逸れたりする。
入ってまず目につくロデオは話のタネ、実際にプレイはしないかも?

小糸ちゃん、あれ楽しそうだよ〜? 乗ってみたら〜?
ぴ、ぴぇ…… な、なにあれ……
雛菜、小糸を困らせないで
へ〜? それじゃあ円香先輩乗ってくれるの〜?
そんな話の流れあった?
自分が乗りたいのに先越されそうだから割り込んできたんじゃないの〜?
乗らんし

やっぱりラウンドワンに来たら運動しなきゃだよね〜とのことで一同は屋上へ。とはいえ、他のユニットのように本格的な運動をする気など毛頭ない。なんとな〜くプレイしてなんとな〜く雰囲気を味わえたらいいだけの軽〜いノリである。


そういうわけでバドミントンやらテニスやらをとりあえずやってはみるものの、

・サーブの先行後攻の概念がない(ボール・シャトルがある側が打つ)
・サーブエリアは無視
・なんなら規定回数以内に返していない
・そもそも得点を数えていない
・でもやたらジャンプサーブ(助走つき)する

のお遊びゲーム。力一杯叩くと音が気持ちいいね〜ぐらいのテンション感で興じた後は、雛菜が汗ばんで気持ちが悪いとゴネ出す。
ジュースを雛菜に渡して小糸に面倒役を差し向けて、透と円香はそのままバッティングセンターへ。

かっとばし党の戦いは終わらない。

雑に屋上エリアを消費すると、屋内のゲーセンエリアに移動。もう体を動かす遊びには満足したし、ここならゲームもフリープレイで遊び放題だ。

トーキョーウォーズ

緑と白の二チームに別れて対戦する四人プレイ戦車ゲーム。撃ち合いで敵機を殲滅した数で勝敗を決するのだが、当然のこと透はフレンドリーファイアーを繰り返す。

へ〜〜〜〜〜?
あちゃー、雛菜やられてんじゃん
これ、透先輩の弾でやられたんじゃないの〜?
え、マジ?
まあいいけどね〜

小糸は操作がそもそもおぼつかない、旋回を学習するまでに数十秒を要する。教習所で路面に出るまでに時間がかかるタイプ。

湾岸ミッドナイト3DX+

言わずと知れたレーシングゲーム。シリーズは続々と新作が出ているが、ラウンドワンの筐体は全国的に本作で時間が止まっている。
彼女たちからすれば、手頃に四人で遊べれば何でもいいので、その仔細は問わない。
ノクチルの四人にはマリオカートよりこちらを遊んでほしいと思うのは私だけだろうか。
車の操作のうまさは勿論円香がトップ。雛菜、小糸がそれに続く(ゲームになると小糸は途端に不器用になる)。透は免許返納。

エアホッケー

アーケードで四人プレイといえばこれを避けては通れまい。東京フレンドパークをもはや見ていない世代だとしても、日本人の血にはホンジャマカの遺伝子が受け継がれている。ホッケーのディスクを見て沸き立たぬものなどいないのだ。
ノクチルの四人は壁を利用した反射撃ちをやたらと多用する。愚直に打ち返してくるのは小糸ぐらいだろうか。それも四発に一回ぐらい手からマレットがすっぽ抜けるのだが。

そのほかにも野球盤など目についたゲームにはとりあえず触れてみるが、1プレー程度で離脱。彼女たちの退屈を充すには及ばない。色々と彷徨いて試した結果、彼女たちはとあるゲームへと行き着く。
四人で遊べて、かつ連続でプレイしても飽きることがない。それでいて、参加者四人の腕前も横並び……
ラウンドワンにはそんなゲームがしっかり用意されているのだ。

パックマンバトルロイヤル

ラウンドワンの隠れたエース。実はこれが一番面白い。ダイバーシティ店では確かキックボクシングのサンドバック付近にあったはずだ。
ルールの基本は本家パックマンに則っており、ゴーストに触れてしまうと失格となるサバイバルゲーム。いわゆるパワーエサを食べるとライバルプレイヤーを食すことも可能になる。
プレイヤー側の操作は移動だけ! シンプルなルールが故に奥が深く、パワーエサを利用した駆け引き、ステージの地形を利用したトラップなどが考えられる。
これならゲームに不慣れな小糸や、色々とお粗末な透でも同じラインでゲームが楽しめるのだ。

とにかく止まることなくエサを一心不乱に食い集める透。
パワーエサに真っ先に飛びつく雛菜。
都度立ち止まって状況を見極める小糸。
出現したパワーエサ付近で上下左右にレバーを入力してホバリングし、近づくものを狙い定める円香。

プレイを重ねるごとにそれぞれの戦術が透けて見えてくるのもこのゲームの醍醐味なのだ。

最後の最後、円香と雛菜の一騎打ち。
パワーエサに突っ込んできた雛菜を仕留めるべく円香が先に奪い取る。逃げる、逃げる市川。猛追の樋口。
最後の最後、円香が勝利すると思われたその一瞬に突然雛菜の前にパワーエサが出現。
ラッキーパンチで雛菜が逆転勝利を収めたところで制限時間。

円香は苦々しい思いをしたままにスポッチャを去るのだった。



☆シーズ

……いや、どういうつもりなんですか
美琴さんの貴重な時間を奪っておいて、遊んでこいとか
無責任にも程がないですか?
アイドルのプロデュース業、続けていく自信がないんだったらお姉ちゃんに言っときますけど!

ラウンドワンなんて美琴からは縁遠いところ。同世代の友達とも、仕事場で出会う人とも、一緒に何時間も遊びのためだけに消費することなどこの十年あっただろうか。
そんな美琴の姿を見てきたにちかは、プロデューサーの厚意にひりつく思いだ。自分を必要以上に卑下して、自信を失っている部分もある。「自分と一緒にいたところで……」謙遜から始まった拒絶が強くプロデューサーを拒んだ。
そのせいで、無理やり連れられてからもにちかはどこか機嫌悪げ。美琴の手前顔には出さないが、なんとなくこの空間にいること自体ばつが悪い。美琴がにちかをどうほぐしてくれるのか、それに全てがかかっていると言っても過言ではないだろう。

ごめんね、ここは何をする場所なのかな
そ、そうですよね! 美琴さんはこんな下賤な場所のことなんか知らないですよね!
あんまり縁がなかった場所だから。色々見れたら嬉しいな
は、はい……お連れします……!

ロデオ

これ、面白そうだね
い、いやいや! これってすごく野蛮なやつです!
振り落とされたら怪我しちゃうかもです!
そっか……体幹を鍛えられたらダンスにも活かせるかと思ったんだけどな
う、うう……やってみますか、美琴さん……?
_____
_______
__________
わ、わーーー! すごい、美琴さんすごい安定感です! 本場アメリカのカウボーイか、ナポレオンかってぐらい様になってます!!!!

入ってすぐのロデオは流石にスルーできない。バラエティ色がかなり強いアトラクションだが、美琴が跨がればその瞳からはハイライトが消え去り、周りも息を呑む。生か死か。片時も油断ならない命の差し合いに様変わりだ。

太鼓の達人

これ、見たことあるかも
いやいや! こんなのドンとカッしかない超単調ななんちゃってリズムゲームなので! 美琴さんの溢れんばかりのリズム感なら無双すぎてつまんないかもです!
そうなのかな、案外難しそうだと思うけど
や、やってみますか?
_____
_______
__________
わ、わーーーーーーーー!!
美琴さん、神がかってます!!!
譜面の方から太鼓に吸われちゃってますよ!!
リズムゲームの歴史、今変わりましたーーーー!!!!!

美琴がゲーセンエリアで興味を示すのはやはり音ゲー分野だろう。音楽が常にそばにあった彼女からすれば非常に親しみやすいゲームジャンル。それでいて操作に複雑さがない。ダンスやステップと違って慣れない動作ではあるものの、彼女ならすぐに体を馴染ませることができるだろう。
それに、多くの場合二人プレイが可能だ。はじめこそ遠慮して観戦に回っていたが、美琴に誘われて自分も参加。絶対に外せないという、かつて感じたことのないプレッシャーを独り感じることになる。

DanceDanceRevolution

これ、ダンスのゲーム? 面白そうだね
は、はぁ……一応、そうなんですけど……美琴さんのレベルに到底達してないゲームっていうか、こんなところで美琴さんのダンスを安売りしちゃ勿体無いって言うか……
そっか……あんまりやったことないタイプの曲もありそうだから面白そうだと思ったんだけど
ちょ、ちょっとだけですよ!
____
______
_________
うわうわうわうわーーーーー!!!! 美琴さん、流石です! 流石すぎます!
こんなの生で見ちゃっていいんですか!? 撮影しちゃったら激バズ間違いなしのクリップビデオじゃないですか!!!!!!!

そしてこれは外せない! 美琴の主戦場をそのままにゲームにしたダンレボ。ダンスに妥協はできない、やるからには全力で。ファン、観衆の目に構うこともなく、最大限のパフォーマンスを見せる。普段のアイドルとしてのステージと異なり、完全に評価が数値化される世界。にちかは頑なにマルチプレイを避ける。
余談だが、居合わせた一般人が美琴を撮影した動画が1.8万RTされる。

ありがとう、いろんなゲームができて楽しかったな
ま、満足いただけたなら何よりです……
まだ時間はあるよね、せっかくだったらここでしかできないことをやりたいな
こ、ここでしか……です?
普段あまりスポーツができる時間もないから……
……! お、屋上! 行きましょう!

バレー

私のサーブ、受けてもらえるかな
は、はい! どんと来いです!
ありがとう、学生時代はあんまり体育の授業にも参加できてなかったから
誰かに受けてもらうこともなかったんだ
え、あの
学校の先生が補修で付き合ってくれてね、それっきり
だから……こうやって付き合ってもらえて嬉しいんだ
……
じゃ、行くね

(このサーブ……重みが違いすぎる……!!)

美琴はその長身を生かしてバレーを選択。
とはいえ美琴は別段バレーが上手いわけでもない。経験もそんなにないからね。他所へ飛んでいったボールを追いかけ、半ばずっこけながらアンダートスするにちかが居る。

せっかく屋上に来たんだからと別のスポーツを探す。二人でできて、かつ美琴が青春に取り残してきた何かを拾えるもの……

バドミントン

というか、にちかが既にバレーで疲労困憊なのでラリーがうまく続きさえすれば動きの少ないバドに誘う。要はバレーを舐めているわけなのだが、美琴のストイックさが計算から外れている。
バドミントンはプロプレイヤーともなるとそのスマッシュは新幹線並みの速度になる。美琴はプロでもないし、お気楽ラリーでスマッシュなんかすんなという話ではあるが、そんな手加減は美琴にはない。

刹那、にちかは美琴に鬼神を見る。




お時間になりました。

いかがでしょう、各ユニットそれぞれの3時間がありましたね。
勿論道中目についたアクティビティをどれだけ拾うのかはその時になってみないとわからないですし、私が追えていないお話の中に、彼女たちのアクティビティの嗜好に関わる部分があれば私が取りこぼしたものもあるでしょう。
そう、これはまだまだ完全な考察とは言えないのです。
いつの時代も研究は、先に立つ者、後からその間違いを正す者、そして別の視点から研究にアプローチをかける者とたくさんの人間から成り立っています。
苗木くん、ここまでいえば分かるわね?


あなたもあなたの推しによるラウンドワンのスポッチャ3時間遊び放題パックを考えざるを得ないのです。

さて、今回はお付き合いありがとうございました。
また次の現場でお会いしましょう。
次はリスアニ!ですかね? それとも合同? 5th?
またご一緒しましょう、ありがとうございました!
あ、スタッフさん退出でお願いします。
再入場はできない……はい、大丈夫です。
バーコードは……これか、はいどうぞ。

……え?
え、こんなに?

……

…………

すみません、まだ終わってませんでした。
スポッチャで遊んだ後は、必ずこれが付き纏うんでした。

来場者特典の、クレーンゲーム無料プレイorメダルゲームのメダル引換券が人数分もらえるんでした……!

☆イルミネーションスターズ

貰ったからには使い切らないと勿体無いというのが総意。それに、スタッフさんのサービスなのだから無碍にするわけにもいかない。3人で足並みを揃えて階下のクレーンゲームコーナーへ。
とはいえ、無料プレイのクレーンゲームは数は非常に限られている。大きなぬいぐるみは持って帰れない、せいぜいストラップマスコット程度の景品だ。
ここで考えられるイルミネのプランは二つ。
①3人で力を合わせてひつじのショーンのマスコットを回収する
②メダルに変えて、メダルゲームで遊び、3人でいる時間を長く味わう

①のプランだった場合、そこまでクレーンがうまくない3人のため景品はせいぜい一つか二つが取れれば御の字。
そうなると引き取り手が問題となるわけで、譲り合いが発生する。取った人がもらうべき、本当に喜んでもらえる人がもらうべき……議論を尽くした末の結論は。

自分達のお金で同じマスコットを取ってお揃いにする。

ちなみに②の場合は最終的にメダルが全く減らず、帰り際を見極められず灯織がぐるぐる目になります


☆アンティーカ

(こういうの、使い切らないとと思ってうろつくの、すごい無為な時間なんだよねー……)

バーコードをもらった瞬間、少し複雑な思いの三峰。大学の新歓でスポッチャに行った経験などから、このレシート片手に彷徨く時間の無味無臭感は嫌というほど理解している。それを口にすることはしないが。
そんな結華の思いを知ってか知らずか、口火を切るのが摩美々。

正直お腹いっぱいっていうかぁ_______

普段と違った運動をした後、摩美々は既に結構クタクタなのだ。いつも以上に気だるげそうな物言いに、やれやれとばかりにみんなで顔を見合わせる。

お疲れのようだし、今日のところはお開きにするかい?
ばってん、せっかくいただいたとに……使わんのは勿体無かよ
えっと……それじゃあ、みんなでそれぞれ一枚ずつ持って帰るのはどうかな……
みんなで、また来ようねの……約束、どうかな……

何も今この場で使い切らなければいけないという道理はないのだ
レシートはまたの機会に使えばいい
またこの場所に来る口実に来ればいい
この一片の紙切れがこの場所に連れてきてくれる

______これが私たちのビブルカード


☆アルストロメリア

実は体力が結構あるのが彼女たち。散々遊び尽くした後でもフリープレイに興じれるだけの体力と気力はある。甜花も体力はなくとも、二人と一緒ならついていける。
3人はメダルゲームではなくクレーンゲームに全ツッパ。全力で可愛いマスコットを取りに行く。年齢に僅かに開きがある大崎姉妹と千雪。3人で協力して狙うのは……

アライグマのラスカル

全世代が割と知っているキャラ、かつ普遍的な可愛さがある。そしていい具合に投げ売りされており、フリープレイにも余裕で入るラインナップだ。
クレーンゲームのことなら甜花がやり方を熟知している。マスコットの山を突き崩すような方式のクレーンゲーム。他のユニットの追随を許さないような練度でマスコットをしっかり確保。

にへへ……3人、お揃い……!

大崎姉妹のスクールバッグ、千雪家のコルクボード。3匹のアライグマが今日も笑顔を絶やしません。


☆放課後クライマックスガールズ

レシートをもらってからすぐに二手に分かれるでしょう。人数が多めのユニット、一塊になっていたらレシートが消費しきれない。クレーン班とメダル班の二手に分かれます。
クレーン班は果穂、智代子、凛世。3人でクレーンを穴が開くほど眺めて研究してから挑戦。狙うのは凛世が気になったマスコット

PUIPUIモルカー

どちらかと言うと癒し系のマスコットを欲しがった。それに、車のマスコットということでどこかあの人のことを想起する……?
景品として狙う上での難易度の面もある。比較的に新しめのキャラクターで、多くの人がフリープレイの紙を突っ込んでいる対象でもあり、ある程度踏み慣らされている可能性が高い。ごっつぁんゴール的な景品獲得を狙えることだろう。

夏葉からすればメダルゲームは完全に未体験の世界。
これはスロットゲームではないの?
これは賭け事ではないの?
元手ゼロの終わりなきギャンブルに身を投じることになり、血が滾るというもの。メダルの数を効率よく増やそうと思案する。座席を一つ一つ入念にみて、勝ちの目がある台を探す。
一方で樹里は勢いよくメダルを消化。こういうのは勢いだと兄貴の背中を見てよく知っている。

モルカーを取得し、ホクホク顔で合流するもちもち3人組。樹里と夏葉の姿を見つけ、駆け寄ると……

全然、メダル減ってないね……

メダルゲームに終わりはない


☆ストレイライト

ふゆは興味ないから適当にあんたたちで消費しなさい
冬優子はめぼしい景品がないことをとっくに知っている。冬優子がやりたいクレーンゲームは2000円前後が期待値の輪っかに棒を引っ掛けたりする台のことであり、細々したマスコットなんて飾るところもなくて持て余す。
冬優子は一人別の台を物色しに行くか、近くのベンチでスマホをいじっているかのどちらかだろう。
とはいえ、景品自体にあさひは無頓着。マスコットのどれがいいとかもないわけで、自然な流れで愛依がマスコットを選んでそれをあさひが狙うことになる。

ミニオン

声が大きく、活発な女子に不思議と人気が高いキャラクター。登場してからの歴史は意外と長く、フリープレイの一角にいることもままある。個体ごとに顔つきが結構違うらしく、愛依の注文は案外細かい。

あさひちゃん、その横! その細長い子!
こいつっすか?
うーん、その子の左隣!

あさひはクレーンゲームの経験はたいしてない。フリープレイの範疇ではめぼしい成果は得られないだろう。マスコットが取れすらしないかもしないかもしない。
しかし、餌は与えられてしまった。一手一手で立ち止まり、いかにマスコットを転がして獲得するか。その試行錯誤の愉悦を彼女は知ってしまった。
そうなると……せがまずにはいられない。

……やっと帰ってきた。妙に長かったじゃない、何か手に入った?
アハハ、まーね! 冬優子ちゃん見てこれ!
……なにこれ、何個とってきてんのよ
愛依ちゃんのおかげっす!
……
……あんたまさか
や、そんな使ってないから! あさひちゃんマジで激ウマだったから!

……はぁ
ほら、冬優子ちゃんにも一個あげる〜♪
……何円? 出すわよ
いや、いいっていいって! うちらからのプレゼントだし~!

……そんじゃ、その代わり。今からサーティワン行くから、二人とも付き合いなさい
アイスっすか! やった~!
え、どーしよ……うちおこづかいちょい厳しくて……
鈍いわね、好きなヤツ……スモールダブルまでならいいから
選びなさい

年上として、あるべき姿を見せる。あさひからすれば優しいお姉さんの愛依だって、冬優子からすれば手のかかる妹分なのは同じ。だまって施されるようじゃ、威厳が廃るというもの。
二人が嬉しそうにアイスを頬張るのを見て、「……ったく」と呟く。
その表情は、柔らかいものに満ち溢れているのだった。


☆ノクチル

彼女らもレシートの突っ込む先はクレーンゲームだろう。探し回るのは面倒なので、出会ったフリープレイの台にすぐに考えなしに突っ込む。透と円香はマスコットの種類にこだわりも無いし、雛菜もユアクマでなければ興味もそんなにない。小糸は付和雷同。


なにこれ?

とれてもとれなくてもどっちでもいい
初めの一回だけ横から見て取り方を模索する体は見せるが、途中から明らかに雑になる。でもなんか一個だけマスコットは取れる。マスコットは小糸に押しつけられる。

え、えへへ……ありがとう、みんな!

少しだけ、円香の胸が痛んだ


☆シーズ


こんなの美琴さんの時間が勿体無いです!(レシートばりばり)
……と行きそうな気もするが、美琴が店員からレシートをもらえばそうはいかないだろう。誰かにもらったものを無碍にするようではアイドルはやっていけない。感謝は常にしているものでしょ?
というわけでクレーンゲームを物色。メダルゲームをやってもいいが、マスコットの方が美琴が知らないキャラクターをにちかが教えられるというメリットがある。
そんな中美琴の目に止まったマスコットは……

クロミ

これ、どこかで見たことがあるキャラクターだから。
その瞬間、にちかの胸がざわつく。美琴が本当にこのキャラクターに見覚えがあったのか、似た何者かを思い出しているのかは不明だが、にちかからすればあまり喜ばしいものではない。とはいえ、美琴の意思を彼女に否定できるはずもないので、要求には応えて、クレーンに挑戦。
でも、取らせたくない。このキャラクターを美琴の手元に置いておきたくない。
そんな思いが走って、にちかはわざと失敗するプレー。
クレーンは二回、マスコットの山をほじくるだけで終わる。

(ピアノの音)

(曇りガラス越しの背景)

(突然のモノローグ)

(暗転)

(ルカの姿が一瞬だけ映る)


(ぶつ切りでプロデュース画面へ)




お疲れ様でした。

最後の最後までお付き合いいただきどうも。
スポッチャはスポッチャだけに留まらないからこそスポッチャなのでしたね。
最後の最後まで遊び尽くして彼女たちも満ち足りた気持ちで帰路に着くことでしょう。

さて、先ほども一度申し上げたことですが改めて。
私が披露したのはあくまで私の解釈での立ち回り。
彼女らがスポッチャでどんな遊び方をするのかは無限の可能性があるのです。
さあ、あなたもイメージするのです。

受付を過ぎた瞬間に始まる夢のひととき。
そこにどんな笑顔があって、どんな声があがるのか。
もし3時間じゃなくて1日のフリープレイだったら?
そもそもスポッチャじゃなくてボウリングやカラオケだったら?

無限に枝分かれするイメージの世界であなたはどんな物語を紡ぐのでしょうか。

教えてください、あなただけの物語を。

ラウンドワンスタッフ(プロデューサー)さん、これからもスポッチャ(アイマス)ですよ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜??????????????????????????????????????

スポッチャ(アイマス)〜〜〜〜〜〜~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

さて、私もクタクタなのでこれにて失礼いたします。
次回、283プロのアイドルは東京ソラマチでどこをめぐるのかでお会いしましょう。

ありがとうございました。


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