見出し画像

自転車のチューブ


一般的な自転車のタイヤの構造は、ホイールの上に「チューブ」があり、その上に「タイヤ」が被さっている。(断層のイメージ)
実際に空気を入れているのは、タイヤではなくチューブになる。
なので、タイヤがパンクしたというシチュエーションは、タイヤではなく、チューブに穴が空いて空気が漏れ出した状態。
一方、チューブには適切な量の空気を入れる必要があり、空気の入れすぎはチューブの破裂にも繋がってしまうそうだ。

仮にそれを私たち人間に置き換えるなら、『心』と『身体』の関係性みたいなものかもしれない。
『心』をチューブ、『身体』をタイヤとするなら、心も空気を入れすぎるといずれ破裂してしまうということだ。
だけど、心には身体がタイヤのように被さっているから見た目には気づかない場合もあるし、タイヤもチューブと一緒に凹んだりするから、(チューブではなくて)‘’タイヤに穴が空いているんだ‘’とか、自他ともに勘違いしてしまったりするんじゃないだろうか。

世の中にはいろんな空気があると思う。
『仕事』もそうだ。
時に、『仕事』の量やストレスという空気によって、心であるチューブが、今にも破裂しそうにパンパンだったり、実はもうとっくに破裂してしまっていたり。
心が追いつかず、タイヤ(身体)だけで、コロコロと職場を転がって動いている…。

実は、かくいう私がそうでした。
私は今年の3月で約8年間勤めた会社を辞めました。
振り返れば、まさにチューブ内の空気がパンパンで、今にも破裂しそうでした。
幸いにも、家族や信頼している人が周囲に居たため、気づくことができたり、方向の修正をすることができました。
本当に感謝しています。

年齢も42歳で、奥さんと子供が居ます。
退職して約3か月半ほどが経過し、いずれこれからの進路も決めていかなくてはいけないと思っていますが、特に焦っていません。まだチューブのパンパンだった空気を、適切な量に近づけるため、少しずつ抜いていってる状態と捉えています。
その中で、まずは『仕事』という空気が抜けた分、余裕ができたのかもしれません。
今は、その余裕ができたスペースに、『やりたいこと』を空気として注入しています。
それがどのような形になるか、将来につながるかはわかりませんが、『やりたいこと』をやることによって、自分と家族、関わる人々や社会を乗せて動いていけるように、チューブの中の適正量をキープしようと、再びタイヤが回り出していることを実感しています。

あなたの自転車のチューブの空気は、入れ過ぎになっていませんか。もしそう感じるなら、たまには一気に抜いて入れなおしてみたり、違った空気との入れ替えをしてみてはどうでしょうか。そうすれば自分の心の適正量が見えてきたり、少しずつでも調整することができるかもしれません。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?