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トランスマーチ2021

毎年11/20は、トランスジェンダー追悼の日です。今年は、先週の土曜日が当該日でした。

毎年この日をラストに、11月第2週はトランスジェンダー認知週間で、トランスジェンダーに対する情報知識や、ジェンダーアイデンティティーを正しく周知するなどの1週間となってます。私個人としては、更に自分らしさを大切にすることを再認識しながら、生きる……💪。少しプライドウィークと趣旨が被るかもですが、自分らしさ≒自分の命を改めて強調したいです。

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🇪🇺、及び中央アジアを基点としたトランスジェンダーの人権と生命を守る団体Teug調査によると、昨年10月〜今年9月の統計で新たに375名のトランスジェンダー(多様なジェンダーを称する方含む)の方々が犠牲になりました。

特徴として、

-世界的に殺害された人々の96%は、トランスジェンダー女性(MtF)、またはトランスフェミニンの人々。 

-ギリシャ、カザフスタン、マラウイからの事件は初めて。

-殺害されたトランスジェンダーの58%が、セックスワーカー。  

-米国でのトランスジェンダーの殺人は昨年から2倍で、殺害された53人のトランスジェンダーの89%は有色人種。  

-ヨーロッパで殺害されたトランスジェンダーの43%が移民。

-殺害件数が125件と最も高いブラジルにおいて、記録された殺害事件の70%が中南米で発生し、ブラジルは全体の33%を占め、次いで、メキシコの65件、アメリカの53件。

-殺害現場の36%は路上で、24%は自宅で行われた。 

-殺害された人々の平均年齢は30歳で、最年少は13歳、最年長は68歳。

以上の特徴を踏まえると、昨今のBlack Lives Matter、Stop Asian Hate、#Me tooから起こったフェミニズム運動など、トランスジェンダーに対する不当な扱いや差別の撤廃以外のあらゆる人権運動に対して面白くないと思う人たちの憎悪、これまで社会の強者として胡座をかいていた人たちの利益が根底にあることが窺えます。

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私たちの歴史は、今まで1つの道、主義、価値観が正義であり、従うべきであるというマインドコントロールが巧妙に組み敷かれていたと言っても過言ではないかと思います。

確かに、特定の影響力のある価値体系に基づいた規則に従い、中央集権体制で個々を統治し、全員が1つの方向に一致しながら、進むことが完全に悪とは言えません。

ただ、大多数の主義や意見に対立する、あるいは違う主義、思い、人自体を無価値だったり、下等と決めつけ、排除や消去する権利は誰にもないと思います。

シンプルに、互いに思考する場をフラットに設け、共に生きる方法を考える……。それが初歩だし、根幹かと。

今回、こうした悲劇的事実や背景は非常に残念で、亡くなられた方々を偲びながら、改めて平和的な社会共存構築のため日本初の行進(マーチ)に参加した経験は感慨深いものでした。

400人を超えたと言われる新宿での大行進は、翌年以降も増々と規模を広げていったらと願います。

最後にこの様に、グローバル視点で日本社会の性の多様性に対する意識改革に大きな一石を投じた主催者のTransgender Japanの方々に感謝致します。

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