見出し画像

本当は知りたい

電話先の父の声がとても穏やかだ。
他愛もない話題で、お互いに声をたてて笑ってしまうことが増えた。

達観しているのだろうか。
悪足掻きをしないということなのか。
諦めているというにはどこか煌めいて見える毎日だ。
残される娘の感傷だろうか。

いつか終わる人生だけれど、確実にそう遠くない内に終わると宣告されたひと。
今、父の中にはどんな時間が流れているのだろうか。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?