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空白の14年 2.43 Before:Q

 第3新東京市及びNERV関係者の事情聴取はまさに雲を掴むようなものであり,物的支援を始め各方面で莫大な資金を投じており,資金枯渇は目前であった。臨時国会による補正予算の可決に関しても与党の議席数をもってして,やっとの状態であった。というもの国民の関心は既に政府特務施設の実験事故の復興よりも経済対策や福祉関連の対応に目が向いており,与党内の議員に関してもこれ以上訳の分からない施設の調査にムダ金を使うべきではないとの声が上がっており,調査に関しては消極的になりつつあった。
 日本国政府の対応の傍ら,NERV支部独自の調査も行われつつあった。ユーロNERVを始め北米NERV等の支部がNERV本部跡地の調査に踏み切る。この段階でユーロNERVに関しては独自に調査を始めており,真希波・マリ・イラストリアスの極秘入国を始めとした極秘活動を既に行っていた。これに関してはエヴァの運用に関する調査と共に,ベタニアベースで発生した第3使徒の解放とエヴァ仮設5号機の損失事件はNERV本部関係者である加持リョウジの異動最終日に発生したことに加え,同時発生した予備として保管されていたネブカドネザルの鍵の盗難事件の発生からNERV本部の関与に疑いを持っており,ユーロNERVは他支部よりも積極的に調査を断行した。しかし,調査が始まってすぐに,予想外のことが起こる。
 「これからよろしくね,多分短い間だけど。」
 「ええ,こちらこそよろしくお願いします。まさか貴方が一時的にも新司令になるとは。」
 「僕も驚きさ。まさか次はこの役回りとはね。」
 NERV支部が調査にあたってNERVネットワークの再構築を目的とし,緊急的にNERV本部を再発足させた。その際にNERV本部の新司令として就任したのはーエヴァパイロットー月より飛来した”渚カヲル”であった。この決定には主導となったユーロNERVも困惑を見せていた。というのもこの渚カヲルを新司令と役職に配置した人物が一体何者なのか明らかにされていなかったからである。しかし,同時に新副司令として就任した加持リョウジがユーロNERV上層部からの疑念を持たれながらも,それまでにユーロNERVの現場と構築した関係を基に本部とユーロの橋渡しを行う役回りを果たし,現場は一時的に収束を見せた。  

いかがでしたでしょうか。今後も続いていくので,是非読んでほしいです。少々,作者の小話でも。

実はこのタイトルの2.43の数字,エヴァの破の時の数字2.22からの続きとしてナンバリングしています。新劇場版Qの数字3.33までに完結させたいと考えています。

気軽に見て頂ければ幸いです。 

2021年10月18日 父さん

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