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なぜ、チェコへ音楽留学?初期の思い出と共に。

まさか自分が日本以外の土地で暮らす事になるなんて想像もしなかった。人生は何が起こるか分からないものです。

音楽留学とはいえ、学校に入学した訳ではなかったので初めの頃はだれも友達がいない状態からのスタートでした。

チェコにある名門オーケストラ、チェコフィルハーモニー管弦楽団アカデミーのオーディションに1位で合格。日本でフリーランス奏者として活動していた時にこのオーディション情報を知り、二度とないチャンスかもしれないと思いチェコにオーディションを受けに行きました。当日、モルダウ川を眺めている時に合格の通知が。私はこれからチェコに住むことになるのか!そのときに初めて実感が湧いてきました。モルダウ川を横目に、不安と大きな期待、喜びが入り交じりなんとも言えない感情に溢れていました。

3月のオーディションから、オーケストラアカデミーデビューは9月の予定でしたが日本にいながらチェコの家探しビザ申請をするのは本当に厄介でした。

ビザのための書類をチェコから送ってもらったり、オーケストラとのやり取りの中でいくつか問題があったために書類集めに時間がかかりました。
わたしが申請に行った時期はヨーロッパの新シーズン(9月)に向けて沢山の留学生がビザ申請をする時期で、東京にあるチェコ大使館はパンパンに混み合っており、申請に行った6月の時点でビザを取得するまでに3ヶ月程かかるかもといわれました。

9月のオーケストラデビューが近づくにつれて、飛行機のチケットを早く取らないといけないけどビザはまだ取得できていないし、、と焦る日々。8月半ばになっても一向にビザができなかったので、やむを得ず渡航を延期することに。何度も東京の大使館に電話やメールで連絡をとり、9月中頃にやっとビザを取得することができました。

チェコへの航空券を購入し、いよいよ渡航! 
家族が関西空港まで見送りに来てくれました。今までの人生をずっと実家で暮らし、初めての一人暮らしが海外ということもあり、家族と別れる直前は不安と寂しさで泣きました。当時は航空券の買い方もあまり良くわかっておらず、2回も乗り換えをする飛行機を買ってしまいました。中国で5時間乗り換え。ネット規制が厳しい中国ではフェイスブックやラインなど何も使えず、特にする事も無く精神的にキツイ乗り換えでした。飛行機に乗り込み一眠りすると2回目の乗り換え地、フィンランドにいました。初フィンランドで嬉しくてムーミンショップに入ったり買い物をしたり。それからまた数時間飛行機に乗り、ようやくチェコに到着。その日は30kgのスーツケースを2つ持っての移動だったのでとても疲れました。

それから数日後にはオーケストラのリハーサルがスタートし、忙しくも刺激的で夢のようなオーケストラ生活が始まりました。
初めてのリハーサルはブラームス交響曲4番・ドヴォルザークのチェロ協奏曲でした。

当時はよく一人でプラハにある色んなビールバーやレストランに行ったので、写真も添えて少し紹介。

ここは私が初めて一人で行ったレストランです。
二度目のプラハという番組でも紹介されていた、
ウ・フレクー(Křemencova 11, 110 00 Nové Město)というお店でビールを飲みながらアコーディオンやテューバ演奏か楽しめるレストラン。
ここはお店のオリジナルビールがとっても美味しかったです。チェコでは席が埋まっているとよく相席になりますが、この時も相席で、しかも日本人の方でした。話していると旦那様と観光にきて別行動しているんだとか。そして彼女が「コレノ(豚の膝肉)を食べたいんだけど一人では食べられる量じゃないからご一緒しませんか?亅と言ってくださったので二人でコレノを食べました。
目の前に巨大なコレノが到着。ナイフが刺さっていてワイルドな見た目が印象的です。どうやら一人で食べるものではなかったようで、ちょうど良かったです。

次はこちら。

一見、カレーのような料理。

これはチェコ料理の、スヴィーチコヴァー(svíčková)。
茹でた牛のヒレ肉に、時間をかけてじっくり煮込んだ野菜でつくったシチュー、それにクネドリーキという蒸しパンを添えた料理です。無糖のホイップクリームとクランベリーソースを添えて。

こちらのレストランはハヴェルスカー・コルナ Havelská Koruna(Havelská 501, 110 00 Staré Město)、旧市街すぐ近く。
ここには本当によくお世話になりました。日本でいう食堂のような雰囲気で、一人でも行きやすいのです。しかし全チェコ語。食べたいものをいつも下調べして行きました。そうしなければ、写真も無いメニューの中から適当に「これ!亅と頼むことになります。そんなときにおみくじ感覚で出てきたメニュー↓

チキンとマッシュポテトに謎ソースがかかっていますが食べてみるとトマトソースのような味。こういう注文の仕方も楽しいです。


最後にこちらは、私の大好物

タルタルステーキ(tatarák)

これは生肉なのです。日本で言うユッケの様なものです。お店によってこだわりがあるそう。揚げたパンに生のニンニクを擦りつけて食べます。次の日にリハーサルなんかが入っていると大変なことになります。
塩、パプリカ、コショウ、マスタード、タマネギのみじん切りなどさまざまな調味料と混ぜ合わせて、好みの味付けにして食べます。
チェコ料理はなぜかよくビールに合います。ビール消費量NO.1の国チェコ。ビール大国と呼ばれるのもわかる気がします。

おまけ

他のお店のタルタルステーキは既にスパイスが混ぜられた状態で出てきました。

私の留学日記を読んで頂きありがとうございます。

それでは今日はこのへんで、ナスフレダノウ!

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