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子どもの絵の具、何を使う?

子どもの絵の具といえば、今も昔もどうやらほとんどが水彩絵具。あれってなんでだろう?僕の感覚だと圧倒的にアクリルガッシュの方が扱いやすいです。子どもにも、ちなみに大人にも。

水彩絵具とアクリルガッシュの違い

調べると比較した記事はたくさん出てきますから、極めて簡単にだけ説明します。絵の具の材料は大きく分けると4つです。
・顔料
・水
・糊
・添加物

意外(?)とシンプルです。そしてこの構成は水彩絵具でもアクリルガッシュでも違いはありません。主に違うのは、糊が違うというだけです。絵の具の色の元となるのは顔料と呼ばれる粉末です。それを水で溶きます。水で溶いただけだと顔料同士や顔料と紙などの描く対象がくっつかないので、糊を混ぜます。これで実はほぼ絵の具。ちなみに絵の具作りのワークショップなどを体験するとここまでは誰でも簡単にできます。ただ、市販の絵の具はすぐに使うとも限りませんので、防腐剤や防カビ剤などが添加されているわけですが、それで製品の完成というわけです。

絵の具の中身に関してはターナーという絵の具メーカーのサイトが詳しいです。

水彩絵具とアクリルガッシュの違いは糊の違いだけです。水彩絵具は糊にアラビアガム(ゴム)を使用しています。大してアクリルガッシュの糊はアクリル樹脂です。

子どもの絵の具が水彩の理由はアラビアガム?

アラビアガムって化粧品などにも使われるものですから、おそらく肌に優しいのでしょうね。子ども向けの絵の具が水彩絵具なのはその辺かもしれないですね。ただ、アクリルガッシュも別に有害というわけではありませんし、肌の敏感な子どもであれば、水彩だろうとアクリルだろうと気をつけた方がいいことには変わりありませんので、子どもを見て判断するしかないかもしれません。

さて、簡単にそれぞれの特徴を抑えておきます。こんな感じ。

無題 - 2021年1月24日 22.14

何かと都合の良いアクリルガッシュ

何層にも重ねて塗ったり、木の板やキャンバスに描くのであれば、圧倒的にアクリルガッシュです。水彩絵具で重ね塗りをしようと思うと、耐水性に優れませんから、重ねるたびに濁ってしまいます。
ちなみに水彩絵具は不透明ですが、透明なものもあります。透明水彩と呼ばれています。アクリルも透明なものもあって、アクリル絵具というと透明です。アクリルガッシュは耐久性バツグンですが、油絵具にはかないません。

重ね塗りができるとこんな表現が可能になってきます。わかりづらいですが、元の絵を白色の下地剤で塗りつぶしています。塗りつぶしても良い感じで字の色が残ります。ちなみにキャンバスに描いています。

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子どものハードのは要求に応えてくれるという意味ではアクリルガッシュは扱いやすい絵の具なんです。木の板やキャンバスを使えばゴリゴリ、ゴシゴシ描いても良いし。上から全く別の色を塗るのも楽しい。気になる方は一度試してみてください。肌は様子を見つつ。

余談ですが、肌のことだけ考えると水彩もアクリルもそんなに違いはないと正直思っています。ですが、肌の弱い、敏感な子どもであれば、近年はハンドペイント用に開発されたアレルギー検査や食品検査を通過している絵具もあります。こちらの方が安心度は高いと思います。絵の具のノビもいいですし、扱いやすいです。
※100%アレルギーの心配がないとは言えません。

ちなみに僕はターナーのアクリルガッシュというものを使用しています。筆は消耗品だと思っているので安物。バケツは適当。あると便利なのは紙製のパレット。牛乳パックを開いて乾かせば代用できます。

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石や木にも描けるから、こんなこともできちゃう!

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