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好きなことは徹底的に

大人もきっとそうだと思う。好きなことはなんであれ徹底的にやった方がいい。

有料の遊び場というものがある。2000年あたりからじわじわと増えてきている。ボーネルンドのキドキドが先駆けであり、業態としての完成度も高い。当時は「遊ぶのにお金がかかるだなんて!」と驚いたものだけど、すっかり消費行動の中にポジションを築いている。

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提供する企業によって中身の差はあるが、概ねそこでできることはこんなところであろう。

①野山を駆け回るように思い切り走り、転げ回れる。
②ボールプールと呼ばれる。プラスチックのボールが大量に入った場所あある。
③ごっこ遊びやブロック玩具、その他テーブルや床で遊ぶ道具が揃っている。
④赤ちゃんのためのスペースがある。

子どもと親で視点が異なる

多くの場合はショッピングモールに入居しており、週末ともなれば日用品の買い物の合間に、遊んでいく家族の姿が多くみられるわけだけど、こんな会話がよく聞こえてくる。

「そのおもちゃはおうちにもあるんだから、もっと他ので遊びなさい」

口調はいろいろですけどね。親の視点で言うのであれば、「わざわざお金を払って遊んでいるのだから、家ではできないことをやった方がいいんじゃない?」という提案を子どもにしているわけだ。なるほど、一理ある。

しかし、子どもの視点からすればむしろ、「家でも遊んでいる大好きなおもちゃがある(しかも施設によっては大量に!)ヒャッホーイ!」と、こうなるわけ。多分。この違いは面白くて、子どもを取り巻く消費行動って、お金を払う人(親)とその対価を得る人(子)が異なることは特徴的なことの一つだと思う。

ここから本題

さて、話を戻すと、子どもはいつもやっている遊びをどこでもやりたいと思うもの。それは大好きな遊びなんだから至極真っ当な行動だとも言える。ずっとやっていたいくらい大好きなことなんだろう。ならば、ずっとやってみてはどうか?というのが僕の考えだ。

おままごとが大好きだとすると、毎日毎日同じ遊びに付き合わされるということもあり、まぁ親は大変なんだけど、むしろ子どもは同じことをやりたいと思っている場合もある。特に2〜3歳くらいの頃は。

お料理ごっこが大好きだとして、キッチンセットのおもちゃで毎日遊んでいるようならば、たまに、異なる道具を混ぜてみると遊びに変化が生まれることもある。おもちゃは遊びを牽引してくれる。例えばキッチンセットの中に、「ビーズ」を投入すると、お料理の内容が変わったりする。あるいはおもちゃではなく「変な客」として乱入するのも面白い。難しい料理を注文してみたりして。

好きなことは研究につながる !?

今年の話ではないけど、小学生の夏休みの自由研究を手伝ったことがある。8月のおわりだったから、さぁ大変。親の話を聞くとゲームの「マインクラフト(マイクラ)」に大ハマりして毎日やっていて困っていると言うのだけど、毎日できるくらい好きならば、それを宿題にすれば良いのではないか?と思い、木製のキューブとボンドを使って、リアルにマインクラフトの世界を再現してみようと言うことをやったことがある。

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宿題の答えとして正しいかどうかはわかりかねるけど、個人的にはよかったのではないかと思っている。ゲームの世界とは異なり、様々な発見がある。構造のこと、重力のこと、制作にかかる労力のこと。そしてたくさんの工夫が生まれる。好きなことは徹底すれば何かしら与えてくれるものだ!と思わされる出来事だった。

もう一つ。これはごく最近のお話し。近所の公園で砂場で遊んでいると、複数子どもたちがいたこともあり、「大きなトンネルを作ろう」と言う流れに自然となった。中心にいたのはご近所のママ。

大きなトンネルを作ってしばらくすると砂の下から、岩と呼んだ方がいいような大きな石が出てきた。取ろうとしても大きくて取れないので、周りを掘ると同じサイズの石がたくさんあることに気づく。すると子どもたちから「砂場の一番下(底)ってどうなっているのだろう?」と疑問が浮かび、みんなで掘ることに。

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30分くらいかけて、砂場の底の謎は見事解明されました!(答えを書いちゃうとつまらないから、やってみてください。場所によっても異なると思う)

好きなことの先には「なんで?」が待っていることがあり、その些細な疑問が大いなる研究の入り口になっていることも多々あります。好きなことは個人的なことであり、誰かと共有するものでもない場合も多々ありますが、徹底した先には社会と接続することも少なくありません。

好きなことは忘れがち

大人の場合は好きなことは探さないと見つからないものだけど、子どもたちは好きなことをたくさん、すでに持っているはず。その好きなことを忘れずに大人になるお手伝いができたらいいなぁ。

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