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2023(令和五)年6月「とても素敵な水無月でした」

私小説『地球学徒の日記』

 この作品は、夢小説『スタウロライト 十字石の追憶』の外伝です。登場人物は本篇と同じですが、こちらは現実世界の日本国内(令和時代)を舞台とし、実在の事象を題材にしております。本篇と併せて、お楽しみ頂ければ幸いです。



2023(令和五)年6月「とても素敵な水無月でした」

 遅くなりましたが、いよいよ夏季に突入した6月の日記です。


6月1日(木曜)東京 荏原

東京 荏原町(品川区)戸越村

 五反田(品川区)の病院で診察を済ませた後、荏原町の戸越銀座商店街に寄りました。

ヒジリ

「あら、もうこんな時間ですね。お二方、何か召し上がりますか?」

メグミ

「えっとね、私はこのお店に寄りたい!」

 そこでメグミさんは、牛鋤焼丼と担々麺のセットを注文しました。

「新しいメニューが発売されたんだね。私は、どれにしようかな…?」


6月3日(土曜)都議補欠選挙

 今日は、大森・蒲田(大田区)における都議補欠選挙の最終日であり、区内の各駅で、それぞれの候補者が最後の選挙戦を繰り広げていました。

東京 蒲田町(大田区)

「…ここのお店、タピオカを白玉にも変えられるみたい」

メグミ
「わあ…美味しそう! 抹茶と黒糖、どちらにしようかな?」

 20時(午後8時)頃、駅ビルの北フロアで飲み物を買い、駅前広場に出ると…。

スミレ

「…を、どうか宜しくお願い致しますっ!」

ヒジリ
「あら、あなた方は選挙の…こんな夜遅くまで、お疲れ様です」

スミレ
「ありがとー! マイクを使えるのは夜8時までだけど、地声での挨拶は11時59分までオッケーだよ! だから、最後の最後まで頑張るよっ!」

ヒジリ
「あまり政治の事は詳しくありませんが、地域福祉を充実させる事は大切ですので、御健闘をお祈りしております」

スミレ
「応援ありがとねー! お礼に、握手チェキ撮ってあげてもいーよ?」

 その後、この候補者達は(フィクションのキャラクターですが)23時59分まで地声での挨拶を続け、翌日の投開票の結果、無事に当選する事ができたそうです。


6月4日(日曜)宇田川の戦い

 今日は、以前からお世話になっている春原すのはらあゆ様のお誘いで、渋谷センター街のライブコンサートを観に行ったのですが…。

ネネカ

「…暑過ぎて、死にそう…」

「なんかライブハウスの冷房、不具合で動かないらしいよ…」

 主催者の梨木なしきつむぎ様は、お一人で「可愛い・格好良い」の二役を演じる事ができ、カバー曲(歌ってみた動画)だけでなくオリジナル曲もお持ちの、優秀なアイドルさんです。冷房の故障というアクシデントに見舞われながら、必死にイベントを回していました。ダンサーの起用から、ポイントカードや通販サイトの運用に至るまで、プロ意識を感じられる演者さんであり、今後も応援したいと思いました。

 そあ議長(Sor△)は「通信アプリ(ラ■ン・デ■スコード)の通知に振り回され、エナジードリンクを飲み過ぎて倒れる現代人」への諷刺という、ストーリーとメッセージ性に富むパフォーマンスを披露されました。これにはライブ慣れしたお客さん達も、テンプレ化したコールを連呼するより、ただ「格好良い!」と圧倒されている様子でした。

 このほかにもぶい様や、以前からお世話になっている春原あゆ様やよる様ともお逢いでき、皆と記念写真を撮りました。よる様は、ファンと互いの腕を手錠で繋いだ「手錠チェキ」を撮影して下さり、それを撮った参加者の一人は、よる様への「推し変」を検討したらしいです。全く、これだから浮気者は…。

ネネカ
「…まあ、こんなファンサをされたら『即落ちガチ恋』する気持ちも分かりますよ」


 終演後、会場ビルのすぐ近くにメイドカフェがあったので、そこで飲食を楽しみながら、一日の思い出を振り返りました。

ネネカ
「よるちゃんとも久々に逢えて、楽しかったですね!」


6月18日(日曜)父の日

 5月の第ニ日曜は母の日、そして6月の第三日曜は父の日です。父母の日を始めたのは、南北内戦(1861~1865)終結後の、19世紀から20世紀に入ったアメリカのキリスト教徒達です。

 1907年、ペンシルバニア州フィラデルフィア市のアンナ ジャービスという女性が、西バージニアでの法事において、聖書(出エジプト記)の「父母を敬いなさい」という教えに基づき、亡母の好きな花だった白カーネーションをお供えしました。母子ともに敬虔なキリスト教徒であり、この儀礼が「母の日」と呼ばれ広まりました。

 2年後の1909年には、太平洋岸(北西部)のワシントン州で、南北内戦で戦った父を持つJBドッド夫人が、折しも母の日を迎えた教会の礼拝で「母の日があるなら、父の日もあるべき」と考え、教会牧師に提案した結果、父の誕生日がある6月に、父の墓に白薔薇を捧げる礼拝が実現しました。翌1910年、州によって「父の日」が定められました。

 1914年、米国のウィルソン大統領(民主党)によって正式に「母の日」が制定され、1920年代以降には「父の日」も一般に定着しました。

 そして同じ頃、大正時代(1912~1926)の我が国に母の日が伝わり、戦後に定着しました。それに続き父の日も、1950(昭和二十五)年頃から日本に取り入れて今に至るようです。

東京 蒲田町(大田区)

 駅のデパートを訪れると、母の日には桃色、父の日には黄色のチョコケーキが限定販売されています。表面は薄色ですが、中はチョコレート味になっています。

アキ

「…ケーキの断面って、地層みたいよね」

アユミ

「あー、地学やってる人に特有の見え方ですね…」

ヒジリ
「さあ、今日はいつもお世話になっている家族に、感謝の気持ちを贈りましょう」

メグミ
「いつも、ありがとう御座います!」


6月24日(土曜)ポンコツでも生誕したい!

ネネカ
「…先輩、おはよう御座います!」

「…あぁ、おはよう…」

ネネカ
「急ぎますよ! 今日は『現場』が三つもあるんですから!」

 今日は(今日も)ネネカさん達と一緒に、アイドルのイベントに行く…のですが、スケジュールの重複もあり、浅草から淀橋(新宿)まで、一日で三つの会場を巡る事になりました。


東京 浅草(台東区)浅草橋

 一件目(午前中)は、5月に春原あゆ様の誕生日ライブがあった浅草橋の会場で、今回も春原様が出演されていました。

「今日は皆、アニマル衣装の日みたいだね」

ネネカ
「先輩、あの『ポンコツなんとか』さんって人、面白そうだから後で話し掛けてみましょうよ!」

 演者さんの一人で、舞台上で「別に私はポンコツだと思ってないんですけど」と真顔で熱弁していたぽんこつColkこるく様に、終演後の交流会で話し掛けました。御本人はポンコツでないと主張されていますが、お名前は「ぽんこつ」です…ちょっと何を言っているのか分かりません。

ネネカ
「ポンコツさん、初めまして! 折角なので、ツーショットお願いしても良いですか!?」

「じゃあ私は、こちらのポストカードを2枚ほど買います。絵柄は…あ、ランダムなんですね」

 このほかわたあめ様などとも初の挨拶を交わし、SNSをフォローさせて頂きました。


東京 淀橋(新宿区)大久保

 次に私達は、韓国街で有名な大久保(東新宿)に移動しました。今夕はここで、先日の渋谷でもお逢いしたよる様の誕生日記念ライブがあります。

 共演者のふぅ歌様や、多くのお客さん達が集まり、素敵な誕生日イベントになりました。なお、よる様は「永遠の15歳」らしいです…ノーコメント。


淀橋 歌舞伎町

 生誕ライブの後、私達は新宿東口から(欲望まみれの繁華街として悪名高い?)歌舞伎町に向かいました。

ネネカ
「…このクレープ、美味しいですよ! 先輩も、一口どうぞ!」

「ああ、ありがとう。会場は…あ、あの雑居ビルの中かな?」

 本日最後のイベントとして、先程の生誕ライブに参加した方々と一緒に、歌舞伎町のカラオケ居酒屋で翌朝まで遊ぶ事になりました。

ネネカ
「言いたい事があるんだよ! やっぱりよるちゃん可愛いよ! 好き好き大好き愛してる! でも、私のカノジョは(略)」

 皆でアイドルアニメやボーカロイドの曲を歌って盛り上がっていると、楽しい時間もあっと言う間に過ぎてしまいます。素晴らしいイベントを企画して下さり、その合間にもファンとの記念撮影(ハグチェキ♥)に応じて下さったよる様には、ただただ感謝です。


 翌朝まで歌って解散後、私とネネカさんは、近くのホテルに寄って朝食を頂きました。

「朝から深夜、そして翌朝まで多忙な週末だったけど、来られて良かったね」

ネネカ
「はい! 先輩と推し様のお蔭で、 とっても素敵な6月になりました!」



2023(令和五)年7月26日(水曜)
デジタルDアートAセンターC横浜(アキラ


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