見出し画像

逆噴射小説ワークショップに再び作品を投稿したのでいまのうちに改善点を探す(20210521)

第一回逆噴射小説ワークショップに引き続き、今回も作品を投稿しました。締め切りが4月末で、投稿したのが4月29日と、ややギリギリのラインで投稿できました(タイトルとヘッダーもギリギリになりましたが!)。

作品はこちらからご覧頂けます。

作品の字数は9600字です。欲を出せばもう一シーン追加できたかもしれませんが、整合性を考えて落ち着きました。現在の見通しとしては、おおむね12万字で本文が完結する見込みなので、およそ12分の1を書きました。ここからどう展開していくか……

自分の持ちキャラクターを増やしたい


今作はストーリーもさることながら、キャラクターにいっそう焦点を当てて作ってみました。

というのも、以前に友人に指摘されて「なるほど!」と思ったポイントがあります。

私が小説を書くと、大抵の主人公は「世間の荒波や不条理などの理不尽に追い込まれており、どうにかして理不尽から脱出しようとするが、理不尽が強すぎて悲痛なほどもがく」構造だというのです。

そしてサブキャラクターの境遇が「主人公と同じ理不尽にあえいでいる被害者か、あるいは理不尽そのものを体現した人物であり、後者はトコトン主人公を苦しめていく」の役割に限定されています(つまりそれ以外の属性を持たない)。

ウワッその通りだ……! とのけぞるほどに合っています。

前作の『あなたに捧げる物語』はまさに主人公とサブキャラの関係性がそうなっており、主人公のチバは理不尽な現実にもがいているし、大男はまさに理不尽を体現した人物です。マネージャーのミズキやサイトウも間接的な被害者です。

いままで書いた作品を思い返してみると、ほぼ同じ構造になっています。自分の構造について考えたことがなかったので目から鱗が落ちました。同時にこれは、自作品の属性が大いに限定されていることも意味します。

しかし、ここまで同じ構造を続けているならば、続けることはもはや持ち味では? 自分の構造をムリに変えようとするより、構造を活かしたほうが面白い作品を書けるのでは? と考えました。

ということで、今回は主人公はいつも通りの方向性で作るとして、サブキャラクターを違う風味で作ろう。あえて属性を変えた造りにして、主人公を揺さぶろう……というコンセプトから、今回の作品を組みました。

結果的にサブキャラクターの八雲幸太郎は特徴的な人物に仕上がりましたし、友達のイチミも影響を与えられる人物になってきました。他キャラも良い仕上がりを見せてくれたので、モリモリ盛り立てていきたいですね。どんな講評になるか楽しみに待ちたいです。

反省点としては、キャラを色濃く出すことはできましたが、「結局ハーベスターってどんなサイト?」「主人公たちはどこを目指すんだ?」を示しきれたかどうかは未知数です。書きながら改善していけそうですが、もっと序盤でハッキリ示していきたいですね。


そして取材は続く


実は最初のプロットでは、ジャンルがゾンビアクション物でした。野庭と八雲はバディでしたが、書いてるうちに「八雲と野庭の絡みに集中したほうが面白いな」と考えて軌道修正しました。なのでピアノや音楽は、かなり急浮上です。

いまはピアノから展開して、家中の本棚を引っ掻き回して、音楽全般の取材をしています。よく考えたらピアノってなに? のだめカンタービレぐらいしか知りませんが? 程度のレベルなので、ひたすら基礎知識を身につけることを考えています。

前作も含めて触れてきた世界を鑑みると、声優・劇団・芸人・音楽と、芸能界総ナメみたいな形になってきて驚きます。前に星野源さんの『そして生活はつづく』を読みましたが、面白かったです。

そして相変わらず積み上がる本とドラマ、ドキュメンタリー……! 果たして積んだ本を消化した時、私はどうなるのかわかりませんが、たぶんすごい変化をしていると思います。


最後まで苦労したヘッダーとタイトル


実は投稿日に決めました(小声)。投稿ギリギリまで本文に取り組むという悪癖が出たので、画像とタイトルが決まらなくて七転八倒でした。結果的に短めのタイトルになりましたが、これも講評でどう評されるか、気になります。

エディタをいじって読みやすくしよう


今更ながら考えが及びましたが、本文の中での漢数字や数字の取り扱いはどうするか、だいぶいじりました。『朝日新聞の用語の手引』を参考にしつつ、読みやすくしていきたいですね。

また、長めの作品になるとスクロールするのも手間ですので、見出し機能を利用してジャンプしやすくしました。この辺りは章の区分けにも通じるので、おろそかにはできないな、と思います。

長文記事が見出し無しにズラリと並んでいると平坦な印象を持ちやすいので、その辺りも工夫していきたいですね。

どうして小説書くの?


記事の本筋から外れるのですが、最近ツイッターで話題になっている「どうして小説を書くのですか? 書く理由はどこから調達しますか? 感想? お金?」という話について書いてみようと思います。

私が現在書く理由だと「noteでメイクマネーして取材費を稼ぐ」「読んだ人から感想を頂戴して嬉しい気分になる」などもありますが、いま一番大きな比重を占めているのが「一度始めたことを完結させたい」の辺りが占めています。つまり『逆噴射小説大賞』シリーズや、『逆噴射小説ワークショップ』に出したプロジェクトをきちんと完結させたい、ということですね。

あまり金や感想などの外部に依存しすぎると、別な形でそれが消滅した時に書く理由が失われてしまうので、やはり自分の内部で理由を作っておくのが良いということですが……そんな簡単に作れるものでもなく。

そもそも私の理由も、『逆噴射』関係から始まっているので、だいぶ外的です。『逆噴射』のとりあえず始める感じを他でも利用できるようになると、かなりやりやすくなりそうです。

しかし外的な理由付けから考えてみると、「コミケにサークル出店して作品を売る」や「パルプマガジンに投稿して知名度を稼ぐ」ことも立派な理由ですね。いまの状況だと、とりあえず現地に出店してみる、というのがかなり難しくなってしまったので、やり方を工夫する必要を感じます。

この辺りはまだまだ自分でも詰めきれていないので、引き続き問題に取り組んでいきたいですね。

《終わり》


頂いたサポートは本の購入・取材・他記事サポートに使用します。