*記録用:NHK杯▲伊藤匠五段VS△藤井聡太竜王(五冠)

僕が知る限りだと初じめての顔合わせかと思います。
しかも解説が渡辺名人!!という非常に豪華なセッティングで将棋界からの猛プッシュが感じられますw

同年代であり、前年度の勝率もともに8割を超えた好調な若手であり、近い将来にタイトル戦などの大舞台での対局も期待されている御二方ですので、非常に注目を集めていたのではないでしょうか?

戦型は現代的なバランス系の進行から、伊藤五段が下段飛車に構えたのを受けて動いた藤井竜王の機敏な仕掛けが見た目以上に厳しかったようで難しい中盤戦でうまく抜け出したよう。伊藤五段は我慢の時間です。(▲32:△68)

取られる直前の桂馬を生かした攻めではなく、離れた4筋にも戦線を拡大したがこれがやや疑問手であったようで互角に戻りまだまだ難しい局面のようです。

伊藤五段が持ち時間をかなり投入してじっくりと考えています。(▲55:△45)

伊藤五段が敵陣に打ち込んだ角を切って過激に攻め込んでいきましたが、やや継続種が難しいよう(▲40:△60)

玉を早めに避難して相手の攻める手を細くしていく藤井竜王に対して伊藤五段がどのように絡んで行くのかが注目の局面に(▲33:△67)

端歩をじっと詰めていった伊藤五段の手に対し桂馬を飛んでから9三角と藤井竜王が複数の狙いを作り出して対応を難しくさせながら攻め込んでいます。(▲26:△74)

藤井竜王が角と桂馬のコンビで守りの金銀にアプローチをかけてジリジリとリードを拡大していく(▲14:△86)

ここで伊藤五段が持ち時間を使い切り秒読みに

藤井竜王の手が一瞬泳ぐ珍しいシーン
読み進めた少し先の手を指しそうになってしまった模様

素人目には後手玉の格好が怖すぎてヒヤヒヤですが評価的には後手に振れているのが不思議です。(▲25:△75)
ただ解説の渡辺名人的にも評価値ほどの差がない局面であるようです。

後手玉が身動き取れない状況ですが、駒一枚足りないので攻めが先につながるようです。

進んでくると先手の攻めが少し足りないというのがわかってきましたが藤井竜王がどの段階から読み切っていたのか、、、恐ろしい(▲3:△97)

玉が逃げたのに対して駒が足らず先手の攻めが切れてしまい、対する後手の豊富な攻め駒がありますのでこれは勝負アリでしょうか(▲1:△99)

最後は攻めの要である馬を王手馬取りで抜いて伊藤五段の投了となりました。

終局後のお二人の楽しそうな感想戦の様子が平和過ぎてファンからしたらたまらないシーンだったのではないでしょうか。
両者とも実力の近い相手との対局で楽しかったということでしょうか。

感想戦の様子もこの組み合わせで話しているのが貴重な気がしてみれてよかったと思いました。

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