ボディソープで髪を洗った

 誰だよ、学校に隕石落ちろとか願ったやつ。なくなっちまったじゃねえか、俺達の居場所。いや嫌いなのもわかるけどさ、みんながそうってわけじゃあないぜ。少なくとも俺は好きだったさ。部活の仲間、クラスのグループ、まぁ先生たちとか学校そのものは全然好きじゃねえけどな、古くさいし。

「はあ?!地震かと思ったら学校無くなってんだけど!」
ここで登場、我が友人の佐藤。同じクラスのやつだ。
「地震だったらよかったのにな」
「本当だよ!今日の体育バレーで楽しみだったのによぉ」うちの学校はみんなバレーが好きでしょうがない、強い奴も弱い奴も混ぜこぜになったチームで戦うから白熱した試合になる。
「にしてもこんなこと願ったやつの気がしれねぇな、そいつの家にも落ちてくんねぇかなぁ、隕石さん!」

俺だけが知っているのかわからないが、この世界は言ったことを現実にしてしまう体質らしい、ちなみに最初に願ったのは願いを現実にしてくれ、だと言われている。あの願いから今日までいったいいくつ隕石が降って、その度に元に戻されてきたのかは数える気にもならないな。

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