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お題に沿ったUIデザインの練習

こんにちは。今回は、CocodaのWeekly Appチャレンジのお題に沿って、バイト探しアプリのUIデザインをしてみました。

前回は、私が欲しいと思うものを私自身をペルソナとして(自分の中の正解をいつでも引き出せる状態で)作成しました。

ただ、実際のデザイン現場を想像すると、むしろ自分と異なる考えを持つユーザーに対してインタビューや調査を重ねて得られた情報から課題を定義し、解決策を検討し形にしなければならないケースがほとんどだと思うので、ユーザーの課題を定義する練習も兼ねて、今回は予め外部でユーザー像が定められたお題にチャレンジすることにしました。
※以下、お題とユーザーペルソナはCocodaより引用させて頂きます。

お題

自分にあったバイトを探せるアプリが欲しい!

ユーザーペルソナ

遊び盛りの大学生 テツ
・楽器や新譜や服を買うなど色々やりたい事がある中で、お金が足りていない
・イベントスタッフの仕事や、交通整理のバイトなどをするのは体力的に疲れる
・1日だけとかで働ける仕事が良い
・バイト検索サイトも見てみるが、即日で入れるのは面白くないバイトばかりで、面接もしないといけないので、ちょっと微妙
・もっと楽に、バイトが見つかって働けるようなものがあれば、それを使いたい

ペルソナ分析

・ 色々やりたい事がある、との事なので、バイトしたくなる事が度々起きる(何度も使う可能性が高い)と思われる。
・LINEをよく使っているようで、対話形式のやり取りに慣れている
・バイト検索サイトの即日バイトについて「面白くない」「面接があって微妙」とあり、既存のバイト検索サイトでは自分の好みにマッチするバイトが見つかっていない様子。(面接があることに対しては、純粋に手間と、面接した上でミスマッチで採用されないという懸念が大きいと考えらえる)

既存のサービス調査

上記のペルソナ分析を踏まえて既存のサービスを調査しました。

既存サービス調査@2x

これら既存サービスでは、レコメンドの基準は「場所」「職種」「日時」がスタンダードになっているが、いずれも「案件」側を基準に考え、指定した条件に当てはまる案件や類似の案件をレコメンドしていると思われる。

今回のアプリで解決する課題

既存サービス分析より、案件側の分類基準では表れてこない「働く人」側としての好みの分類が、今回のユーザーペルソナの言う「面白さ」に影響すると考え、「働く人」の好みによるオススメ選定を行うことにしました。

具体的に言うと、案件の条件を指定してもらい条件に合う案件・類似の案件をオススメするのではなく、自分と考え方や属性が似た人が選んだ(+満足した)案件を紹介することで、既存サービスでは表現できていなかった「なんか面白そう」が見つかる(セレンディピティを生む)のではないかと考えました。(下記イメージ)

説明@2x

この様な考えにした理由は、通常本人の好みを本人の入力情報から分析するには、本人に相当詳細な情報を入力してもらわないといけませんが、そこまでの時間と労力をかけるのはUXとして、本人が得る価値に対して妥当ではないと考えたためです。(命に関わる医療診断ならまだしも、短期バイトとの相性探索なので)
当然、本人があらゆるバイトを経験し、その実績を積めば嗜好を予測するデータが蓄積されていきますが、初期の段階では情報が不十分なので、好みの近い人が実際に行った選択、という蓄積データを利用するという考えです。

アプリの要件

上記より、今回のアプリの要件は、下記としました。

・自分の趣味嗜好に関する情報を簡単に入力できること
・入力結果に応じて、自分と近いタイプの人が選んだ(&満足した)バイトが見つかること

ワイヤーフレーム

要件を基に、負荷とならない程度の情報入力として、4問程度の選択形式の問いに答えることでオススメ案件が紹介される流れとしました。(今回はオススメ表示までの流れのみ作成)

ワイヤーフレーム全体@2x

デザインしたアプリ

画像2

自分と同じタイプの人が選んだ素敵なバイトが見つかることで、気が合う人達と一緒に働くことができて良い友達と出会えるかも、という期待感をこめて「類は友を呼ぶ」の諺から「ルイともバイト」としました。
カラーは、お気に入りを見つける「人と人との繋がり」「好み」と言う意味合いを感じやすいよう、淡い赤系にしています。

オススメ@3x

オススメ案件の紹介画面では、回答全体から同じタイプの人の人気案件も示しますが、回答結果にも本人として強弱がある(例:好きなものはダントツで音楽だが、働き方の好みは特にない、等)と思いますので、問い毎に同じ回答をした人の人気案件も見つけられる様にしています。

振り返り

自分が欲しいアプリをデザインした前回とは異なり、今回は定義されたペルソナのニーズを満たすアプリなので、「この『面白くない』の意味ってどういうことなんだろう」「『面倒』というのは物理的な手間でなく心理的な負荷があるのでは」など、発言内容から真の課題を探ることにかなり頭と時間を使いました(仮想ペルソナなのでもちろん正解はありませんが)。このあたりは私も、デザイナーとしてではありませんが、現職でサービス企画を行う中でやってきた事なので、通じる所がありました。

あとは、これも前回と違い、今回は直接の競合というか既存サービス(バイト探しアプリ)が多数存在するテーマなので、既存サービス調査も時間をかけて行いました。それらの狙いや、特徴、それで今回のペルソナが満たせていない欲求は何か、など。この差異(①世の中に存在するサービスに新しい特徴を加えるのか、②世の中に存在しないサービスをデザインするのか)も、実務でデザインをする上では調査プロセス(①は既存サービスの調査・分析、②は既存の代替行動を特定・分析)が変わってくるポイントだと思いました。

引き続き、対象物や観点を変えてデザインを行い、学びを積み上げていきたいと思います。ここまで読んで頂き、ありがとうございます。

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