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猫みたいなあの人

苦手な先輩がいる

すごく美人で、仕事がめちゃめちゃできる。頭の回転が早くて、なんでもひとりでやっちゃう。コミュニケーションが上手で、誰とでも楽しそう。ちょっと気まぐれで、完璧過ぎなくてかっこいい人。

その人の下にいたとき、うまくできないことばかりで要領が悪い私は怒られてばかりだった。

でも怒られる理由はわかってたから、がんばったけど、やっぱりなんか可愛がられないな、と思ったままそのプロジェクトは終わった。

それからかなりの年数が経ったけど、まだ定期的に飲みに誘われる。

いつもいつも、弱って落ち込んでるときに限って。

今日も嫌なメールが来てしょんぼりしてたら、最近どう?のチャット。おかしいな、可愛がられなかったはずなのに。

来週、すごく久しぶりにご飯を食べることになった。変だな、苦手なはずなのに嬉しいのはなぜだろう。

可愛がられてないと思ってるのも、苦手だと思ってるのも、でも声をかけられたら嬉しいのも、きっと全部お見通し。

まだまだ、猫みたいなあの人のようになるには、時間がかかりそうだ。

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