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父と娘の日々

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認知症が進行していく、憎たらしく愛おしい父との、尊い日々の記録。
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2022年9月の記事一覧

ヘルパーさんが起こす奇跡。

ヘルパーさんが起こす奇跡。

昨日の夜から眠り込んでいる父。

ヘルパーさんがいつも通り来てくれたけど
眠り込んでしまうと起きない父に
おむつ交換くらいしかできないかな。。
と思っていたら。

目がパチッと開いたタイミングで
飲み物を飲ませるために
ヘルパーさんが父をベッドに座らせた。

もうそれだけでビックリ。

そして
食べられるかわからないけど
用意しておいたスイカを
手に持たせて自分で食べさせて。

ちょっと歩いてみま

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諦めない人たち。

諦めない人たち。

この夏は
葉山の海岸を歩く機会が重なった。

小学生から20代は
鵠沼とか鎌倉の海で遊んだもんだけど
もうそんなエネルギーはない。

葉山の渋さとのんびり具合が
今の自分にはしっくり来る。

一昨日も友達と特にしゃべらず
延々と歩いたのが心地良かった。

車に戻って、心地良かったわ〜と
思っていたら間もなく
友達の携帯にケンチャンから電話で
また父が倒れたとのこと。

一瞬意識を失ったけど
すぐに

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睡眠について。

睡眠について。

ほんとだったら9時間寝たいと
私のからだは訴えてくる。

今日は久しぶりに
9時間寝れてスッキリ。

高台にある実家は
買い物に行くのにどこを通っても
急坂とか階段を登らないと帰れない。

この夏は暑くて
毎日アイスを食べたくなるし
父が死にそう疑惑が晴れて
どっと疲れが出て夏バテ発症
どの道も歩きたくなくて
車で買い物に出てたけど。

今日は涼しかったし
久しぶりに階段の道を通って
買い物をして

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自分でいるということ。

自分でいるということ。

昔、ディズニーランドが大好きで
毎月のように行ってた時期が
一年くらいあったな。

なんであんなに好きだったのか
今ではさっぱりわからない。

そういうことって
けっこうある。

振り返って見ると
一緒にいるひとや環境に
びっくりするくらい影響を受けていたりする。

特に私は
影響を受けやすい人間だと思う。

でもそういうのはもう
やめようと思っている。

ダサくてもサムくても
ショーモなくても良

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お向かいさんに出会う。

お向かいさんに出会う。

台風一過で家の周りは葉っぱだらけ。

掃き掃除とついでに草取りをしていたら
お向かいさんが出てきたので
話しかけてみた。

実はちゃんと話すのは初めて。
高校生の頃
この家に引っ越してきてから
30年経って初めてだ。

お向かいさんは小さな庭にいつもいて
庭の中をくるくるしながら
庭いっぱいに畑をしていたり
梅干しを干したりもしていて
何か自分と近いものを感じていた。

若い頃は、特に何も感じなか

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介護と台風。

介護と台風。

まだ台風の被害で
停電しているところもあるようで。
(2019年)

今日は涼しくなったけど
まだまだ暑いのに。

うちだって停電が続いたら
父は熱中症になってしまうかもな
と想像したりすると
被害にあった地域の大変さが
身近なものになる。

うちは昨日から弟家族が来ていて
子供達が3人で大騒ぎ。

そこにヘルパーさんもケアマネージャーさんも
介護用具の担当者さんも来て
父はお風呂に入れてもらい

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心強い存在。

心強い存在。

父は相変わらず
あんまり食べないし飲まないけど
少しずつ元気になってきてるようで
夜な夜な活動する日が
2日続くようになってきた。

今日もそんな日々が明けたところで
ちょうどお風呂に入れてもらって
あとはぐっすり眠るだけだ。

いつもお風呂に入れてくださる方は
ベテランさんで
こないだは新米さんを連れてきて
父の状態を説明してくれていた。

頻繁に来てくださるとはいえ
毎日ではないし
他にもたく

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がんばらない、ではなく、がんばってはいけない。

がんばらない、ではなく、がんばってはいけない。

昨日は久しぶりに父とドンパチ。

父は食べ物が食べられないのを
私のせいにする。

それをずっとやられてると
ほんとうに自分のせいなような
気になってくる。

私のミスチョイスが原因で
父は痩せこけてきているような
そんな錯覚を始めるようになる。

父が死ぬときには
「みほがろくなものを作ってくれなかった」
と恨みながら死んでいくのかな
と極端なアイデアが浮かんできたりする。

ここのところ毎日

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本来の父と、病気の父と。

本来の父と、病気の父と。

怒りに翻弄されて
もう嫌だ!!!と投げ出したくなっても
数日経てばすっかり忘れて
また仲良くいられる親子だったことは
とてもありがたいこと。

父が認知症だから
なおさらそういられるのもあるだろうけど
先日私の怒りが大爆発したとき
父はその場をおさめようと
一生懸命私と握手をしようとしてきた。

握手なんかしてごまかすんじゃねーー!
と、そのときは逆効果だったけど
思い起こせばあんなときに
握手を

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キラキラを受け取る。

キラキラを受け取る。

昨日は28年ぶりの吉祥寺
友達のお母さんの個展へ。

お母さんに会うのも20年ぶり。

私のパン人生は
その友達とお母さんと私で
3人でパンを焼くことから始まった。

パステル画を描くお母さん。
娘も絵描きで
いつもパンのメニューを描いてくれていた。

3人でそれぞれ焼いたパンを
6個入りパックにして
一時は70人に配達していた。

全くもってイリーガルだったけど
もう時効だろう。
楽しかったな。

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ショートステイのこと。

ショートステイのこと。

10月は母のお墓参りに行きたい。
でも弟は仕事をがんばってるので
代わりに父を見てもらえない
とのことで
父のショートステイを試みてみることに。

今日は施設の方が
父の様子を見に来てくださった。

今回の周期では
もう5日目だというのに
まだ幻視が出てこない父。

一番ハイパーな日を見たいとのことで
来ていただいたのに
全然ハイパーじゃなく
ちゃんと座って笑顔で出迎えていた。

しかし、父のご機

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パーキンソンのこと。

パーキンソンのこと。

今日は往診の日。

前回から2週間が経ち
パーキンソンの薬の効果が出ているらしく
効果が出ているということは
パーキンソンの疑いがあるということで
特定疾患の申請をしていただくことになった。

申請が通ると
医療費控除を受けられるので
今後安心して
いろいろな医療行為を
受けることができるらしい。

例えば訪問看護のことも
今は介護保険で来てもらってるけど
医療保険に切り替えられるそうで
そうなる

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