見出し画像

Same same (but different)

世界一周でカンボジアを訪れていたときのこと。

現地で流行っている言い回しがあって、それが「Same same (but different)」というものでした。

どういうときに使われるかというと。
東南アジアのお土産屋とか行くとルイヴィトンの財布が$5とかで売っていて、もちろん偽物なんですが一応店の人に「本物?(Is this real Louis Vitton?)」とか聞くんですよね。
そうすると「同じ同じ!違うけど。(Same same but different)」とか返ってくるんですよね。( ちなみに「but different」の部分はしばしば省略される)

いや、違うんやん、って思うけど、まあ誰も東南アジアの土産物屋に本物のルイヴィトンを求めてないので、会話を楽しむ感覚で笑って流したりするんですよ。
旅人同士で話したりすると、「みんなセイムセイムって言うよね〜ハハハ」みたいな感じで盛り上がったりする。

僕はこの表現が結構好きで、なぜかと言うとトゥクトゥク(タクシー的な乗り物)の運転手との会話がとても印象的だったから。

「もうすぐ子どもが生まれるんだよ」
「へえ〜おめでとう!いつ生まれるの?性別は?」
「来月生まれるよ。性別は分からないな」
「そうなんだ。カンボジアでは出産前に性別を調べないの?」
「どっちでも一緒だからね(Same same)」
「!!」

それなりに衝撃を受けたのを覚えています。
今まで赤ちゃんの性別は重要だと思っていたけど、確かに自分の子が女の子だろうが男の子だろうが、親としての気持ちが何か変わるわけではないのです。

一番大事な本質を気にすれば、他の瑣末な事柄は取るに足らない、っていう考え方を、この言葉は気づかせてくれたのでした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?