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高校卒業後、フランスの大学に正規留学したいと考えている方へ

フランスの大学に行きたい!交換留学ではなく、正規入学したい!本場で仏語、仏文学を勉強したい!そのような志を抱き、しかしいざ行動に移そうとすると、情報があんまりにも少なく、ぼんやりとした不安を前にただ立ち竦んでいるあなた、この記事を最後まで読めば、きっとその靄がかかった道の先も自ずと見えてきます

渡仏までの段取り

一 .高校卒業時/渡仏前にすでにDELFB2、それに相当する(TCFよりDELFの方が有効なので、DELFの方を取得することをお勧めします)或いはそれ以上の資格をお持ちの方(DALFC1/C2)

日本国内のCampusfranceを介してDAP Blancheで申請してください、詳しくは

もう一つの方法は、先に渡仏し、その後フランス本土でDAP Dossier vertで申請する、求められる書類は大して変わりませんが、手続きの日程と申請できる学校の数が大きく変わりますのでご注意ください(Dossier vert は2020年現時点では出願できる大学・学部・学科の数は3つです*詳しい説明は後述にあります、Blancheは確かに5個か10個まで選べるはずです、DAP Blancheを選択した場合、ご自分で確認してください)

二.高校卒業した際、語学力に関しては、全く知識や基礎がない方や高校在学中に少しフランス語を勉強して、ある程度できるがDELFB2までは達していない方(この記事は主にこのような学生たちを対象としています

卒業後すぐ渡仏する場合とそれ以外の場合に分けて解説いたします

まず、簡潔に入学するための必要な条件と資格を説明いたします

・様々な書類(大事ではない)

・語学力DELFB2以上(B1が最低限の大学とC1が必要な場所もありますが、基本的にB2以上求められますので、B2を持っていることが望ましい)

・高校の卒業証明書に加え、大学の合格証明書(四年制の大学なら私立国立問わずどこでも構わないが、*できれば後にフランスで申請する学科、学部と一致した方がいい、もしくはそれに近い分野)/または、大学に在学している場合その在学証明書が必須です

*例えば:経済学部なら政治学や社会学にも通ずる、というのもフランスの一般的な高校ではL(文系)・S(理系)・ES(社会系)三つの教育課程に分けられていて三年次の授業を終えたあと、それぞれの共通試験(BACバカロレア)を受けて、その後取得したBACの種類に応じて願書を提出することが多い、(ただし、成績が優秀な生徒だったらどこでも受かる可能性が高い)

大学のように細く分けられていないから、共通点のある学部や学科なら、留学生ということもあって、それなりに融通は利く(高校・大学で履修した教科と申請する大学の学部、学科の必修科目と一致した項目がある場合優遇されることはある)

これは非常に見落としやすい点です、高校卒業しただけでは、フランスのBAC(バカロレア)に相当しませんので、入学することができません

日本とフランスの高等教育機関の相互認証について知りたい方はこちらの協定を参考にしてください

自分は当初、東京外語大の仏文に進学するか、落ちた場合そのままフランスに留学するとしか考えておりませんでしたので、大学の合格証明を持っていなかったため一時帰国して再び受験をする羽目になりました

次に、高校を卒業し大学も合格した直後に渡仏した方がいいのか、それとも一旦日本の大学に入って必要な資格が揃った後に渡仏した方がいいのかについて、端的に言えば、本気でフランスで勉強をしたいのであれば前者つまり、すぐに渡仏した方がいいと個人的には思います

前者の利点はやはりいち早く本場で語学を学習するができて、何より国内と比べて上達しやすい環境が整ってる上、本場に通用する語学力であるということは大きな自信にも繋がる、しかしながらいきなり自分を取り巻く環境、快適ゾーンを脱するというのは、場合によってはプレッシャーやストレスに感じることもあるし、順応するまでの期間も人それぞれです

後者に関しては、ひとまず日本の大学に入ったことで退路が保たれ、安心して時間をかけてDELFの勉強に取り掛かることができる、そして仮に最終的に学士課程の留学を断念することになったとしても、大学卒業後学業を続けたいのであれば、フランスの大学で修士を修めるなり、または大学の三年目(最終学年)に編入することができる(その場合C1以上が求められます、具体的な内容はここでは言及いたしません)、比較的にリスクが低い、だが問題点としては、国内でのフランス語の学習には限界があると思います、なぜならば東外大を含め、ほとんどの大学が卒業時にCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)B2に到達することを目標としているので、国内で1年や2年の間でDELFB2を取得するには些か厳しいところがあると思われます(DELF/DALFを日本や韓国或いはフランス以外で受験した方が採点が甘いという情報がある、実情と真偽についてはよくわかりませんが、そういった指摘が多く見られます)

それに対して、現地で勉強した場合、大抵の方は1〜2年でDELFB2に合格しています、自分も1年半かけて受かりました、というのも最初の一年間はほとんど旅行していましたので、実質1年半の授業の半分しか出席していなかった(お勧めしません笑)、なので語学学校で1年間真面目に勉強すれば、B2受かる可能性も十分ありますし、国内だと一年に確かに2回しかDELFの試験が実施されませんが、フランスにいればほぼ毎月ありますので何回挑戦しても大丈夫です

したがって、前述したように、本気でフランスの大学学士課程を目指しているのであれば、早めに渡仏した方がいいでしょう

渡航する前にやるべきことについて

1.語学学校を選ぶ(かなり重要)

単刀直入にいいますと、大学付属の語学学校を選びましょう

パリ:パリカトリック、ソルボンヌ大学(元パリ第4大学)ソルボンヌ文明講座、パリ第3大学ソルボンヌヌーヴェル(条件付き)、パリ第10大学ナンテール(条件付き)

*パリカト、ソルボンヌ文明講座はパリ3、パリ10と同じく大学付属の語学学校ではあるが、位置づけは全然違います、前者は大学から完全に独立した語学の学校であり、後者は大学の「コース」の一つである、よって前者は学費さえ払えば誰でも入れるのに対し、後者は選考、試験があります、課程によっては付属する大学の2年目に編入することも可能(ただし授業も編入試験も競争が激しいこともあって非常に厳しい)

パリ3とパリ10語学学校の学費と書類についての記事

入学するための試験についての記事


リヨン:リヨンカトリック

上記の学校以外にも、各都市にある大学付属の語学学校を探すといいでしょう(おすすめの都市に関する情報は別の記事にて紹介いたします、そちらをご覧になってください)

フランスの大学に入学することを希望している学生にとって、プライベートスクール(私立)に行くメリットが全くないです、理由は下記のように

・プライベートスクール(個人経営/法人団体)の唯一の取り柄と言えるのは、好きなタイミングで学校に入り、希望する期間だけフランス語を習う、これは旅行観光、ワーホリで来られている方、フランスで仕事をされている方には打って付けの語学学校であるが、大学の正規入学を目指している学生なら、特に理由があって9月より前からフランス語を学習したい場合以外(その場合9月まで私立、その後付属の方に入ればいい)、学期制の語学学校(大学付属)の方が断然いいです

・プライベートスクールの授業の質は総じて高くはない(一部を除いて、例えばEuro centres Parisは評価がかなり高い、詳細はわかりません)、私立の方が少人数で先生が一人ひとりに対して気を配ったり、配慮が行き届いている印象を持ちますが、実際ひとクラスの平均人数は大学付属の方とさほど変わらないです(私立は8~10人程度で、付属は大体10~14、C1レベルのクラスが一つしかない学校も多いので、そのクラスは最大16~18人ぐらいです)しかも、途中から授業をサボりはじめたり、バイトや仕事で来れなくなったり、自然消滅する生徒が続出することがよくあるので、かなり人がいなくなって結局本来12人ほどいるクラスが8人ぐらいになったりする、だから感覚的にはほぼ変わらない、授業の質の高さに定評のあるパリカトリックが証しているように、決して教育において生徒数の関係で付属が私立に劣ることがありません、もっと言えば、寧ろ遥かによいです

そして私立は費用が高い分サポートが手厚いと思われていて、確かにそれはあながち間違いではありませんが、付属の方もしっかりと対応してくれるし、それに学校に頼ることでしか解決するできないような問題は滅多にないので、例えば、詐欺や事故にあった時弁護士(学校と契約している弁護士がいることが多い)を雇って相手を裁判にかける時とか、パスポートと財布を紛失し、路頭に迷う前に学校に助けを求める時とか(両方とも実際あった事例です)

・学費はとにかく高い、個人経営のプライベートスクールは一年間およそ100~120万円程度かかります(週20~21時間の授業を受けるとして計算した結果、学生ビザ申請に必要な授業の時間数は、週20時間以上で、現在学生ビザを取得するためには最低6カ月以上の登録が必要、ですが年々学生ビザの審査が厳しくなっているらしくて、最初は一年間/2学期の授業を申請すればビザが降りることがかたいでしょう)一方で、付属のほうは20~70万円弱です

いくつかの場合の見積もりを列記します(学費のみ)

  1年目              2年目   

パリ3属     20万円      同じくパリ3  =約40万円(難)

国立       30~50万円   パリ3属20万円  =50~70万(難)

パリカトリック 70万円     パリ3属20万円  =約90万円(中)

私立      100万円    パリ3属20万円   =120万円(中)

パリカトリック 70万円     同じくパリカト  =約140万円(易)

国立/私立  30~50/100万円  パリカトリック70万円 =100~170万円

*2020年現時点で、二年目からは要求される授業の時間数は最低週15時間に変わりますので、授業の数を変更する場合、上記の計算より少し安くなります

*国内の国立大学と入学試験のある語学学校に入ることが難しい、国内私立(どこでも構わない)と普通の語学学校に入ることが簡単であると見做す

*上記のものはあくまでも目安なので、参考程度にしてください、実際他にもたくさん組み合わせがあります、各学校の公式サイトにて値段を再度ご確認した上、ご自分でプランを立てて計算してください

高校卒業した年の9月に渡仏し、計画が順当に進んだと仮定します、その後1年半の時点で大学の申請をし、合格できれば3年目の夏から晴れて大学生、しかも思いの外フランスで語学留学するための学費はそんなに高くないです(*フランスの国立大学は基本的に三年制で、一年あたりの学費は2万円ぐらいです、詳細は後述に)

以上の理由で、大学付属の語学学校をおすすめします、自分はプライベートスクールを経てその後付属に入り、どっちも体験したことがあるからこそ一つ確信がもてます、それは勉学優先の観点から見るとプライベートスクールに入る価値は本当にないということです、でもそのお陰で自分は一年目に自由に旅することができましたのでまあ、よしとしよう

自分と同じような意見を書き綴った方がいらっしゃいますので、そちらも併せて読んでみるとわかりやすいです

2.書類の準備

Campusfrance、学生VISAの申請に必要な書類、そして一連の手続きの流れに関しては、それについて詳しく紹介している方がいらっしゃいますので、そちらを参照してください、もしくはCampusfranceのホームページにてご確認ください、ここでは敢えて説明いたしません

*注意すべき点が一つございまして、全ての書類(大学申請用の書類含め)のフランス語法定翻訳(大使館の翻訳はだめです)が必須です、高校に英語の卒業証明書を作成してもらっても、基本的に使えないです(一部の私立大学とグランゼコールは例外的に英語の書類も受付しますが)、フランスにも法定翻訳をする方がいらっしゃいますが、渡仏する前に全部準備しておくといいでしょう

英語もフランス語もできなくて、語学学校及び煩雑な申請の手続きをするにあたって、戸惑い不安に感じる方は、日本国内の無料で語学学校の斡旋、申請を代行してくれる、さらに詳しく丁寧にCampusfranceと学生VISAの申請の仕方を教えてくれる留学仲介エージェントを利用してください(評価、コメントを参考して探すように)、渡仏直後の住居に関しては、自分で探すのは慣れていないうちはすごく大変なので(慣れていても大変です)、学校側にその手配を頼んでもありです(手数料が発生します)

渡仏後の流れ

1.OFII(移民局)の手続き *これについて詳しく説明した方が他にたくさんいますのでそちらをどうぞ

2.フランスの銀行口座を開設 *のちに大変役に立ちます、逆に持っていないと色々と困ります、銀行が語学学校と提携している場合ほとんどですので、向こうからこっちに出向いてくれます、学校の便りや連絡でその日付を知らせてくれると思うから留意してください、自ら銀行に行くよりよほど簡単です、自分の場合必要な種類を提供してその後銀行で一回面会しただけです、もし提携の銀行がなければ、まず銀行のサイトで面会の予約つまりRDV(フランスでは何事も予約が必要です)を取りましょう、他の詳細は別の方の記事を参照してください

3.住居を変えましょう(状況に応じて)、渡仏直後は恐らくみんな寮かホームステイです

フランスで住居を探すのは容易なことではありません、Crous管轄の寮は比較的に見つけやすい(寮の場合住居補助金もらえます)、ただフランスの学生もそこに申請するのですぐ満員になることが多い、シェアハウスColocation/Sous locationまたはワンルーム/独立した部屋Locationを探すことになると極めて複雑になります

第一、フランスにいる保証人garantか経済能力を証明できる書類、またはその両方が必要で、ない場合は条件に合う物件がかなり絞られます、学生が部屋を借りる時、仲介を介することなくその物件の所有者或いは契約者と直接契約をします、シェアハウスはまだ学生に優しくて保証金(1回分の家賃)さえ払えば保証人いなくてもいいという人も結構います、ですがLocationの審査はものすごく厳しいです(特に収入のない学生に対して)

第二、外国人という身分である以上非常に詐欺に遭いやすいです、それにフランスにおける留学生の立場も弱い(特に東アジアの学生、押しに弱いし、金持ってるカモだと思われて足元を見てきます)

第三、フランス人に限らず、フランスにいる人の大半は清潔に対する意識が呆れるほど低いです

それでも、フランス人とシェアハウスをするということは非常に魅力的です、何と言ってもそれは仏語を上達させる一番の近道だからです

部屋を探す方法は何個かありますので紹介いたします

まずはleboncoin、日本でいうメルカリのようなサイト、中古品の売買から部屋探しまで様々なことができます、しかしこのサイトでは詐欺が横行しています、拘束力のある法律が定められていないからペテン師たちが跋扈していて完全に無法地帯です、ユダヤ人と自称している人と長文を送ってくる人は十中八九詐欺師ですのでご注意ください、あと立地がいいのに家賃が異様に安いところも大体罠です、そんな美味しい話は普通ないので(各都市の家賃相場については別の記事を参照してください)

そしてFacebookの部屋探すコミュニティです、groupeで都市の名前(Paris.Lyon.etc)+colocation/location/sous locationで検索をすれば出てきます、実名登録の方が多く、プロフィール画像も見れるので、比較的に安全で信用できると言えます、ところが入居後、当時合意した家賃に何らかの理由をつけて、別の料金を上乗せしてくるケースも屡々見受けられ、そこで裁判沙汰になることもありますので、油断せず入居時にその人と改めて契約内容を確認し、仔細に紙に書き記しましょう、日付と双方のサインもお忘れなく

最後に、各都市の掲示板です、日本人掲示板とか、説明は要りませんよね

4. 一年目の学生ビザが切れそうだったら、ビザの更新を考えましよう、必要な書類は、ネットや警察庁Préfectureの公式サイトに情報が沢山あるし、学校側にもその手伝いをする担当者がいるはずです、決して複雑な手続きではないので、ここで取り立てて述べません、自分で頑張りましょう!(*ビザの更新は警察庁でするものです、移民局ではありません)

フランスの大学学士課程に確実に合格する方法とそのプロセス

最初にこれから出てくる用語について説明いたします

DAP dossier vert:フランスに滞在していて、フランス国籍を保有していない学生もしくはフランスで学業を修めるにあたって学生ビザを必要する学生のための書類選考                                                                                                          Parcoursup: 大学出願用サイト       INE:学生番号             La phase d’admission principale: 一次募集(Parcoursupで)      La phase complémentaire: 二次募集 (Parcoursupで)

出願日程について、EU圏以外の留学生の選考過程であるDAP dossier vert Parcoursup一次募集はほぼ同じ時期です、というのもその一次募集はフランス本土の高校生、フランス国籍保有者及びフランスの海外領土の高校を卒業した生徒とEU、EEA圏内の学生専用です、それ以外の生徒でフランスに滞在している場合はDAP dossier vertで、本国にいる場合そこにあるCampusfranceを通じてDAP Blancheです

要するに自分たちはこの時点でDAP dossier vert を利用して大学を申請します(dossier vert で扱うのは基本的に国立大学とごく一部のグランゼコール及び私立です)、そしてその日程はこんな感じです (例は2020の場合、新型コロナウイルスの影響で例年と少し変化はありますが、大差はないです)

*建築専攻で建築系の大学に入りたい学生は確かにdossier jauneを使います、自分が知っている限りの情報を教えますと、必要とする書類はほとんどdossier vert と同じで、少し違うのは選べる学校の数は二校までということです)

11月1日から始まり1月17日までに全ての書類を作成して封筒に入れ、出願する大学に郵便で送るか、実際出願する大学それぞれの国際学生を担当している事務室までその封筒を自分で運んでいくか

4月30日までに合否がわかります(*コロナの影響で2020年度の合否発表が6月15日までと変更されました)合格できたならここで終わりです

DAP dossier vertに必要な書類

下の画像の左側に必要な書類が記載されており  右側のtélécharger la notice dossier vert(注意事項)とtélécharger le dossier vert(入学願書) の両方をダウンロードして印刷します

スクリーンショット 2020-07-14 1.32.33

まとめると:高等教育機関への入学許可(高校卒業証明書、大学合格証明書/大学在学証明書)、DELFB2かそれ以上の資格(出願する際、C1が必要な大学もB2しか持っていない人を受付しますのでご注意ください、なぜかというと語学力が足りていない場合、書類受理されたあと別の語学試験が行われそこで充分な語学力を証明できたら、願書が却下されずに審査に入ります、B2が必要でB1しか持っていない場合も同じ理屈です、その試験は相当厳しく倍率非常に高いです)、パスポートコピー、入学願書 など申請する際もう一度ご自分で確認してください

この中で特に大事なのは、入学願書に含まれている志望動機書です、志望動機書でほぼ決まると言っても過言ではないぐらい重要です、よってフランス人の友達か語学学校の先生にその添削を頼みましょう

DAP dossier vert で選べる大学の数と記入方法

画像3

・三つ違う大学の同じ学部/学科 ・同じ大学の三つ違う学部/学科 ・三つ違う大学の三つ違う学部/学科  

同じ学部/学科なら志望動機の”この分野を選んだ理由”欄は変えなくて済む 同じ大学なら”この学校を選んだ理由”を変えなくてもいいけど、三つの学部/学科それぞれの志望動機の文章を変えないといけない          三つ違う大学の三つ違う学の場合は単純に志望動機を三つ書くことになる 一番目の三つ違う大学の同じ学部/学科をおすすめします、志望動機に一貫性があって、誠意が伝わると思いますし、長い文章を三つ書かなくてもよい

一応14枚ある入学願書を3校分、合計42印刷して、念のため記入が必要なところ全部を埋めましょう、場合によっては、一校分さえ提出すればいいこともあって、本当は重複している書類を記入する手間が省けるのだがとりあえず漏れなく書いて、後からいらないと言われたら持って帰ればいい

三つの選択肢を全てパリの大学にした場合全落ちする可能性は十分ありますので自身の条件に合わせてよく斟酌、勘案を重ねた上で選ぶようにしてください(フランスの大学に関する別の記事を参考にするといいでしょう)

DAP dossier vertで全落ちした場合

Parcoursup la phase complémentaire二次募集で再び大学に願書を提出しましょう(すでにdossier vertで申し込んだことがある大学の学部には出願できません、つまりもう一度落ちたところに申請することができません、けれど落ちた大学の別の学部なら大丈夫です*二次募集で残っている大学/学部には限りがあります、なぜかというと、残っている大学/学部はフランス全土の学生が一次募集で願書を出していないところだからです、言い換えればフランスの高校生に不人気なところです、そのほとんどは文系だと言語学になります**受かりやすい学部と受かりにくい学部について別の記事で紹介いたします、そちらを参考にしてください)

この方法について知っている留学生はほぼいないから情報を探しても全く出てこないです、自分も韓国人の友達に教えてもらいました、その友達は韓国人コミュニティでたまたま二次募集で合格した経験をシェアした人を見かけてその人に事情を聞いてから自分に教えてくれたのです、もしかしたら全フランスでその年二次募集で入った留学生は彼一人だけだったかもしれないです、というのもParcoursupは2018年にマクロンさんが新しく打ち出した教育改革の一環での産物です、フランス人ですらこの制度についてまだ詳しくないのに、況してや留学生は詳しいはずがない、なので値千金の情報ですParcoursupをフランスの高校生が使うものだと認識している留学生はほとんどですが、確かに一次募集はそうなんですけど二次募集は正確にはINEを持っている全ての学生に向けて行っています、募集対象の事項に書いてあります*2020年度はコロナの影響で、6月16日(二次募集が始まる日)の時点で学生ビザを有していないまたはそれ以降にビザ申請をする人は申し込むことができません)

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INEをお持ちでない方は、ここで申請します(基本的に大学付属の語学学校を申請するのに必要な証明書なので、最初から持っている方が多いです)

スクリーンショット 2020-07-14 1.09.49

OBTENIR MON ATTESTATIONを押し、最後まで進み、支払いを済ませたあとは、CONSULTER MON ATTESTATIONを押し、証明書の中に N° INE (provisoire一時的)の番号が書いてあるはずです、それを使います

二次募集までの日程

1月22日から3月12日までにParcoursupでINEを使ってアカウントを登録します、6月16日(年によって変動する可能性あり、Parcoursupで確認をしてください)までに記入が必要な項目を埋めます(それ以後も編集は可能ですが、一度大学に願書を送ったらもう変更はできません)*課外活動や社会貢献ボランテイア活動とかについて聞かれる欄はあるが重要ではないので、無理して記入しなくていいです、自分は空欄のままでした、願書を送った次の日から9月13日までの間は結果待ちです(出願できる最終日は9月10日、ですが6月16日か17日にできれば全部申請してください、早い者勝ちで、しかも基本的にフランスの高校生との競争なので、人数それなりにいる上、向こうが優遇されます)

十校まで出願できますので、かなりの確率で合格できます(受かるとこんな感じでouiが表示されます)、その後指示に従って入学手続きをします

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万が一、Parcoursupで全落ちしたときの対処法

フランスにはたくさんビジネススクール(私立大学という位置付けです)があります、その多くは営利目的の色合いが強く、悪く言えばお金さえ払えば入れます(一年で100万円ぐらい)、しかしフランスの教育制度では、大学一年目の授業を終えると最終学歴がBAC+1になります、その学歴があれば二年目に国立大学の二年次の教育課程に申請することができます、日本だとただ中退になり学歴にはなりませんが、フランスでは一年一年足していきます、これと同様に、二次募集やdossier vertで元々希望していた専攻や第一志望と相違があって、変更したい場合も二年次に申請すればいい(フランスでは専攻を変える制度日本と違ってしっかりしている)、友達が受かったところを紹介いたします(彼は安全策として受けましたが、結局国立大学に受かりました)

それでも受からなかった場合、ビジネススクールは山ほどあるので多分こうはならないと思いますが

国立大学の中で、独自で留学生に対して二次募集を設けているところもあります(確かにパリ第8大学はそうでした)、実際自分で調べて、学校まで足を運んで聞きに行くといいでしょう、ビジネススクールの学費が高く、Parcoursupの二次募集で残念ながら受かることができなくて、それでもできれば国立に入りたい方は一旦ビジネススクールを受けて、その後国立大学各自の二次募集を探すのも悪くないと思います*この方法を最後に紹介した理由は、ビジネススクールにも締め切りがありまして、そして国立大学独自で二次募集を行っているところはそんなにないし、日程はかなり後です(8月か9月とかです)


以上を持ちまして渡仏前から大学の学士課程一年目に入学するまでの道のりを説明いたしました、何か不明点やご質問のある方はコメント欄にて教えてください

では大変なご時世ですが、皆様にはお健やかに過ごされますよう、心よりお祈り申し上げます                                     

                                                                                                                 14/7/2020








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