Etsyショップのお手本を見つける|Etsy Design Awardsの話
どうも、244です。みなさん、自分のショップをさらに良いものにしていきたいとき、「お手本ってないのかな」と思ったことってないでしょうか?
ぼくはEtsyに限らず、自分が販売している商品カテゴリーのお手本(もしくはよきライバル)になりそうなショップを見つけて、そこを参考にショップを改善することがあります。
もちろん、最終的には自分なりの価値観や創造性を反映したショップにしていきたいところですが、とりあえずの指標というものがあるとわかりやすいものです。お手本があると、イメージがわきます。
そこで今回は、Etsyが毎年開催している「Etsyのベストを祝福する」アワード、Etsy Design Awardsをご紹介します。
ここで各カテゴリーのファイナリストの中に、みなさんにとっての"お手本"になるようなショップがあるかもしれません。
Etsy Design Awards とは
Etsy Design Awardsというのは、毎年開催されている「Etsyのトップを祝福」するためのアワードです。
セラーであれば誰でも応募ができるのですが、今年についてはすでに応募は終了しており、各カテゴリーのファイナリストが発表され、今月に受賞者が発表される見込みです。
セラーは下記のカテゴリーにおいて、アワードに応募する資格を持っています。(ぼくは応募しなかったのですが、自信ある方は来年にぜひ!)
ということで、応募カテゴリーが合計で10となります。
いちばんすごい大賞には2.5万ドル(約360万円)の賞金があり、今年の審査員には女優のドリュー・バリモアやプロテニス選手の大坂なおみがいたりと、なかなかすごいアワードなのです。文字通り、「Etsyのトップ」を決めるものですね。
ちなみに、審査の要件としては、下記のようなものがあるそうです。
これらの要件をまとめると「ビジョンが大胆で、デザインがオリジナルかつ独創的、さらにセラーとしてのストーリーがあり、レベルの高いブランディングを実行してる」という感じでしょうか。
まあ、ハードルは高いです。が、セラーにとっては「いつか選ばれたい」挑戦しがいのあるアワードです。
2024年のファイナリスト
アワードの説明はこれくらいにして、本題です。下記リンクから、今年のファイナリストのショップおよび商品をチェックすることができます。
https://www.etsy.com/featured/etsydesignawards
ファイナリストについては、Etsy公式の「Etsy Success」というYoutubeチャンネルでも発表されています。これによると、合計10カテゴリーから10のファイナリストが選ばれており、その数は100となります。
ということで、100のショップのリンクを貼るのはなかなか大変ですので、さきほど紹介したリンクをチェックしてみて、気になる商品やショップにいってみてください。
もう一度、リンク貼っておきますね。
https://www.etsy.com/featured/etsydesignawards
例:新聞紙 x 油絵の「JuliaStanArt」
例えば、ぼくは「アート」カテゴリーの「JuliaStanArt」というショップが気になりました。新聞紙に油絵という斬新なデザインです。
新聞紙とペインティングの色の対比がキャッチーで、ショップを訪問した瞬間に「おお」となりました。
ぱっと見は新聞紙というデザインなのかな?と思ったのですが、「ほんとに新聞紙に描いてるんだ!」という驚きがあったわけです。
さらに気づいた点としては、
・商品詳細に描いている様子の動画を入れている
・商品概要の文章はそこまで長くない(最小限)
・食べ物や花をメインに描いている
・分析ツールAluraによるとショップ開設は2021年
・すべて一点もので累計1500点販売している(年間約370点)
特にすごいのは、デジタル商品ではなくひとつひとつ描いている一点ものの商品なのに、ほぼ毎日描いて出品している計算になるほどの累計販売数だということです。
どでかいサイズのペンティングということではなく、30cmの正方形サイズもあったりするので、慣れれば毎日描けるのかもしれませんが、その熱量がすごい。文字通り、毎日描き続けて出品して、売れているわけです。
オーナーのジュリアさんはウクライナ出身ということですが、好きなものが「食べ物」「ペインティング」だそうです。
新聞紙に描くようになったきっかけは書かれていませんが、なにかのきっかけがあったのでしょう。もしかしたら、絵を描く用紙を買うお金がなく、家にある新聞紙に描いちゃえばいいじゃん!と思いついたのかもしれません。あくまで想像ですが…
このような感じで、自分が気になるショップを見つけてみて、いろいろと参考になるポイントが見つかるかもしれません。
ファイナリストに選ばれるくらいですから、商品が素晴らしい、デザインがいい感じ、というのは当たり前で、そこに「ユニークさ」と「セラーのストーリー」が重なっているのが魅力的なポイントになりそうです。
ちなみに、Etsy 分析ツール「Alura」に関しては、下記のnoteで詳細に解説していますので、ぜひ。無料で使えるふとっぱらツールです。
デザインの奥の人間味
AIの進化でなんとなくな「すごい」デザインというのは、さくっとできてしまう時代ともいえそうななか、やっぱりデザインに人間味(ストーリー)があるというのは商品を買う理由になりそうですよね。
ぼく自身、ジュリアさんの作品をみて「もっと自分の価値観を掘り下げて、それを反映させたデザインをやってみたい」と感じました。
「売れそうな商品」をつくることは大事かもしれませんが、それが「売れればそれでいい」となってしまうと、空虚な運営になってしまい、続かなそうです。
そうではなく、もちろん「どうすれば売れるのか」を考えるべきだとは思いますが、そこに「自分はなんでこれを創るのか」「だれを幸せにしたいのか」を想像してみて、それを具現化(=作品)していくことが長期的な幸福(=収入、継続性、満足感)につながっていくように思います。
過去のファイナリストの体験談
さらに、公式が公開している貴重な情報源として、過去のファイナリストの体験談があります。
それぞれのファイナリストが、応募にあたってやったこと、ファイナリストに選ばれたときの気持ち、日々意識している運営のポイントなどを語っています。
例えば、2023年にファイナリストに選ばれたAnnaさんは、応募前に下記の対応をしたそうです。
ファイナリストのショップをチェックすることに加えて、こちらの体験談もぜひチェックしてみてください。
https://www.etsy.com/seller-handbook/article/1280949698173
日本人が受賞する日
ぼくが調べた限りでは、Etsy Design Awardsではまだ日本人は受賞していないようです。日本在住でもEtsyショップを開設できるようになった今、いつか日本人が受賞する日がくるかもしれません。
そうしたことを想像してみると、やっぱり受賞するためには「売れる商品とは」という思考ではなく、大事になってくるのは、セラー自身のストーリーと価値観、それを具現化した商品(作品)なのだと思います。
ぼく自身、まだまだ平日働きながらの片手間運営ですので、なかなか時間をつくれていないなかではありますが、少しずつ自分の価値観を掘り下げ、それを具現化した商品を想像して、実現のためのスキルアップを行い、「買ってよかった」と思ってもらえる商品をたくさん生み出していきたいです。
みなさんも、ときどき内省などしてみて、自分らしい、あなたらしい作品、商品というのを探ってみてください。
追記:受賞者が発表されました(2024/10/27)
受賞した12のショップを紹介しつつ、その傾向をもとに「良いショップとは」ということを考えてみました。
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