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コート・デュ・ローヌのワイン、まとめ

スイスから流れるローヌ川が、リヨンの町でフランス南東部へと方向を変えて、地中海へ注ぎ込むのがローヌ川。この流域の町ヴィエンヌからアヴィニョン市まで約200kmにわたって広がる丘にコート・デュ・ローヌのぶどう畑がある。太陽がさんさんと降り注ぐこの地で育つぶどうは、良く熟し果実味も豊富。それらのぶどうから造られるワインも力強い味わいと香りが特徴的だ。丘は北と南に分かれ、北は大洋性気候で冬は寒く、雨も多い。土壌は花崗岩が主体。南は石灰質砂岩で、気候は地中海性気候。太陽が降り注ぎ、夏は暑く雨が少ない。ワイン造りに関しては、北は、赤ワインだったらシラーのみ、白は、主にヴィオニエの単一品種のブドウを使ったワインを生産し、南は多品種をブレンド、または混醸してワイン造りが行われる。以下が代表的なAOCの産地である。

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北部
1、 コート・ロティ:シラーを主体とする赤ワインを生産。コート・ロティとはローストされた丘という意味で、つまり灼熱の太陽をあびた丘。そんな環境で育つぶどうから造られる赤ワインは、濃厚なルビー色で厚みのある深い味わい。
2、 コンドリュー:コート・ロティの南の段々畑。ヴィオニエから造られるアブリコットやすみれの華やかな香りの白ワインを生産。
3、 サン・ジョゼフ:ローヌ川沿いにあるブドウ畑。シラーから華やかな果実の味わいのワインを作り出す。白は、マルサンヌとルーサンヌから軽やかなワインを生産。
4、 エルミタージュ:北部を代表するAOC産地。十字軍の騎士が隠れ家を建てて、ぶどう栽培を始めたのがきっかけと言われている。シラーから超熟タイプのしっかりした赤ワインが造られる。白はルーサンヌとマルサンヌからボディと酸を感じる味わいだ。
5、
北部のその他のAOC地区:シャトー・グリエ、コルナス、サン・ペレ、クローズ・エルミタージュ。

南部:
1、 シャトーヌフ・デュ・パプ:この地区の名前、シャトー・ヌフ・ド・パプは、「教皇の新しい城」という意味。14世紀初め、ローマ法皇庁がアヴィニョンに建てられた際、法皇の別荘がつくられた村の呼び方がこの名前となった。グルナッシュ主体でその他6~7種類のブドウ品種を混ぜてアルコール度数が高い、濃いルビー色とスパイシーな赤ワインが造られる。
2、 ジゴンダス:「炎のワイン」と呼ばれるほど、アルコール度数の高い力強いボディの赤ワインと少量のロゼワインも生産。
3、 ミュスカ ・ド・ボーム・ド・ヴニーズ:ミュスカから造られる甘口のヴァン・ドゥー・ナチュレルが有名。

南部その他のAOC地区:タヴェル、リラック、ラスト―、コト―・デュ・トリカスタン
コート・デュ・ヴァントー、コート・デュ・リュベロン

地域が限定されないコート・デュ・ローヌの主なAOC
1、 コート・デュ・ローヌ:北部と南部を含む地域で生産されており、そのほとんどがグルナッシュ主体の赤ワインである。
2、 コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ:南部の18のコミューン(自治体)で造られており、ラベルにそれぞれの村名を記載することもできる。

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