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風のように軽く!ピュイダムールの元々の形とは?

Puit d’amourピュイ・ダムール(愛の泉)というお菓子は、1800年半ばに、ダロワイヨのオーナーが中心になってその親族(コクラン・エネなど)で考えられたと言われるお菓子です。

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当時流行っていたオペラコミックの演目のタイトルだったそうです。しかし、もっと前にこれに似たお菓子があり、それはヴォロオーヴァンの形をしていたとのこと。

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それはどんなものかと生徒さんから質問があったので、今日のお教室でタルトレット型のピュイ・ダムールを焼くときに、一緒に焼きました。

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ヴォローヴァンは生地を2枚重ねて焼くのですが、上の生地は下の生地よりひとまわり小さな抜き型で抜いて一緒に焼きます。そうすると中にガルニチュールを詰められるようになるので、ここに仔牛のベシャメル和えなどを詰めたりします。


ヴォロオーヴァンは、Vol-au-ventと書いて訳すと風で飛ぶという意味。風で飛んでいくくらい軽い生地ということです。ヴォロオーヴァンより小さいサイズで焼くものをブッシェBoucheeと言います。これはクグロフの前身を提案したスタニスラス・レクチンスキー公の娘でルイ15世の嫁、マリー・レクチンスカがヴォロヴァンを小さくして、と頼んで作ってもらったと言われています。なのでこちらは、レイヌreine(王妃)をつけて、Bouchee a la reine(ブッシェ・ア・ラ・レイヌ)と呼ばれたりもします。

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今日ストーレールなどで販売しているピュイ・ダムールはタルトレット型で作るもの。今回の教室では、タルトレット型で作りました。表面に砂糖をまぶして焼きごてでキャラメリゼします。




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