クアラルンプール近郊でワニ捕獲
9月3日にスランゴール州シャーアラム市のセクション7地区の湖で全長1.68メートルのワニが発見されました。シャーアラムといえば、日系企業も多く進出しているところです。
この前日に湖沿いにいた人が「ワニがいた」と通報し、国立公園野生動物局が罠を設置したところ、翌日に捕獲されたとのことです。他にもワニがいる可能性があるとして、この湖周辺は封鎖されましたが、11日に解除されました。ワニの捕獲器に他には捕まらなかったとのことです。
この湖周辺はジョギングなどをする人も多く、公園にもなっているようで、周辺住民はおののいたに違いありません。
さて、問題はこのワニがどこから来たのかということです。ニュースではそんなことは気にしていないもようで、同局のコメントにもありません。ただ、「見つかりました」だけの報道なのです。
発見されたのは下記の地図の右上の湖だと思われます。
この湖は川が南に流れ、また小さな正方形の湖?があって、さらに細い川が下に流れています。地図上ではこれ以上つながっていません。また、発見された湖の右上には少し川のようなものが突き出ていますが、これもここで終わり。つまり、ワニが水路を伝ってきたとするとどこからなのかということになるのです。
この地図上のグレーの道は高速道路ですが、この高速道路の南には大きなクラン河が流れています。しかし、この湖はクラン河とはつながっていないようで、ワニは水路から来た可能性はどうも低い。
となると、陸路になるわけですが、排水溝からなのでしょうか。全長1.68センチとなると、僕の背丈と同じ高さで、排水溝もそこそこ大きくないと動けないでしょう。それほど大きい排水溝があるのかどうかわかりませんが、少なくとも住宅街にある排水溝から入り込んだと思ったほうがいいのかと思います。それはそれでまた怖い。。。
僕は前にこの記事を書いたのですが、ご参考に。
ワニはボルネオ島で多いのですが、排水溝にいるところをよく捕獲されます。12日にはサバ州ラハ・ダトゥ郡でインドネシア人男性が川沿いで釣りをしていたら、巨大なワニに襲われる事故がありました。
通報を受けて、同局が探したところ、この男性が襲われたところから50メートル先で遺体が見つかり、ワニが食いついていたとのこと。そこへ同局が射殺したということですが、このワニは全長4.6メートルにおよんだとのことです。
このニュースも衝撃的ですが、シャーアラムでワニが見つかったというのはさらに衝撃的。
数年前にも実はクアラルンプール市内の川で泳いでいるワニが目撃されたことがありますが、そのときは捕まっていません。なので、首都圏でもワニに襲われる可能性があるということも決してないことではない。これまでに発生はしていませんが。
ボルネオ島では川沿いで人がよく襲われますが、クアラルンプールでも襲われる可能性がなきにしもあらずということで、川にはできるだけ近寄らないに越したことはありません。ただ、クアラルンプールの川は氾濫することも多いので、町中の川沿いは壁のようにコンクリートで固めているところが多い。そのため、容易に道路にワニは入り込めないと思いますが、排水溝に入ってこられて道路に出てこられては溜まったものではありません。
気候の変化や餌が取れなくなってワニも人のいるところに出てきてしまうのでしょうが、遭遇しないことに越したことはありません。