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ウエディングプランナーへの道④

プロデュース会社時代は、今思い出しても過酷な日々だったけど、私の根本を作ってくれたのはあの時を無くしてはあり得ない。
本当にたくさんの経験を積ませてもらい、営業の仕方、お客様との接し方、コミュニケーションの取り方、マーケティングから媒体の事、何から何までおしえてもらった。
死ぬほど働いたけど今となってはいい思い出。いくつもの会場からブライダルフェアを依頼され、同僚や後輩とと3日徹夜したことは、当時の仲間たちとも未だに笑い話として話がのぼるほど。
濃すぎる5年間だったけど、今の私ががどこにもできない結婚式を作れているのはあの時があったからこそだと思っています。

プロデュース会社では私はプランナー・プロデューサー志望で入社しました。
直属の上司は第一線でプロデューサーをしていた社長でした。
とっても厳しく妥協を許さない人。
思った事をはっきり口に出せて、物怖じもしない、説得力のある話ができる人。
私とは真逆のような人でした。
尊敬できるところも本当に多く、どうしたらこのオーラは出てくるんだろう??なんてよく思ったものです。
そんな社長からは1年はマンツーマンで指導を受け、いつしか私も自信を持って接客をできるようになり、当時プロデュース会社ブームだったこともあり年間120組を請け負っていた会社の約半分は私のお客様というくらい、接客技術があがっていきました。

そんな中、驚くようなことがありました。

ウエディングプランナーになって2.3年目の頃。
少しだけ仕事に行き詰まっていた私。
そんな私に出た仕事の辞令は、プランナー・プロデュース部門から制作部門への異動でした。
その頃いた会社では、プランナー業務、制作業務、発注や総務、経理などの事務業務の主に3つに仕事が分かれていました。
制作とは、ペーパーアイテムのデザイン・製作や会場等のコーディネイトを受け持つ分野でした。
プランナーとしてやってきた私は思ってもみない異動にただただ泣くばかりでした。

でも、ここが私の基礎として活きてくることになったのです。

やったこともないイラストレーターやフォトショップを触り自己流で覚えて、デザインをかじりはじめたり、今まで自分の感覚でしか喋ってなかったコーディネイトの組み立て、発注、製作。
嫌になったことも何度もあるし、ある程度のスキルを習得するのにも1年以上はかかりました。
大好きだったお客様と関われる接客は、ペーパーアイテムと会場コーディネイトの打ち合わせのみ。
楽しそうにお客様と打ち合わせをする同僚がどれだけ羨ましかったか。
でもその時の経験のおかげで、今ではペーパーアイテムのデザインもできるようになったし、コーディネイト力も格段に上がったと思う。
動画だって自分で作れるようにもなりました。

スキルは勉強して知識を増やすことでできてくるけど、それを磨くのは経験。
お客様が招待状を作りたいとか動画を作りたいというときに、自分が出来るとより細かい的確なアドバイスができるようになる。
プランナーで当たり前にお客様に説明していたことが、経験することでより深いものになるんです。
それが1番。

よくインスタでプランナーを目指す人たちからのDMがくるのですが、
「今からどんなことを学んでおけば役立ちますか?」
いつも答えることですが、経験が1番です!
なんでも経験は勉強になる。遊びだって、何気ない会話だって。
知らない人と会って知らなかった知識を知ることなんて特に。
圧倒的経験値が高い人がなんでもモノにして喋ることができると思うのです。

ウエディングプランナーだけではなく、どの仕事にもスキルは必要なので、プランナーが凄いぞって話ではないんですが。
でも、必要なのは浅くてもいいので広くなんでも知っておいた方がいいということ。

私が今フリーのウエディングプランナーとしてこの場にいること、15年間もフリーランスでお仕事を続けてこられたことは、様々な経験のおかげです。
悔しかったプロデュース会社の異動も、フリーになって本当に経験しておいてよかった!と思えること。
より厚みのあるご提案ができるようにならせてもらえたことに感謝です。

何事も知ること、やってみることからはじまるのです。



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