らむね。紙芝居シアター「みんなでお出かけ」
昨日まで寒かったから、早々に衣替えを終えたのに・・・。今日は暑くて汗が出る・・・。毎年、この時期はどんな服装をしていたかなぁ・・・。
さて、今日の紙芝居は、お話を募集した時、いちばんに送ってくれたスミレさんのストーリーを元に創ったものです。書いているうちに、だんだん、RPGみたいになっていって、楽しかったです♫しかもスミレさんは1度に2つ、ストーリーを送ってくれたんです♫募集はしたものの、応募があるのかか、不安だったので、嬉しかったです。 ありがとうございました!
それでは、はじまり、はじまり~
らむね。紙芝居シアター「みんなでお出かけ」
森の仲良し3人組の、ウサギちゃん、タヌキ君、リス君は、今日もいつもの公園で遊んでいます。ウサギちゃんが言いました。
「ねぇ、みんなでちょっと遠くまで、お出かけしましょうよ!」
タヌキ君が言いました。
「あ、いいねぇ~。楽しそうだねぇ~。」
リス君も大賛成!
「わぁ!!冒険だぁ!大賛成!!行こう!行こう!」
みんなで相談をして、森の奥にある滝を目指すことに決めました。
いったん、おうちに帰って、それぞれ、お弁当やおやつを入れたリュックを背負って、準備OK!
「それじゃ、滝に向かって、しゅっぱーーーーーーーつ!!!」
めちゃくちゃ張り切っている、冒険が大好きなリス君を先頭に、3人は滝に向かって歩き始めました。うさぎちゃんが、ふと遠くを見て言いました。
「あら?あそこで、誰か泣いているわ」
そこには、泣いている子ギツネくんがいました。
「うぅ・・・えぐ・・・・ママ・・・どこ・・?・・・」
「ウサギちゃん、タヌキ君、ぼく、話しかけてみるよ!」
3人は、子ギツネくんの近くへと行きました。
リス君が子ギツネくんに話しかけました。
「こんにちは!どうしたの??」
「うぅ・・ぼく・・・ママ・・ママと・・ママぁ!ママぁぁぁぁ!!!」
うさぎちゃんが涙を浮かべながら言いました。
「大変。迷子になってしまったのね」
タヌキ君も、目に涙がいっぱい浮んできました。
「どこにいるんだろう。でもきっと、近くにいるよ!」
リス君も、涙が浮んできましたが、キリっと強く言いました。
「こうしちゃいられない!みんなで子ギツネくんのママを探そうよ! 子ギツネくん、大丈夫だよ!みんなで一緒に、ママを探そうね!」
「う・・うぅ・・・うん・・」
4人は歩き始めました。
タヌキ君が、木の上を見上げながら言いました。
「あ、あんなところに、フクロウさんがいるよぉ」
「よし、ぼくが聞いてみる!ねぇ、フクロウさん、フクロウさん!」
眠っていたフクロウさんが、目を少しだけ開けて、のんびりとした声で言いました。
「ん?ふわ~。ワシはさっき、買い物から帰ったばかりでのぉ。今からお昼寝なんじゃ」
「寝ているのに、ごめんね。ちょっと教えてほしいの。フクロウさん、子ギツネくんのママを見なかった?」
「ん?子ギツネくんのママなら、さっき、山の商店街にいたよううな・・・気が・・・す・・・すぅ・・・・・・」
「あぁ!フクロウさんが寝ちゃった!」
「でも、山の商店街って言っていたわ!」
「うん。それじゃあ、山の商店街に行ってみよぉ~」
4人は、山の商店街に向かって歩き始めました。その途中、草むらからカサカサと音が聞こえてきました。
「あ、あんなところに、ヘビさんがいるよぉ!」
「よし、ぼくが聞いてみる!ねぇ、ヘビさん、ヘビさん!」
なんだかオシャレをしているヘビさんが、慌てた声で言いました。
「あー忙しい!忙しい!大変!大変! もう待ち合わせの時間なのに!ちょーっと買い物に行っていたら、遅くなっちゃったわ!!」
「忙しいのに、ごめんね。ちょっと教えてほしいの。ヘビさん、子ギツネくんのママを見なかった?」
「え?子ギツネくんのママなら、さっき、山の商店街にある、おサルさんのお店でおしゃべりしていたわよ。丸太でできた、果物屋さんよ。あー!もうこんな時間!!ごめんあそばせ!!」
「あぁ!ヘビさんが行っちゃった!」
「でも、山の商店街にある、おサルさんのお店にいるって言っていたわ!丸太でできた、果物屋さんって言っていたわね。」
「うん。それじゃあ、おサルさんのお店に行ってみよぉ~」
「あ、あんなところに、クマさんがいるよぉ!」
「よし、ぼくが聞いてみる!ねぇ、クマさん、クマさん!」
クマさんは、何かを探している様子です。
「困ったなぁ。クマったなぁ。今日がお誕生日のクマ子ちゃんに美味しいフルーツをプレゼントしたいのに、フルーツのお店の場所がわからくなっちゃったなぁ。どこだったかなぁ。」
「ねぇ、クマさん。果物屋さんを探しているの?ぼくたち、今から、山の商店街にある果物屋さんに行くんだ。一緒に行く?」
クマさんは大喜びで一緒に歩き始めました。
「あ!あの丸太でできたお店ね!」
ウサギちゃんが指した方を見ると、大きな木の下に、丸太でできたお店がありました。
「あ!!!ママだ!!!ママーーーーーーーー!!!!!!」
子ギツネくんが走り出しました。お店の前には、目に涙をいっぱい浮かべた、子ギツネくんのママがいました。子ギツネくんに気づいたママは、両手を大きく広げて言いました。
「どこに行っていたの?探したのよ!!」
「ママ、ごめんね・・。えぐ・・えぐ・・ママを・・ビックリさせたくて・・・えぐ・・こっそり隠れようと・・・思ったらね・・・」
「もうっ!この子ったら!隠れようとして、道に迷ったのね!」
子ギツネくんのママは、子ギツネくんをぎゅっと抱きしめました。
お店から出てきたおサルさんが、美味しそうな果物をたくさん袋に詰め込みながら、早口で言いました。
「よかったよーよかったよー!子ギツネくんママと、ちょーっとおしゃべりをしていたら、子ギツネくんがいなくなっちゃってー。びっくりしたよー!でも、よかったよー!無事に会えてよかったよー!こりゃ、めでたいねぇ、めでたいねぇ!よーし。お祝いだ!今日は美味しいバナナとリンゴとブドウがあるから、これをみんなで食べようじゃないか!みんなーー!パーティーだーー!集まれーーーー!!!」
「あら!あたしたちも、お弁当とおやつがあるの!みんなでいただきましょう!」
お店の前の広場に、周りにいた人や、ほかのお店の人たちが集まって、笑顔いっぱいにパーティが始まりました。パーティのテーブルはいつの間にか、みんなが持ち寄ったいろいろな食べ物でいっぱいです。
美味しいリンゴやおにぎりをほおばりながら、リス君が言いました。
「ね!今度はみんなで一緒に、森の奥の滝まで冒険に行こうね!!」
おしまい
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