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適応障害体験談

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私が適応障害を発症し、克服していった日記になります。
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#エッセイ

適応障害になって気付けた小さな幸せ5選

みなさんにとって、〝日々の小さな幸せ〟とは何でしょうか。 よく、「幸せは身近にあるものだ」という言葉を耳にすることがありますが、まさしくその通りだと実感している今日この頃です。 私が適応障害を経験する前は、今よりも日常生活に幸せを見出すことができていなかったのです。日常ではなく、非日常の感動こそが「一番」の幸せだと、少し残念(?)な勘違いをしていたのです。 たとえば、どこか旅行に行くこと。 毎日毎日仕事やタスクに耐えて、やっと出かけられる非日常の世界。 これこそ至福で、

『鬱』な花嫁

深夜2時。川の音がゴーゴーと響き渡る真っ暗で開けた車道。 アクセルを一気に全開にして、このままブレーキを踏まなければ、 もしかしたら少しは楽になれるのかもしれない、そう思った。 *** 2019年の春。私は東京の外資系コンサル企業に勤めていた。 入社をして5年。振り返れば辛いこともあったけれど、それ以上に仕事にやりがいを感じている時期でもあった。 常により上へ、より高いところへ、一息もつくことなく走り続けている感じ。走り続けることは大変だけれど、日々自分が成長できている

19歳の私へ―10年後の私が今思うこと

10年前、19歳だった私は、海外へ自分探しの旅へ行くことにした。 バイトをして1年で100万円ちょっと貯め、親を説得し、大学を休学した。 今振り返ると、それはそれは大きな決断。 この決断は人生で唯一「自分の意志だけ」で遂行したものかもしれない。 中学受験も家族や周りが勧めてくれた学校を結局は選んだ。 部活も仲の良い友人が入るということだったので一緒に入った。 大学も推薦で運良く入学ができた。 就職も父の勧めてくれた会社へ入った。 結婚も夫がプロポーズをしてくれた。 なんと

家庭内遠距離恋愛って案外ロマンティックだったりする

夕食を終えてテレビを見ながらソファーで寛いでいると、夫からのLINE。 「今日の体調はどうでしたか?」 「今会社から帰っています。時間あったら22時頃に電話をしませんか?」 夫からの連絡は、最近なぜか敬語だ。 「お疲れ様ー!今日の体調は普通でした。」 「電話了解!」 私の返信はいつもこんな感じ。 22時近くになると、「ごめん、22時半でも良いですか?」と連絡があって、22時半頃に電話がかかってくるというのがお決まりのパターン。 私は今、病気療養中のため、1ヶ月近く実