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日本国憲法前文に胸を熱くする夜

初投稿。

私には構音障害がある。

幼少時より高音域が聴こえない難聴で、周波数の高い子音が聴き取れないこともあってか、うまく発音できない音がたくさんある。

…ということに気づいたのは、たぶん40歳も過ぎた頃。

もしかしたら、世の中の多くの人には、自分よりもっとずっと多くの、あるいは「別の」音が聴こえているんじゃないか…と薄々気づき始めたのも、30も半ばを過ぎた頃。いやいや、小学生の頃から聴力検査引っ掛かりまくってたでしょうが。それでも自分の耳が悪いという自覚があまりなかった。いや、なんとなく悪いということは分かっていたけど、聴こえる範囲でなんとか生きるしかなかったというか、要はなんとかやり過ごしてきた、そんな感じ。40代で必要が生じて補聴器も作ったが、そのことはまた後日。

タイトルに戻りたい。戻る努力をしてみる。

昨年夏ごろ?から、言語聴覚士の先生のレッスンを受けるようになった。初回、ざっくりと状態を診ていただき、宿題をいただいて練習し、次回練習成果を見ていただいて、また練習して…の繰り返し。これがなかなか難しい。自分によく聴こえない子音の練習をしていくわけだから、あってるのかあってないのか分からない。次のレッスンまで待てない時は、音声データをメールして講評頂く。ネット環境よ、ありがとう。あ、てか、東京の先生なので、コロナ禍どうこう以前の話で、北陸に住んでる私はオンラインレッスンを受けている。新幹線代が払えない貧乏人にはオンラインしか方法がないのだ。…21世紀に生きていてよかった。

今度こそタイトルに戻る。

えーと、なんだっけ。そうそう、単音を無理矢理クリアしたあとは(本当はあんまりしてない)、短文を読んで慣れていかなきゃなんだけど、その文章を、いただいたテキストだけではなく、いろんな文章を読んでみようと思い始めた次第。護憲派の私、日本国憲法をmyテキストとしないでどうすんのよと、憲法を暗唱することで言葉の練習をすることにした。

「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、我が国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する…」

風呂に入りながら、浴槽を磨きながら、前文の冒頭を、噛み噛みまどろっこしく繰り返し呟く。私には発音の難しい言葉ばかりだけど、でも、呟きながらつくづく思う。

…なんて美しいんでしょう。

頼む、こんな素敵な文章を(私は上手く読めんけど)、一字たりともいじらんといてくれ。為政者よ、あんたたちこそこの憲法を大切に守って、私ら日本に住む者たちの暮らしをちゃんと救ってくれ。頼むから。

なんやかや、日本国憲法前文に胸を熱くする夜。

無事タイトル回収。

(写真は、世の中の低賃金に心底辟易してやる気のなくなってるレッサー殿。…たぶん。数年前の某動物園ナイトズーにて。)

#構音障害

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